竜の新セットアッパー!清水達也 逆転被弾のシーズン開幕から日本代表へ至るまでに迫る
「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム
清水達也、波乱のシーズンを経験して得たものとは?
今週のサンドラは、アジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表にも選ばれた清水達也投手。昨シーズンは、前年最優秀中継ぎ投手だったセットアッパーのジャリエル・ロドリゲス投手の亡命・契約破棄騒動から、急遽セットアッパーに抜擢された。
しかし、シーズン初登板の4月2日のジャイアンツ戦では勝ち越しホームランを浴びて敗戦投手になるという苦々しい幕開けだった。さらに4月下旬に肘の違和感で登録抹消となり幸先の悪いスタートとなった。だがそこから、6月には本来の力を取り戻し14試合連続無失点を記録するなどセットアッパーとしてチームを支えた。最終的には2年連続で50試合に登板し、チームトップの25ホールドを記録した。
シーズンオフに開催されたアジアプロ野球チャンピオンシップでは、第3戦の最終回に打者3人を2奪三振に抑えて優勝に貢献した。「本当に楽しい時間でしたし、最後は優勝という形で終われて本当に行って良かった。(ドラゴンズでは)ポストシーズンの戦いを一度も経験していない、ジャパンの試合は1試合1試合がポストシーズンの感覚で負けられない戦い。そこで勝ったときの達成感があった。それを味わいたい。『清水が投げれば大丈夫』『7回まで頑張れば勝ち』と思われるようなピッチャーになりたい。」と語った。
本人選出のベストゲーム、ワーストゲームは?
2023年シーズンは50試合に登板3勝3敗25ホールド防御率3.09という成績だったが、その中でのベストゲームを4月16日のジャイアンツ戦と挙げた。2死満塁1打同点のピンチでノースリーから空振り三振を奪った。
清水投手「この試合を抑えた時の大歓声が忘れられないというか。一番声援を身にしみて受けた試合でした。(スリーボールになったときの気持ちは?)意外と大丈夫でした。」
一方ワーストゲームは、同じくジャイアンツ戦で4月2日の試合だった。同点に追いついた直後の8回裏勝ち越しホームランを浴び敗戦投手になった。
清水投手「最悪のスタートというか、何としてもゼロで抑えたかったというところで、丸さんにホームラン打たれて、シーズンの一番最初の登板がこのスタートでちょっと。どっちも巨人ですけどね。(今年は巨人戦意識しますか?)意識はしないでおきます。変に意識しちゃいましたね。」
サンドラ厳選のハイライトシーンは、11月18日の対オーストラリア戦の侍ジャパンでの躍動だ。
清水投手「(ブルペンで他球団の選手はどうだった?)みんな登板するよってときに肩を作りいける状態を作る。ぼくら中日は結構違って、まず一回作ってまた登板直前にもう一回作るというのに慣れていたんで。みんな慣れていないことだったんで、『何かあった場合は清水』ということがありましたね。」
蓄積する疲労は心配だが、それによって得られた経験を武器に今シーズンの活躍が楽しみだ。
自己分析する今シーズンの能力チャートとファンの反応は?
清水投手が自己分析したMY能力チャートの内容は、
チーム貢献度:3.5
コントロール:2
コミュ力:5
面白さ:5
フィジカル:4
と謙遜もビッグマウスもなくリアリティのある数字。チームへの貢献度は、ファンからの声で4や4.5にしてもいいとは言われたが、5とは言われなかったことに悔しさを見せて来年は5になることを約束した。フィジカルの4は、たくさん食べて、たくさん寝て、たくさんトレーニングして良い身体作りができたからとのこと。
コントロールは2としたが、ストライク率などのデータで、ストライクゾーンに入った率は一昨年と変わらなかったが、ボール球を振らせる率が下がった為だという。だが、木下拓哉捕手いわくリリーフピッチャーで重要なことはどんな球場でも対応できる力だと言う。対応力の高い藤嶋健人投手とならんで、清水投手もメンタルの強さで球場によって変わることがなく適応力が高いと評価されていた。
清水投手自身は、マツダスタジアムはリリーフ転向1年目は投げにくいと感じていた。そこで、マツダスタジアムで投げる際はこう投げるというのを決めて挑み改善したと言う。そういった意味でも、適応力が高くセットアッパーとしての適性は高いことが感じられる。
先輩を魅了する清水投手のエピソードとは?オフの顔に迫る
子どもの頃の夢は『ロックマン』で、何をやっているかわからないけどカッコいいという掴みきれない清水投手らしい理由だ。今欲しいものは『マイホーム』で、庭が広く二階建てで階段が螺旋で吹き抜けになっているいい家に住みたいと嬉しそうに語った。設計の仕事をしている筆者は条件からあんな家に住んだらと想像を膨らませて楽しみになったので、ぜひ活躍して実現して欲しいと思った。
ドラ選手のここが好き、ここは直して欲しいでは、
「勝野昌慶の誰にでもモノを言えるところが好き」「勝野昌慶の後輩から怖がられるところを直して欲しい」と回答。
「怖がられるというか、後輩に悪いところは悪いと唯一叱れる今時なかなか少ない人種の人なんで尊敬しています。」と言いつつ、勝野投手本人からは「ヨピタロウ」というハム太郎をもじったあだ名で呼ばれ、2歳違いだが完全に友達感覚で注意できないと言われる清水投手。ニコニコしながら話を聞く雰囲気から、コミュ力というか人に好かれる能力が高いのに納得した。
理想のタイプは、白石麻衣で、作って欲しい手料理は、夫人に作ってもらうたまご焼き(甘め)とのこと。ドラゴンズで付き合うなら、とにかく優しい福永裕基選手。この答えに、福永選手も、「たつや」と下の名前で呼ぶ親密さを見せながら「嬉しいです」とコメント。さまざまな先輩とも仲が良い清水投手の魅力が垣間見れました。
また今季の目標として強い竜のイラスト付きの『50試合防御率1点台』を掲げた。安定感と向上心を感じる受け答えから、まだまだ進化が期待できそうな清水投手。目標達成でチームの勝利に貢献して、強い竜を呼び覚まして欲しい!がんばれ清水投手!
澤村桃