CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

建設中の橋の内部へ潜入!トンネル発破作業の体感も 愛知「設楽ダム」の建設で“造られる道”と“沈む道”を巡る旅

建設中の橋の内部へ潜入!トンネル発破作業の体感も 愛知「設楽ダム」の建設で“造られる道”と“沈む道”を巡る旅
CBCテレビ『道との遭遇』

ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は特別企画!道マニア歴27年・鹿取茂雄さんと、道マニア歴10年・渡邊美樹さんの2人が、国土交通省協力のもと、愛知県設楽町に建設中の「設楽ダム」の工事現場を特別に見学させてもらいます。

関連リンク

【動画】トンネルの発破作業に立ち会い!?ダイナマイトの爆発音に衝撃…緊張感漂う“発破”の瞬間はこちら【10分32秒~】

沈む「設楽大橋」と建設中の「新設楽大橋」

CBCテレビ『道との遭遇』

「設楽ダム」は、東三河を流れる代表的な川「豊川(とよがわ)」の上流に建設中で、総貯水容量は9800万㎥。国土交通省・中部地方整備局の平野浩二さんが、工事現場を案内してくれます。

(国土交通省・平野浩二さん)
「まずは、工事を進めている『新設楽大橋』へ。コンクリートの橋は真ん中が空洞になっていて、それが先日つながったので“渡り初め”ができる」

愛知県最大のダムの建設ゆえに行われているのが、“新しい道路”の建設。ダムが完成すると現道の国道257号がダム湖に沈んでしまうため、新たなルートとして高さ70m、長さ357mの「新設楽大橋」を造っているとのこと。

2人は、その「新設楽大橋」の空洞部分に特別に入らせてもらいます。関係者専用のエレベーターで、真ん中部分のコンクリートを打っているという中央併合の場所へ案内してもらうと…

CBCテレビ『道との遭遇』

(国土交通省・平野浩二さん)
「これからコンクリートを打設して鉄筋を組み立てる。カンチレバー工法というヤジロベーの工法で張り出していく」

“カンチレバー工法”とは、橋脚から左右交互にバランスを取りながらコンクリートを打設し順次張り出していく工法。

高い位置に橋を建設する場合は、足場を作るのが困難なため、このカンチレバー工法を用いることが多いそう。約2.5mを張り出すのに2週間ほどかかるという地道な作業に、2人は驚きを隠せません。

CBCテレビ『道との遭遇』

「新設楽大橋」の下方には、赤いアーチ橋が特徴の現道「設楽大橋」が見えます。1973年竣工の「設楽大橋」は、豊川に架かる、設楽町の玄関口として長年愛されてきました。

平野さんによると、あと5年ほどで通行止めになり、10年後にはダム湖に沈んでしまうと言います。

住民からの要望もあり、シンボリックな“赤”を継承するため、「新設楽大橋」の欄干は赤色で建設されるとのことです。

いよいよ「新設楽大橋」の空洞部分へ!

CBCテレビ『道との遭遇』

2人はいよいよ、中央併合で最後に繋がった「新設楽大橋」の空洞部分へ。階段を下りて橋の中へ入って行くと…

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「こんなに広い空間があるんですね。橋の中に空間があって、歩けるのがすごい」

橋の完成後は、「管理用でほぼ誰も通らない」と平野さん。さらに、今しか見られないものがあるそうで…

(国土交通省・平野浩二さん)
「最終的にはこの穴にワイヤーが入る。コンクリートが固まり終わったら、ワイヤーを通して緊張をかける」

穴にワイヤーを通して固定すると、橋が完成。そのワイヤーがない状態で見られたことに、2人は感激します。「新設楽大橋」は、ダム完成と同じ2034年に開通が予定されています。

ダム建設現場の超巨大な仮桟橋 完成前の「安沢トンネル」も

CBCテレビ『道との遭遇』

続いて訪れたのは、完成前の「安沢(あんざわ)トンネル」。設楽ダムの完成に伴い、新たに造られるトンネルは7か所、橋は37か所にものぼるそう。その1つ「安沢(あんざわ)トンネル」を、車で通らせてもらいます。

工事は3年前にほぼ終わっているそうですが、前後の道がまだ工事中のため、路面の舗装を待っている状態とのこと。そして、ダム本体の工事現場へ向かうと、「憧れの仮設!かっこいい!」と興奮する渡邊さん。迫力満点の超巨大な仮桟橋が現れます。

(国土交通省・平野浩二さん)
「ここにダムができる。重機で掘削して、“ずり”(=岩塊)を落としているところ」

CBCテレビ『道との遭遇』

仮桟橋には東京タワー約4個分の骨材を使用。約5年で建設されたそうで、ダムが竣工する頃には全て撤去されてしまいます。

あまりの壮大さに、2人は「人間こんなことができるんだなって思っちゃう」「撤去されるのがもったいない」と仮桟橋を眺めます。

CBCテレビ『道との遭遇』

また、ダム湖の底にあたる場所には、旧田口鉄道の廃トンネルも。豊橋鉄道田口線は、かつて新城市(しんしろし)と設楽町を結んだ路線で、1968年に廃線になるまで、奥三河(おくみかわ)地域の生活や産業を支えました。

鹿取さんは、「まだ駅舎があった頃からずっと廃線跡を見てきた」と感慨深い様子でトンネルに思いを馳せます。

発破作業に立ち会い!ダイナマイトの音と振動を特別に体感

CBCテレビ『道との遭遇』

最後に、平野さんが“とっておきのもの”を見せてくれるそうで…

(国土交通省・平野浩二さん)
「ダムの関連事業で、道が良くなかった所も直している。愛知県が施工しているその現場へ」

向かったのは、国道473号の「月(つき)バイパス」の改良工事現場。なんと、ダイナマイトを使って岩を砕いて掘進していく“発破作業”を体感させてもらえることに。発破場所から1000m離れた場所で、その瞬間に立ち会います。

緊張が高まる中、カウントダウンのアナウンスが。そして、連続する大きな爆発音が響き渡ります。

約100kgのダイナマイトをタイムラグが起こるように設置しているそうで、現場から距離があっても「音と振動が直に来る感じがあった」「1発ドーンとかじゃなくて、継続的な」と興奮気味に話す2人。

今しか見られない貴重な光景を目に焼き付け、体感し、特別な一日となりました。

CBCテレビ「道との遭遇」2025年4月8日(火)午後11時56分

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP