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妻の手術で「夜の営み」がなくなった…夫の切実な悩み。

妻の手術で「夜の営み」がなくなった…夫の切実な悩み。

「お嫁さんとの夜の営みがなくなってしまいました」2月23日放送のCBCラジオ『八木志芳の私たちは求めてる』には、50代男性からこの書き出しで始まる相談が投稿されました。この悩みに、婦人科の相談も行っているスマルナ医科歯科クリニック窪田真知医師が、アドバイスを送りました。

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婦人科系の大きな手術を受けた女性の身体に起こっていることは

「夜の営み」がなくなった理由は、この男性Aさんによると、妻が4年前に受けた婦人科系の手術がきっかけとのこと。
一時は医師から「覚悟するように」と言われたほどの大きな手術だったそうです。

手術自体は成功でしたが、妻は子宮と卵巣を切除することになり「女じゃなくなった」とかなり落胆したとのこと。

「無理に挿入するだけが営みではなく、優しく抱き合うだけでもいいのかなとも思います。女性の立場からどう思いますか?」(Aさん)

八木「子宮を切除して女性との営みについて、いろいろ悩んでいる人はいます。子宮または卵巣を摘出した場合、女性にどんな身体の影響が出ますか?」

窪田「卵巣を取ってしまうので、女性ホルモン(エストロゲン)が一気に身体から失われてしまう状態になります」

いきなり閉経状態、すなわち更年期の状態にされてしまうことと続ける窪田医師。
個人差はありますが、更年期症状がとても強く出たりすることもあるそうです。

窪田「まだ生理があった段階で子宮も卵巣もなくすっていうのは、女性としてすごくダメージは大きいだろうなと想像します」

性生活に消極的になる理由

八木「実際、子宮、卵巣を摘出された方との性生活にはどんな影響がありますか?」

窪田「セックスができてた時期に比べると、やはり濡れにくいとか粘膜の状態は影響が出ていると思います」

なおかつ4年ものブランクもあるので、性生活を再開するのはハードルが高いかもしれないとのこと。
膣の粘膜の伸びも悪くなったり、濡れにくくなっていたり、膣の入り口も小さくなっている可能性があります。

窪田「あと骨盤の中の臓器を取る手術は、子宮や卵巣のそばにある膀胱や直腸など、排泄に関わる臓器の不調を起こすこともあるんです」

小さな神経を触ってしまうので、上手に排尿できなかったり反対に尿漏れしやすくなったり、お通じの調子も悪くなるそうです。

窪田「そうなってくると、女性はやはりセックスに対しても消極的になりがちですね」

八木「そうですよね」

メンタルの労わり方

術後いつから性生活を再開してもいいのか尋ねる八木

窪田「これは一般的な話ですけど、手術後2ヶ月すると、傷の治りとか使った糸とかが綺麗に取れてきて、性生活は可能と考えられている」

しかし傷が治ったからといって、すぐに再開できるかは別の話のようです。

八木「やっぱり女性側のメンタルの問題も影響してきますよね?」

窪田「とっても大きいです。身体の臓器を失った喪失感って想像を超えてると思う」

窪田医師は、Aさんについて「とても優しい気持ちを持っている」と称えた上で、「今後もいいフォローをしてあげてほしい」と促します。
重い荷物を持ってあげるとか、好きな食べ物を差し入れるとか、しんどそうな時はそっとしておいてあげるとか。

窪田「あと、お腹の傷見た時にそっと撫でてあげて、頑張ったんだねとか。家族だからこそできる心遣いとかは今からでもできることかな」

術後4年とありましたが「大きい病気は大体5年が一区切り」と窪田医師。
その5年目の定期健診時には、2人で先生の話を聞いて「一段落しました」のような言葉があれば一緒にお祝いなりをして、奥さまの気持ちを労わってほしいとアドバイスしました。
(野村)
 

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