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正捕手は必要なのか―。NPB歴代最多3018試合出場を誇る谷繁元信氏が近年の捕手事情と井上ドラゴンズの正捕手候補・石伊雄太を斬る

正捕手は必要なのか―。NPB歴代最多3018試合出場を誇る谷繁元信氏が近年の捕手事情と井上ドラゴンズの正捕手候補・石伊雄太を斬る
「サンデードラゴンズ」より谷繁元信氏(C)CBCテレビ

【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】

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CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい!との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。

11月9日の放送回で共有したいトピックスは、元ドラゴンズ監督・谷繁元信さんが語る来季の“竜の捕手事情”と『豪華解説陣&実況アナ厳選!2025名場面』特集の二本立て。谷繁さん以来、ドラゴンズには正捕手と呼べる存在が現れなかったのだが、2025年はルーキー石伊雄太選手の活躍によってこの問題を解決するに値する期待感を抱かせてくれている。はたして石伊選手は正捕手となりうるのか―。それとも、近年の潮流になぞり複数の選手を併用するのが得策なのか―。谷繁さんが竜の捕手事情に斬り込みます。

また、4年連続最下位の危機を回避し、シーズン終盤までクライマックスシリーズ進出争いを繰り広げるなど“濃いめ”の一年を送った井上ドラゴンズ。しかし、借金の数に目を向けてみると昨年と変わらない「15」。順位は上がったもののすっきりしないドラゴンズファンも多いはず・・・。ということで、そんなモヤモヤを一旦解消するスペシャル企画!豪華解説陣がドラゴンズの気持ちの良いシーンだけを厳選して2025年の大健闘を大いに振り返ります。

「石伊選手がメインキャッチャーにならないといけないが・・・」谷繁氏が竜の捕手事情を語る

「サンデードラゴンズ」より石伊雄太選手(C)CBCテレビ

近年、正捕手を固定できないでいたドラゴンズ。しかし、ルーキー石伊選手の存在によって明るい兆しが差し込んだと言えるシーズンかもしれない。今季、ドラゴンズで最も多く先発マスクをかぶったのが石伊選手。76試合に先発出場し、盗塁阻止率4割1分3厘はリーグ3位。得点圏打率は3割を超え及第点といえる数字を残した。さらに5年ぶりとなる7月の7連勝では全試合でスタメン出場をするなどキャッチャーとしてチームを牽引。数字に残らない貢献度も大きい。前半戦を終えた井上一樹監督が後半戦のキーマンに指名したのも石伊選手だったことからチームにおける石伊選手の重要度は日に日に増していた。石伊選手のルーキーイヤーの活躍や2年目に向けた期待、またドラゴンズの捕手全体について谷繁さんが大いに語った。

―石伊選手の良さはどんなところか?
谷繁氏:やっぱり“所作”ですよね。タイミングが良い。いろんなことにおいてタイミングが良いですね。キャッチングも良いですし、スローイングも安定感がある。捕ってから速いですよね

2026年は石伊選手を正捕手として固定するべきか、それとも新たな競争、もしくは併用か―。今季、100試合以上でスタメンマスクをかぶったのはセ・パ両リーグで阪神タイガース坂本誠志郎選手のみ。昨季も甲斐拓也選手ただひとりだった。近年は複数の捕手でシーズンを回すチームが増加傾向にある。現役時代、スタメンでシーズン100試合以上の出場を当然とし、NPB歴代最多となる3018試合の出場をはたした谷繁さんは近年の捕手事情をどのように見ているのか―。

―正捕手とはどんな存在?
谷繁氏:全員から信頼される(存在)。ベンチ、ピッチャー、野手、そしてファン。周りの人間すべてから信頼されるのが正捕手だと思っています

―最近では正捕手と呼べる存在が少なくなってきた?
谷繁氏:最近、僕は正捕手ではなく“メインキャッチャー”と呼んでいるんですけど、メインキャッチャーはかなり増えてきていると思っています。100試合いくかいかないかという捕手ですね

―2025年のドラゴンズのキャッチャー事情はどのように見たか?
谷繁氏:まずは木下(拓哉)選手でスタートしたところでケガをして石伊選手がメインキャッチャーとして出ていましたね。これは来年以降、将来を見据えて井上監督が頑張って起用したと思います

―2026年もメインキャッチャーは石伊選手で決まり?
谷繁氏:石伊選手がメインキャッチャーにならないといけないですね

―他のキャッチャーの存在も重要では?
谷繁氏:もちろん!石伊選手に与えるのではなく、今度はやっぱり刺激が必要なんですよね。刺激を与えないと石伊選手のレベルが上がらないので。ベテラン3人の刺激も必要ですし、一番の刺激は若手である石橋康太選手と味谷大誠選手。石伊選手にとって年下の2人のレベルが上がっていけば大きな刺激になる。若手は可能性がありますから。若手の2人がレベルアップすることで石伊のレベルも上がると思います

―若手の突き上げがかなり大事?
谷繁氏:僕もそういった経験がありましたし。ベテランの選手はある程度伸びしろの可能性が見えてきますが、若手はものすごい成長を遂げる可能性があるので。僕はそこをすごく意識していましたね

川上憲伸氏が選ぶ2025ベストプレーは『金丸夢斗、10度目の正直でプロ初勝利』

「サンデードラゴンズ」より川上憲伸氏(C)CBCテレビ

豪華解説陣が厳選する2025ベストプレーのトップバッターは川上憲伸さん。憲伸さんが選んだベストシーンは、8月7日に新人の金丸夢斗投手が10試合目にして掴んだプロ初勝利。

川上氏:10度目の登板でのプロ初勝利は苦労しましたけど、初勝利を挙げた瞬間は本当に感動しました。金丸投手のプロ野球人生がこの日から始まっていくんだなと

ここでひとつサンドラメモ。初勝利を見届けるために毎試合駆けつける姿が印象的だった金丸投手の両親。平日のゲームやビジターでの遠征費用も重なり、有休が無くなる説も浮上したとかしないとか・・・。

英智氏、荒木雅博氏の2人のレジェンドが選ぶ2025ベストプレーは『細川成也、福島の空を切り裂く劇的弾』

「サンデードラゴンズ」より英智氏(C)CBCテレビ

英智さんと荒木雅博さんが選んだベストシーンは、7月9日、福島で行なわれた読売ジャイアンツ戦。9回表に難攻不落の守護神ライデル・マルティネス投手を打ち砕く細川成也選手の逆転3ランホームラン。

英智氏:やはりあのホームランから7連勝が始まりましたから。彼はやはり攻撃の中心選手であるということを証明してくれた。彼らしい「ここぞ」という場面でのホームランでした。ワイルド、アンド、ワイルド・・・、ワイルドターキーという感じ。違うか?

荒木氏:ことしは出足にちょっと躓いてしまって、なおかつケガも、不調もありというところでしたから。後半戦にかける思いが見ているこっちにも伝わってきましたし。あの試合でやっぱり何かをやってくれる男だなと思いましたね

吉見一起氏が選ぶ2025ベストプレーは『高橋宏斗、無四球完封勝利で甲子園初勝利』

吉見一起さんが選んだベストシーンは、7月16日、甲子園の阪神タイガース戦。高橋宏斗投手(※「高」は「はしごだか」)が無四球の完封で三塁すら踏ませず甲子園初勝利を挙げた。現地のタイガースファンが「今日は無理やな~」とボヤいたそう。

吉見氏:開幕から調子が上がらない中、少しずつ手応えを取り戻しながら苦手な甲子園でエース・才木(浩人投手)と投げ合ったあの試合。気迫があふれる投げミスがほとんど無いエースの投球だった

谷繁元信氏が選ぶ2025ベストプレーは『大野雄大、3年ぶり完投勝利』

「サンデードラゴンズ」より谷繁元信氏(C)CBCテレビ

谷繁さんが選んだベストシーンは、7月12日、バンテリンドームでのタイガース戦。大野雄大投手が3年ぶりとなる完投勝利で5勝目を挙げた試合。谷繁さんは大野投手のシーズンを通した今季の活躍ぶりを評価した。

谷繁氏:この試合で大野投手が3年ぶりの完投勝利を挙げたことと、ことしは連敗ストッパーとしてかなり多くの連敗をストップしてくれましたよね。そして自己最多の11勝。そりゃあもう(今季の立役者は)大野さんでしょう!

CBC西村俊二アナが選ぶ2025ベストプレーは『井上ドラゴンズ初めての勝利』

CBC西村俊二アナウンサーが選ぶ2025年ベストプレーは開幕2戦目の横浜DeNAベイスターズ戦。先発・松葉貴広投手が7回無失点の好投をみせ、8回は清水達也投手、9回を新守護神・松山晋也投手に勝利のバトンが繋がれた試合。西村アナいわく「井上ドラゴンズ初めての勝利」かつ「松葉伝説はじまりの時」かつ「松山伝説はじまりの時」とのこと。

CBC宮部和裕アナが選ぶ2025ベストプレーは『4月29日、細川豪快弾』

「サンデードラゴンズ」よりCBC宮部和裕アナウンサー(C)CBCテレビ

CBC宮部和裕アナウンサーが選ぶ2025年ベストプレーは、「細川成也選手の豪快弾」。4月29日、バンテリンドームでのタイガース戦で細川選手が才木投手からバックスクリーン左に運んだ豪快弾。宮部アナがこのシーンを選んだのには深いワケが・・・。

宮部アナ:わたし、感激し過ぎて、推定飛距離を125メートルと言わないといけないのに、125キロと実況してしまいました

実況を振り返ってみると興奮した宮部アナは間違いなく125キロと絶叫。解説をしていた吉見さんが笑いを押し殺しながら「125メートルっす」と訂正すると、宮部アナは一気にトーンダウンをして「125メートルでした」と反省。すかさず「125キロですと浜松あたりまで行ってしまいます」と完ぺき!?なフォローをするあたりはベテランならではの流石の切り返しでした。

CBC榊原悠介アナが選ぶ2025ベストプレーは『ズッコケ作戦失敗』

「サンデードラゴンズ」よりCBC榊原悠介アナウンサー(C)CBCテレビ

CBC榊原悠介アナウンサーが2025年の印象的なプレーに挙げたのは、「9回2死、走者1塁3塁でのズッコケ作戦失敗」。6月28日、バンテリンドームでの広島東洋カープ戦。1点ビハインドの9回裏。2死、走者1塁3塁、カウント2ボール2ストライクからの5球目を投じようとした瞬間に衝撃的な出来事が。榊原アナの当時の実況は以下。

榊原アナ(実況):2ボール2ストライクから第5球、おぉっと!3塁ランナーがホームに向かっている。本塁に送られてタッチアウト、試合終了。なんという幕切れ!

その前にも6月6日の千葉ロッテマリーンズ戦で同じ作戦を実況していたことから、1カ月も経たないスパンで決行されたことに驚きとシチュエーションも相まって色々な気持ちが混ざった実況となっていた。

イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。筆者も共感した石伊選手の魅力は“勝負強さ”と“スローイングの正確性”

「サンデードラゴンズ」より石伊雄太選手(C)CBCテレビ

今週のサンドラを観た感想・・・。谷繁さんが語られた近年の捕手事情は聞き応えがありましたね。正捕手は周りが認めて初めて呼べるものであって、作ることはできないというわけですね。まずは“メインキャッチャー”となり、そこから信頼を勝ち得て“正捕手”になるということ。そしてドラゴンズの“メインキャッチャー”とならなければいけないのが石伊雄太選手。ルーキーとは思えない落ち着き振りが頼もしくて仕方がありませんでした。筆者が思う石伊選手の魅力はやはりバッティングでの勝負強さでしょう!得点圏打率3割2厘は良いところで打ってくれているので、もっと打っている印象があります。また守りでは送球の正確性でしょう!セカンドのベース上、ランナーが滑り込んでくる、その足元に送球がいく。ベースに入ったショートとセカンドの選手がグラブを動かさない、そんな印象があります。谷繁さんに「メインキャッチャーにならないといけない」と言わしめた石伊選手。井上竜2年目の飛躍は石伊選手にかかっています!

(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年の40代竜党)

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