「こういうピッチャーをコーチしたい」― 元ドラゴンズ監督・山田久志氏の心を鷲掴みにしたのは将来性抜群の健大高崎高・石垣元気投手 はたして井上竜がドラ1で指名するのは!?

【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい!との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
2025年の運命のドラフト会議を4日後に控えた10月19日の放送回で共有したいトピックスは、井上竜が決めかねている!?ドラフト1位指名候補選手の特集。井上一樹監督が10月15日時点で「方向性が定まっていない」と頭を悩ませていた気になる1位指名選手をサンドラ的視点で徹底考察。サンドラ解説陣きってのドラフト有識者である赤星憲広氏も「競合して立石君にいくのか、先発の即戦力ピッチャーにいくのか、もしくは将来性が楽しみな石垣君にいくのか。ドラゴンズのドラフト1位はこの3択になるんじゃないか」と絞りきれない今年のドラフト戦線。そこでサンドラがチームの現状をヒントに導き出したひとつの答えは「右投手」。
今季、先発ローテーションを守った右投手は髙橋宏斗投手(※「高」は「はしごだか」)ただ一人。大卒3年目の仲地礼亜投手は伸び悩み、草加勝投手は右ひじの手術明け。今季11勝を挙げた大野雄大投手は37歳のベテランである。そして、長年チームを支えてきた柳裕也投手は国内FA権を取得して去就が不透明ということを踏まえサンドラが注目したのは“杜の都・仙台”にいた東北福祉大学の2人の右投手。1人目にピックアップする逸材は多彩な変化球を操る即戦力の先発型右腕だ。
「即戦力の先発型」東北福祉大、逸材右腕1人目・櫻井頼之介投手

「多彩な球種でカウントも空振りも取れて、試合を作る能力が高いところが自分のセールスポイントかなと思います」と自己分析をしたのは東北福祉大・櫻井頼之介投手。身長175cm、体重68kgと細身ながら最速153キロのストレートに多彩な変化球を併せ持ち、今春の大学選手権で胴上げ投手になった即戦力の先発ピッチャーだ。
持ち球である変化球の変化量を5段階で自己分析した結果はカーブ「3」、カットボール「3」、スライダー「5」、スプリット「3」、チェンジアップ「5」。櫻井投手は「自分はボールのキレや多彩な変化球が一番いいところ。体の大きい人もいますけど負けないように。体の小さい人にも夢を与えられるように頑張っていきたい」と抱負を語った。
ドラゴンズの印象を問われると「あまり知らないです。興味?あまりプロ野球を見るタイプじゃないので分からないです」と素直な回答。「もし指名してくださるのであればすごく良い球団だと思うのでとても嬉しい。1位で選ばれるように自分を信じて待ちたいです」と来たるドラフトに向けて心は燃えている。
「非公式ながら最速164キロの剛腕」東北福祉大、逸材右腕2人目・堀越啓太投手

「誰にもないようなストレートを投げる自信はあります」と直球に絶対なる自信を口にしたのは東北福祉大・堀越啓太投手。非公式ながら最速164キロを計測した超速球派だ。公式戦でも157キロをマークしておりストレートが最大の持ち味。「自分の持ち球の中で一番自信をもって投げられているボール。去年の秋ぐらいから空振りも取れるようになってきている。どちらかと言えばやりたいと思うのは先発かなと思うんですけど。中継ぎだったり抑えで投げる方が合っていると思うところもあるので、任されたところを全うできるようにどちらも準備していけたらと思っています」と願望よりもプロでの活躍を最優先とする姿勢を強調する。
そんな堀越投手は花咲徳栄高時代には指名漏れを経験。同級生でバッテリーを組んでいた味谷大誠選手がドラゴンズから指名を受ける中での出来事だった。「同級生で(味谷)大誠が呼ばれてすごく嬉しい気持ちもあったんですけど、自分は指名漏れで一番悔しかった思い出。2025年のドラフトに絶対に指名してもらえるように『頑張るんだ』と決めた瞬間でもあったので。本当に(自分の中で)大きい出来事だったと思います」と振り返る。悔しさをバネに高校時代から球速を10キロ以上も伸ばしスケール感溢れる剛腕へと成長を遂げた堀越投手は「もし中日ドラゴンズにご縁がありましたら、チームの勝利のために腕を振るので応援よろしくお願いします」と竜党へ活躍を誓った。
完成度の高さがピカ1、青山学院大・中西聖輝投手

ここからは“大のドラフト通”でもある赤星憲広氏が2025年ドラフト上位候補を徹底解説。クライマックスシリーズ進出に手が届かなかった井上竜が指名すべき選手は誰なのか!?まずは完成度の高さがピカイチ。最速152キロのストレートと4種類の変化球を操り抜群の制球力を誇る青山学院大・中西聖輝投手。
