家賃2万8千円苦節の独立リーグからドラフト3位指名!MLBも注目した最速157キロ右腕篠﨑国忠投手に迫る!
「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム
オフシーズンの大きなイベントの一つであるドラフトが終わった。今シーズンドラゴンズの課題となっていたピッチャーの即戦力として期待できるドラフトの目玉候補を獲得しつつ、編成的にもバランスのとれた指名で来シーズン以降の期待が高まる結果となった。今回のサンドラでは、その指名選手の一人をスタジオゲストとして直撃していく。
最速157キロ右腕 指名漏れからの独立リーグでの挑戦

身長193センチ、体重107キロの大型右腕篠﨑国忠投手をドラフト3位で指名。独立リーグ出身で最速157キロのストレートを誇る篠﨑投手はどのようにしてドラフト指名を勝ち取ったのか?
東京都足立区出身、小学2年生から野球を始め、高校は強豪の修徳高校へ進学し最速148キロを投げるエースとして注目を集める中、プロ志望届を提出していた。しかし、篠﨑投手の名前が呼ばれることはなかった。
「悔しくて、今後どうしようという気持ちが強かったです。頭が真っ白だった記憶があります。1年でも早くNPBに行きたくて考えたときに、大学・社会人という選択肢が薄かったので、そこで独立リーグというのを選択肢に出していただいて、アドバンテージが1年目からNPBに行けるということだったので、即決と言いますか独立リーグでどのチームに行くかという感じでした」
独立リーグでは、加入1年目からドラフト指名の対象となり、大学・社会人に比べ早くNPB入りが目指せる。だが、独立リーグの環境は易しいものではなかった。試合のないオフシーズンは無給のためアルバイトをして生計を立てた。約2万8千円の自宅で自炊に励んだ。
「いい包丁買うお金もない、引き出しを机がわりにしてます。早くこの生活から抜け出してNPBに行って気にせず生活したい。両親にはすごく世話になっていて、兄弟も多いんで金銭面でも恩返ししていきたいし、日本を代表するような選手になりたい」
生活での苦労を厭わずに野球に対して打ち込むNPB入りの覚悟は並大抵では無かっただろう。それでも少しでも早くNPBで戦いたいという気持ちはブレることがなかった。
徳島独立リーグ監督が語る成長のポイント

その苦労や強い思いは、篠﨑投手の努力で成長の糧となった。最速157キロのストレートがメジャーのスカウトも関心を寄せるほどになり、独立リーグ2年目でNPB入りの夢を掴んだ。この成長について、徳島インディゴソックスの岡本哲司監督はこう語る。
岡本監督「1番の成長はストレートが速くなったこと。ずっと150キロがベースで出るので、それとカーブの緩急が使えて結果球のフォークの精度が良くなった。試合の中では、勝ち負けに対して責任を持てるようになった」
篠﨑投手「僕はコントロールというよりかは、真っ直ぐのスピード・威力で押していくスタイルなので、ブレずにどんどんいろんな選手に自分の自慢の真っ直ぐを押していけたらいいかなと思います」
監督も高評価する変化球も魅力ながら、磨き上げたストレートにさらに自信を持っていてNPBの舞台で勝負するのが楽しみでならないという気持ちがその表情から伝わってくる。どんな初登板になるのか今から楽しみでならない。
一問一答で篠﨑投手の素顔に迫る!

指名から数日経ってプロでやれる楽しみにワクワクしてきたという篠﨑投手。川上憲伸氏も若干20歳で120キロ台のカーブもあり緩急を使いこなせる器用さもあると高い評価を付けた。スタジオ生出演した篠﨑投手の素顔やその魅力に、リアルな言葉で答える一問一答で迫る。
Q.自分の一番好きなところは?
A.まつ毛が長い
篠﨑投手「よくまつ毛長いねって言われるんで。自分もちょっと気になってるとこです」
Q.今の悩みは?
A.なし
篠﨑投手「悩み、今はないです」
Q.幸せを感じる瞬間は?
A.お風呂
篠﨑投手「(お風呂のこだわりは?)結構長風呂です。一時間半〜二時間」
Q.特殊能力がひとつ手に入るなら?
A.空を飛ぶ
篠﨑投手「いろんなとこ行きたいんで。アメリカ、ニューヨークとかに行きたいです。生でメジャーリーグを見たいです。(スカウトも来ていたメジャーリーグへの思いは?)今はもう日本で活躍したいという気持ちが一番強いです」
Q.明日世界が終わるなら?
A.野球をしたい
篠﨑投手「(野球の魅力は?)社会であったりいろんなところに活用できるかなという部分で良いのかなと思います」
Q好きな英単語は?
A.パッション
篠﨑投手「思い浮かんだのはパッションしかなかったんで。闘争心もっていけっていうのは監督から言われているので大事にしてます。マウンドでは、気持ちを全面に出していくタイプです」
篠﨑投手の受け答えから、真っ直ぐに「野球が好き!」という強い気持ちが伝わってきた。監督から言われていることを大切にしていたり、素直に受け入れられる人柄も独立リーグでの成長に一役買ったのかと感じた。若干20歳その純粋な気持ちを大切にしつつ、ドラゴンズで更に大きな成長を遂げてくれるだろう。身体以上に大きな期待を持って、頑張れ篠﨑投手!
澤村桃









