CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

圧巻の投球を続けるドラゴンズ次世代のエース候補・高橋宏斗! 一軍の舞台で掴んだ手応えを明かす!

圧巻の投球を続けるドラゴンズ次世代のエース候補・高橋宏斗! 一軍の舞台で掴んだ手応えを明かす!
「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

まさにサンデードラゴンズ!

祝!日曜日5連勝!まさにサンデードラゴンズ!番組的には大変喜ばしいこの呼称!また今シーズンはミラクルエイトといい、チームにとっては幸運につながるネーミングがネットや紙面上に飛び交っており、ここまで粘り強い戦いを繰り広げている証でもある。

早いもので4月が終了。5/1時点、27試合を戦い抜き14勝13敗と貯金生活をキープする立浪ドラゴンズ。開幕ダッシュに失敗し、一時は借金4まで膨らんだものの、早々と返済完了。ドラフト以外、補強らしい補強がまったく無い状況を考えれば、十分に合格点を与えてもよい結果ではないか。

その大きな要因として、臨機応援にタクトをふるう立浪監督の采配ぶりが好成績につながっているのは間違いない。チームに、そして選手にとって良いと思ったことは即実行。根尾の再コンバートや、若手のスタメン登用など枚挙にいとまがない。これからの戦いも座右の銘である“氣”を全面に押し出し、チームを勝利に導いてもらいたいものだ。

さて今週のサンドラは開幕からローテーションを守り続けている次世代のエース候補・高橋宏斗投手へ単独インタビュー!高卒2年目の躍進ぶりの裏側に迫った!

二年目の逆襲

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

膝元に投げ込まれる渾身のストレート。それは清々しいほどキレの良い“真っすぐ”!そして決め球は伝家の宝刀スプリット!

期待の若竜、高橋宏斗投手は開幕から先発ローテーションの座を勝ち取り、ここまで4試合に先発し、2勝2敗、防御率3.68。未来のエースがその片鱗ぶりを見せつけている。

2020年高卒ドラフト1位でドラゴンズへ入団した高橋宏。ルーキーイヤーの昨年は一軍登板なし、二軍では14試合に登板し、0勝5敗、防御率7.01とプロの壁に阻まれた結果となった。

二年目の逆襲を胸に秘めた右腕は、シーズンオフと同時に早くも始動。今年の自主トレには同じ右の本格派、福谷浩司投手に師事し、投球フォームの改善に取り組んだ。その結果、納得できる感触を掴み取った。

高橋宏『去年までは肩やヒジに負担がかかる投げ方をしていました。(今年は)しっかり股関節と肩甲骨を使って腕が振れているので、良いフォームになっていると思います』

宏斗は使える!

変化は沖縄キャンプで訪れた。

落合ヘッドコーチ発案のストライクテストでは30球を投げ、24球ストライクを投げるという好結果を残した。それはオフの真摯なる取り組みが結果につながったといえる。

“予想以上の結果”と絶賛した落合ヘッドコーチ。置きに行って得たストライクではなく、球速150キロを超えるストレートを記録してのテスト合格にヘッドの心は固まった。“宏斗は使える”と。

一軍でスタートしたキャンプはそのまま完走。シーズンへの助走期間として充実した日々を過ごした。

高橋宏『キャンプを一軍で過ごせたのが、自分の中でもすごく大きかった。間近で大野雄大さん、柳さん、小笠原さんを見て勉強もできたので、キャンプの期間でレベルアップができました』

今年のキャンプで掴んだ一番の手応えは、ストレート。その武器を携え、オープン戦でも結果を残し続けた高橋宏は、目標のひとつであった開幕ローテーションを手に入れた。

使えるボールの見極め

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

そして迎えた3月30日、ベイスターズ戦でのプロ初登板。しかし自信をもって投げ込んだはずのボールがことごとくはじき返される。

結果は5回4失点で初黒星。プロの洗礼を浴び、茫然自失…並みの選手ならそうなっても不思議ではないが、19歳の黄金右腕は驚くほど冷静に自らを分析していた。

高橋宏『カーブが使い物にならなかったですが、真っすぐとスプリットに関しては悪いイメージはありませんでした。(その球種で)ある程度抑えられる形というのはオープン戦で掴んでいたので。その感覚に近づけるということだけを意識して、次に向けて調整しました』

