CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

なぜ世界初の実店舗が東京ではなく“名古屋”?韓国コスメnumbuzin(ナンバーズイン)が見据える日本市場のリアル

なぜ世界初の実店舗が東京ではなく“名古屋”?韓国コスメnumbuzin(ナンバーズイン)が見据える日本市場のリアル
CBCテレビ me:tone編集部

「名古屋の人に受け入れられれば、日本全国でも通用すると思った」
番号で選ぶスキンケアとして人気を集める韓国コスメブランド「numbuzin(ナンバーズイン)」。2026年4月29日、同ブランドが世界初の常設店として選んだ場所は、東京でも大阪でもなく、名古屋でした。

背景にあるのは、“SNSで話題”なだけでは売れなくなってきた韓国コスメ市場の変化です。

「実際に試してから買いたい」
「自分に合うものを納得して選びたい」
そんな日本人の消費傾向を見据え、ナンバーズインは“リアル店舗”に価値を感じていました。

今回はCBCテレビ「me:tone編集部」が、ナンバーズインのパート長・キムさんに取材。
なぜ世界初店舗が名古屋だったのか。そこには、日本市場をかなり細かく分析した戦略がありました。

なぜ世界初の店舗が“名古屋”だったのか?

CBCテレビ me:tone編集部

世界初の常設店と聞くと、東京や大阪を想像する人も少なくありません。しかし、ナンバーズインが名古屋を選んだ理由について、キムさんはこう語ります。

キムさん:「名古屋は美意識が高く、品質を見る目が厳しい方が多い地域です。実は、姉妹ブランド『fwee(フィー)』をJRゲートタワーに出店した際、非常に高い売上を記録しました。名古屋の方々に認めていただければ、日本全国でも通用すると思いました」

さらに、名古屋の消費者の「堅実さ」も決め手になったと言います。

キムさん:「口コミだけではなく、自分の肌で試して納得してから買うという傾向がとても強い。一度気に入ると長く愛用してくださるロイヤリティの高さも魅力だと思います」

流行に飛びつくのではなく、自分の目で見極める。「試せる常設店」との相性が最も良いのが名古屋だったのです。また、10代から50代以上まで幅広い世代が集まるmozoワンダーシティの客層も、全世代に向けたブランド展開を目指す同社の戦略に合致しました。

EC中心だった韓国コスメブランドが、あえて常設店へ踏み切った背景には「実際に試して納得してから買いたい」という日本特有の消費傾向を見据えているように感じました。

「成分買い」の韓国、「失敗したくない」日本

CBCテレビ me:tone編集部

韓国と日本では、コスメの選び方に明確な違いがあるといいます。

韓国:特定の成分を重視して選ぶ「成分買い」が主流。
日本:安全性や肌へのやさしさ、テクスチャ―を重視する「安定志向」。

しかし、最近の日本市場では「本当に高い効果が期待できるものを選びたい」という本物志向が強まっているとキムさんは分析します。

「タイパ(タイムパフォーマンス)」「スペパ(スペースパフォーマンス)」を意識する日本の消費者が増え、『濃度や成分に納得し、確実に効果を感じたい』というニーズが高まっています。ナンバーズインでは、グルタチオン(整肌成分)など日本ではまだ馴染みが薄い成分も積極的に取り入れていますが、こうした機能性の高さが、本物志向の層に刺さり始めています。

SNSで話題なだけでは売れない?“リアル店舗”の価値

CBCテレビ me:tone編集部

かつての韓国コスメは、SNSやQoo10の「メガ割」などのオンラインを中心に拡大してきました。しかし現在は、情報過多による“情報疲れ”や、絶対に失敗したくないという心理から、「最終的にはリアルで試したい」という揺り戻しが起きています。

特に日本では、
・テクスチャー
・香り
・肌への刺激感
・肌との相性
などをかなり細かく確認する傾向が強く、SNSで情報収集はするものの、最終的には実際に試して判断したいという人も多いそう。

キムさんも、「日本のお客様は、実際に試して納得してから購入したいという意識がとても強いです」と話します。実際の店舗では、オンラインでは提供できない以下の体験を重視しています。

・五感での確認:テクスチャ―、香り、肌への刺激感を直接チェック
・安心感:番号に基づいたシンプルな導線と、スタッフへの相談
・体験型ノベルティ:自分で作れる「DIYキーキャップチャーム」など、思い出を持ち帰る仕掛け

なぜ体験型ノベルティにこだわるのか?SNS投稿を加速させる「体験の設計」

CBCテレビ me:tone編集部

特に印象的だったのは、単なる商品購入だけで終わらせない「滞在型」の導線設計です。
DIYキーキャップチャーム体験や、アンバサダーによる店舗限定ボイス企画など、思わず誰かに共有したくなる仕掛けが店内の随所に散りばめられています。SNSでの拡散はもちろん、再来店までを見据えた緻密な戦略が感じられました。

CBCテレビ me:tone編集部

ナンバーズイン店舗でひときわ目を引くのが、「DIYキーキャップチャーム作り」のコーナー。
日本の化粧品売り場では、購入時に肌悩みに合わせた「サンプル」を配布するのが一般的。しかし、ナンバーズインがあえて手間のかかる「体験型ノベルティ」を重視するのには明確な理由があります。

キムさん:「商品だけではなく、楽しかった記憶ごと持ち帰ってほしいんです」

そう語るキムさんによると、韓国では「自分の手で作り上げるプロセス」そのものがブランド価値につながるという考え方が浸透しているといいます。

自分で作ったキーチャームを日常的に使うことで、ナンバーズインを思い出すきっかけに。実際に店内では、「どのパーツにしようかな?」「これかわいい、写真撮ろう」と盛り上がる来店客の姿が印象的でした。“つい誰かに共有したくなる設計”まで含めて考えられていることが伝わってきました。

「韓国コスメ、正直もう分からない」を解決する“番号”の力

CBCテレビ me:tone編集部

ナンバーズイン最大の特徴といえば、商品を「3番」「5番」といった数字で分類している点です。

キムさん:「複雑な成分名や専門用語ではなく、自分の悩みに合う答えを直感的に届けたい。ブランド名を覚えるより先に、自分の悩みの番号を見つけてもらうことを優先しました」

成分名が覚えられない、組み合わせ方が分からない…。そんなスキンケア選びに疲れた消費者に、「肌悩み=番号」というシンプルな提案が支持されています。

CBCテレビ me:tone編集部

また、アンバサダーを勤めるなにわ男子のメンバー・道枝駿佑さんを起用した限定ボイス企画なども展開。

キムさん:「道枝さんは日本だけでなく韓国でも人気が高く、透明感や誠実なイメージがブランド全体の信頼感にもつながっています」

“推し”をきっかけに店舗を訪れた層が、最終的には商品の実力に納得してリピーターになる。そんな理想的な流れも生まれています。

ナンバーズインは名古屋からどこへ向かうのか

今回の出店は、テスト出店ではありません。
すでに次なる店舗契約も進んでおり、日本全国への本格展開を見据えています。

キムさん:「肌悩みがあれば、まずナンバーズインの番号を探そう。そう思っていただける存在になりたい」

「迷わせない」「比較しやすい」「納得して選べる」。
ナンバーズインの世界初店舗には、日本人の消費行動に対する深い洞察が詰まっていました。名古屋から始まるこの挑戦が、日本の韓国コスメ市場に新たなスタンダードを作ろうとしています。

CBCテレビ me:tone編集部
この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP