増えても買えるものは減る…今と昔の「お年玉」事情
お年玉がインフレの脅威に晒されています。小学生がもらうお年玉の平均額は14年ぶりに回復したものの、ゲームやおもちゃの価格は大幅に上昇しているようです。12月25日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、永岡歩アナウンサーと山本衿奈がこの話題を取り上げ、昔と今を比べながら語り合いました。
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学研教育総合研究所の『小学生白書2025』によると、2025年正月にもらったお年玉の平均額は2万3158円で、前年より14.5パーセント増えました。
金額だけを見れば増加していますが、永岡は「14年前と同じぐらいのお金を持っていたとしても、おもちゃは3割値段が上がっているから、そりゃ買えるものも減っていくだろう」と指摘します。
実際、家庭用ゲーム機は14年間でほぼ2倍の価格になり、ゲームソフトも6割高。
かつてはお年玉でゲームソフトを5本買えたのが、今では3本が限界だといいます。
親戚づきあいの変化
「お年玉の金額だけでなく、もらう機会そのものも減っている」と永岡。
自身は大勢の親戚からお年玉を受け取れていましたが、我が子は「おばさんが1人、おじさんが1人、あとはじいさん、ばあさんぐらい」と、親戚の数が少なくなっている現状に触れました。
山本「確かに、親戚のみんなで正月に集まるっていうこの文化自体も減ってきてますよね」
かつて当たり前だった、正月に親戚一同が集まる光景は、少子化やライフスタイルの変化とともに減少し、その影響はお年玉にも表れているようです。
使い道は「貯金」が主流
ふたりは自身がこどもだった頃のお年玉の使い道は貯金だったようです。
永岡「お年玉を見たのは受け取ったその瞬間のみだった」
もらったお金はすぐに親が管理し、将来の学費などに回されていたようです。
山本も「うちもそうです」と共感しました。
現在も小学生のお年玉の使い道で最も多いのは貯金で、59.3%を占めています。
無駄遣いをさせないため、親が貯金を勧めるケースは今も変わりません。
さらに永岡は「積み立てNISA」が当たり前になるのではと言及。
お年玉をそのまま投資に回し、「大人になってから使いなさい」「将来困らないために今から備えなさい」という考え方が一般的になる可能性を語りました。
一方で、そうした流れが進めば、こどもたちが「お年玉ってあんま意味ないわ」と感じるようになるのではないかという懸念も示します。
永岡はサンタクロースとお年玉が重なる年末年始を「ほんまのゴールデンウィーク」と表現し、その楽しみが失われるかもしれないと語りました。
自分がこどもだった昔と大人になった今で、お年玉のあり方が変わっている人は多いかもしれません。
物価高の影響は、こどもたちのお金事情にも影響しています。
(ランチョンマット先輩)
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