立浪監督の分析も高橋宏と変わらないものであった。

立浪監督『真っすぐに力があって、フォークボールもすでに一級品ですよね』

初登板で見極めた“使えるボール”を駆使し、二度目の登板となった4月7日のスワローズ戦は6回投げ、5奪三振3失点。念願のプロ初勝利を手に入れた。

続く登板となった4月20日のプロ3戦目。相手はプロ初勝利を挙げたスワローズ。二度目の対戦となったこの試合も、ストレートとスプリットで押す自らのピッチングを貫き、6回を8奪三振1失点。見事2勝目をもぎ取った。

完投できるピッチャーになりたい

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

ここまで4試合を投げ、2勝2敗。まずまずの滑り出しを見せた19歳の見据える先は…。

高橋宏『大野雄大さん、柳さん、小笠原さんのように、完投できるピッチャーに。そしてチームが日本一になるためには、自分が一番貢献できるピッチャーになりたいです』

完投できるピッチャーになるためにはどうすればよいのか。そして早道はあるのか。そのヒントは先日4/29に登板した試合に隠されている。

この日対峙したピッチャーは球界を代表する右腕のひとり、大瀬良大地投手。大瀬良はテンポ良く投げ、ドラゴンズ打線は凡打の山を築いた。そしてスイスイと9回を投げ抜き、2019年以来3年ぶりとなる無四球完封を記録した。

高橋宏も高校の大先輩、堂林翔太内野手に一発を浴びたものの5回を4安打8奪三振に抑え、しっかりと役割を果たした。

二人が投じた球数は大瀬良117球、高橋宏110球。しかし片や完封。いかに大瀬良が効果的にボールを投げたのかが一目でわかる。

現時点、老獪なピッチングを高橋宏に求めるのは酷であり、まだまだ圧倒するピッチングを見せて欲しい。ただあまりコーナーを狙わず、ストライクゾーンで勝負する投球を心掛ければ、自ずと球数も減少していくはず。これからもこの日の大瀬良のように、各チームのエース級とマッチアップするケースも多いはず。彼らの投球を間近で見ては自身の投球術を磨き、“エースへの糧”にしてもらいたいと願うばかりだ。

めざせ!新人王

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

プロ野球人生、一生に一度しかもらえない貴重な賞が新人王。高橋宏にはその権利が残されている。

その新人王についてコメントを求められた高橋宏は喉まで出かかった言葉をぐっと我慢し、現状の自分自身の力量を踏まえた上でこう述べた。

高橋宏『まだ早いっすね!』

“新人王はオレが獲ります!”という威勢の良い言葉はいつ聞けるのか?ドラファンならばオールスター前あたりで是非聞きたいものだ。そうなれば高橋宏、そしてチームも着実に勝利を積み重ね、優勝争いにしっかり食い込んでいるに違いない。

ゲストコメンテーターの川上憲伸さんは高橋宏へ期待を込め、コメントを残した。

川上『一年間安定してローテーションを守ってくれれば、新人王の可能性も見えてくるのではないでしょうか』

5/1、一旦登録は抹消されたものの、いわばリフレッシュ調整のため。再登録可能となる5/11以降には相手打者を圧倒する剛球が見られることだろう。

若手が躍動するチームは強くなるというのがスポーツ界の常識。立浪監督が意識して若手を積極起用しているのも、そこが狙いのはず。チーム内には高橋宏の他、石川昂弥、鵜飼航丞らも新人王の資格を持つ。今後の戦いぶりがますます楽しみになって来たぞ!

がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!

竹内 茂喜

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP