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ドラマティック野球!立浪・片岡が生み出した新生ドラゴンズ

ドラマティック野球!立浪・片岡が生み出した新生ドラゴンズ
「サンデードラゴンズ」より片岡篤史 二軍監督(C)CBCテレビ

今シーズン、ドラゴンズの試合で最もしびれる場面は8回の攻撃。そこで何かドラマが起きる。誰が呼んだか、#ミラクルエイト。  奇跡というのは失礼かもしれないが、ドラゴンズは、開幕カードからほとんどの試合、8回の攻撃でチャンスを作り、劇的な終盤を戦い続けている。 このドラマはなんと、一軍だけでなくファームの試合、でも生まれているのだ。ナゴヤ球場でも終盤に劇的なドラマを起こしている。

4月7日のウエスタンリーグ公式戦。"8回"の裏に一挙4点を取って大逆転勝利。バファローズを3タテし、チーム5連勝だ。

ドラゴンズ一・二軍の共通項は、#ミラクルエイトだけではない。繋ぐ野球・積極的な姿勢も。例えば先述の4月7日の大逆転シーンは、“8回”の"二死"から生まれた。相手投手の四球から好機を広げ、大野奨太選手の追撃となる2点打は、"初球"であった。続くルーキー福元選手の同点打も"初球"の速球をしっかりとセンターへはじき返した。しかも彼は、前日に送りバントを失敗していたが、片岡二軍監督の継続起用に応えたプロ初打点となった。さらに、

「その次ですよ。徹底できていたのは!」と片岡二軍監督は昂ぶりを押さえることなく語ってくれた。

「1番に戻って(伊藤)康祐のゴロでのタイムリーですよ。ゴロを打てば何かが起こる。フライでは何も起きない。皆、泥んこになってやれている。目先の結果ばかりを気にせず、ひたむきに繋ぐ野球こそですよ。」これこそまさに、新体制の立浪・片岡竜が目指す攻撃の基本であり、一・二軍に共通するポリシーであろう。

「サンデードラゴンズ」より片岡篤史 二軍監督(C)CBCテレビ

さらに片岡二軍監督が、ビジョンを続けてくれた。

「8回のドラマというより、選手たち自身の気迫です。二軍で開幕を迎えたアリエル(マルティネス)も溝脇も石垣も、みんなにチャンスが回ってきている。一・二軍、そんなに力の差がない中、ファームでモチベーションを保つのは、なかなか難しい。でも、一軍の誰がいつ怪我をするか分かりませんしね。

立浪監督との風通し、コミュニケーションは、バッチリですよ。毎日、事細かに電話で報告しています。たとえば、アリエルだって、前もって、神宮と横浜の広くない球場での連戦が予定されていたわけやからね。一軍推薦は、そこに合わせていたよ。ただそもそも、アリエル自身の調子が上がらなければ、昇格させられないし、推薦のしようがない。

「サンデードラゴンズ」より福元悠真選手(C)CBCテレビ

じゃあ、どうしたら調子を上げやすいのか。彼は、一軍のオープン戦ではスタメン出場は無理でしたが、もともと4打席立たせないと上向かないタイプ。そもそも代打という役割は、コンパクトさを求められます。アリエルのように強くバットを振る選手には、正直難しい。スタメンと代打は、例えば、陸上競技でいえば、マラソンと100メートル走ほどの違いがあります。別物です。だから、彼に、ファームで4打席立たせて1本でも長打が出れば、こっちのもの。アリエルだけじゃない。今のファームなら、郡司もそう。守備位置との兼ね合いもあるけれどね。あとは上の監督とね。今日(4月7日)打った新人の福元は、思い切りの良さだけではプロでは打席を無駄にしてしまう。だから、失敗から考え、自ら改めて、日に日に成長しているよ(その後、福元は一軍合流)。堂上だって三ツ俣だって、まだまだ負けてへんよ!ベテランは、気分が萎えたらそこで終わり。今は彼らの力が、ファームで皆の士気のためにも必要だし、今後、一軍で求められる時のためにね。」

一・二軍の風通しの良さだけではない。ナゴヤ球場でのモチベーションアップと未来への裏付け。これらも日々、片岡二軍監督によって立浪監督に報告されている。一・二軍ともに、8回の攻撃のドラマだけでなく、すべてのプレーに目が離せない。燃えよ!ドラゴンズ!

【CBCアナウンサー 宮部和裕 CBCラジオ「ドラ魂キング」水曜、三浦優奈さんと共演、テレビ・ラジオのスポーツ実況担当。生粋の元少年ドラゴンズ会員。早大アナ研仕込の体当たりで、6度目の優勝ビール掛け中継を願う。「月刊ドラゴンズ」コラムも連載中】

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