赤星氏:とにかくコントロールが良くて、ゲームをつくるセンスですね。どのカウントでも変化球でストライクが取れる。もちろんストレートも150キロ出ますし大崩れをしないピッチャー。(阪神タイガースの)村上(頌樹)投手のようなタイプかなと。ある程度まとまったタイプですね
ストレートは常時150キロ超えの本格派、健大高崎高・石垣元気投手
150キロ台の剛速球に加えキレ味鋭い変化球を併せ持つ高校生右腕は健大高崎高・石垣元気投手。2024年(2年時)春のセンバツ優勝の原動力となった。
赤星氏:高校生ではドラフト1位で消えるピッチャーの一人。ほぼストレートが安定して150キロを超えるピッチャーです。150キロを超えるボールがあっても平均球速は140キロ台になるピッチャーが多いんですけど、石垣くんは平均球速が150キロを超えているので安定して投げられる。健大高崎高時代にあんまり長いイニングを投げていないので、そこまで肩も消耗していないと思う。プロに入ってからも伸びしろがかなりある選手かなと思っています
二刀流の可能性を秘めた逸材、横浜高・奥村頼人投手
名門・横浜高のエースで4番を任された奥村頼人投手はコントロールが良くストライクゾーンの中で勝負ができる。投げては最速148キロを計測し、バッティングも4番を務めたほどのポテンシャルは二刀流の可能性を秘める。
赤星氏:スピードは150キロまで出るようなタイプではないんですけど、比較的コントロールも良いピッチャー。ストライクゾーンで勝負ができて体自体が大きい。バッティングもチームの4番を任されるぐらいなので、まずは本人がどちらで勝負したいのか。ピッチャーでいきたいのか野手でいきたいのか、それとも二刀流でいきたいのか。バッティングもプロに入って、もっと特化したバッティングの練習をしたら、もっといいバッターになるんじゃないかなと。反対方向にもしっかり打てるバッターなので。ピッチャーとしての伸びしろっていう部分で言うと、彼もまだまだ全然あると思います。本当に二刀流としてちょっと見てみたいなというタイプの選手ですね
今年春から急成長を遂げ一躍ドラフト候補へ、明治大・毛利海大投手
大学4年で急成長を遂げた本格派左腕、明治大・毛利海大投手。ストレートは最速147キロを誇り、今年春のリーグ戦では9試合に登板し6勝0敗。最優秀防御率1.34を記録した。
赤星氏:今年の春のリーグ戦でものすごい数字を残して、今じゃ絶対的な明治大のピッチャーになった。毛利投手もコントロールが非常にいい。もちろんボールの力もありますし、秋のリーグ戦でもいいピッチングをしています。貴重な左腕ということで即戦力ピッチャーですね
大学侍ジャパンのエース、早稲田大・伊藤樹投手
4年春のリーグ戦ではノーヒットノーランを達成した早稲田大・伊藤樹投手。最速153キロのストレートを武器にエースとして大学侍ジャパンを牽引した。
赤星氏:早稲田大学でしっかり経験を積んだピッチャー。コントロールが良いので自分の調子が悪くても2点以内に抑えられる投球術を持った選手だと思います
安定感はアマ球界トップクラス、トヨタ自動車・増居翔太投手
抜群のコントロールを誇り、安定感は社会人トップレベルのトヨタ自動車・増居翔太投手。最速149キロのストレートと高低&両コーナーに投げ分ける制球力が長所だ。
赤星氏:増居投手は正直、いつでもプロにいけるんじゃないかなって思ってる選手。左の先発としてコントロールもいいですし、プロに入っても間違いなくある程度結果を残せるタイプのピッチャーだと思うんですよね。ドラゴンズに増居投手が入ったら面白いと思います
世代トップのスラッガー、創価大・立石正広選手
今ドラフト最大の注目株、創価大・立石正広選手。2年春にリーグ三冠王に輝いた注目の大学ナンバーワンスラッガーはバッティングに加え走力と守備力も非凡さを兼ね備える。
赤星氏:このドラフトの超目玉。久しぶりにホームランアーチストといいますか、遠くに飛ばす力というのは(頭ひとつ)抜けている選手。結構、コンタクト率も高くて打率も残せるバッター。足も速い。セカンドがメインのポジションではあるんですけど、基本リーグ戦ではサードをやったりとかもできますし。守備力っていう部分でもどこでも守れる。最低でも5球団ぐらいは指名するんじゃないのかなと
球界のレジェンド・山田久志氏が2025年ドラ1候補選手を総合分析。推しはまだまだ伸びる将来性豊かな高校生右腕
この日のスタジオ解説はドラゴンズ元監督で球界のレジェンド・山田久志氏。サンドラ的1位候補の東北福祉大右腕2人のレジェンド解説に加え、山田氏が気になる選手を挙げた。
―東北福祉大・櫻井投手の印象は?
山田氏:櫻井投手はある程度まとまってて出来上がってて、これは十分プロでもね(通用する)。コントロールも良さそうだし、先発型かな。出来上がってるピッチャーだね。投球フォームの特徴が無いところが特徴!だからまとまっている。投げ方でも直すところが全くないね
―もう1人の東北福祉大、右の剛腕の堀越投手は?
山田氏:堀越投手はね、投げ方とか見てますと先発っていうより、本人もちょっと言ってるようにリリーフタイプかなと思うね。ショートイニング。おそらく先発だったらね、この投げ方だとかなり疲労が溜まるんで。やっぱり球種をもう1つ、2つ覚えなくちゃいけないでしょうから。リリーフ向きかなと思いますね
―ドラフト1位指名の方向性が決まっていないドラゴンズはどのような選手が良いか?
山田氏:私は将来性豊かなピッチャー(が良いと思う)。やっぱり高校生だね。育てるのはチームとしての方針だから。育てるってことを重点に置いたら高校生ですよ。それで速いピッチャー!まずはボールが速いピッチャーだね
―ピッチャーで補強するポイントは?
山田氏:やっぱり涌井(秀章)にしても、柳にしても、大野にしてもかなりのベテランになってきた。今までの成績を残せるかって考えると、これはやっぱり不安が残っていきますよね。ということは若手が出てこなくちゃいけないってことですよ。「さあ、誰か?」というと、今は髙橋宏斗と金丸(夢斗)が今年も頑張りましたけど、まだこれじゃ足りないよね。ということは即戦力も当然必要。だから今年のドラゴンズのドラフトは非常に難しい状況にあるということ。井上監督の気持ちがよく分かる。スカウトの人とのいろんな話し合いがこれから続くと思うね
―気になった選手は?
山田氏:高校生の石垣投手だね。赤星君はボールの速さやコントロールを評価していましたけど、我々ピッチャーの専門家は投球フォームを見るんですよ。フォームを見て、「このピッチャーはこうしたらもっと良くなる」というのが見えてくる!将来性が抜群!こういうピッチャーは本当にコーチをしてみたい。それぐらい楽しみだね
イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。レジェンド山田さんが仰るなら間違いない! 井上竜のドラ1は石垣君で!そして山田さんには名誉レジェンド投手コーチとしてドラゴンズに復帰を!!
今週のサンドラを観た感想・・・。今年のドラゴンズの戦いぶりを見てピッチャーをドラフト1位で指名するのは至極当然のことでしょう。そして即戦力を望みたいところですが・・・、あまり目先のことばかりに囚われすぎて真の逸材を見逃してはいけません。平均球速が150キロを超える健大高崎高・石垣君こそ真の逸材。レジェンド山田さんに「コーチをしたい」と言わしめるポテンシャルはそうはいないでしょう。なにより、コーチングによって今よりさらに良くなるということを山田さんが保証してくれているわけです。高卒でも実力があれば短い期間でエースになってくれることは髙橋宏斗投手が証明済み。もう石垣君でいきましょう!そして、ドラゴンズの投手王国の礎を築いた一人であられる山田さんに、ぜひとももう一度ドラゴンズのユニフォームに袖を通していただき、投手王国復活にお力を貸していただきたい!!正式なコーチが難しければ、名誉レジェンド投手コーチ(臨時コーチ)としてでも!!1999年の優勝を知る40代竜党の非常に勝手な願い、失礼しました。
(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年の40代竜党)