立浪ドラゴンズを総チェック!解説者、OB、アナウンサーが推す期待の選手は?
「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム
今週のサンドラは、期待の選手ランキング、立浪監督に5人のOBが質問するレジェンドカード、セ・リーグ6球団のOBが今年を占う解説者サミットの3本立て!今年生まれ変わったドラゴンズをまるっと見通していく特集を振り返る。
まずは、期待の選手ランキングについて。吉見一起氏、谷繁元信氏、井端弘和氏、川上憲伸氏ら解説者陣が今シーズン期待する選手の名前を次々にあげていく。
解説者部門の選手ランキング
第1位高橋宏斗(4票)
吉見一起:キャンプ、オープン戦を見てすごく進化していた。
岩瀬仁紀:高卒2年目でどれだけ投げられるのかを見てみたい。
山田久志:ドラゴンズで一番球が速くコントロールもそれなりに良い。打線に恵まれれば2ケタ勝利も。
牛島和彦:そろそろドラゴンズにも若くてエース級の投手が出てきてほしい。去年のスワローズ奥川くらいを目指してほしい。
第2位石川昂弥(2票)
井端弘和:将来的には4番を。3年目ですし、ここで活躍してプロ野球を代表する選手になってほしい。昨年自主トレ時に鈴木誠也選手が「何もいうことない、あとは高めていくだけ。俺以上になる。」と言っていたので、期待するファン目線で見ている。
谷繁元信:シルエットでわかるようになるんですよ。シルエットで王さん、落合さんだとわかるようなしっかりした土台をつくってほしい。
第3位小笠原慎之介(1票)
川上憲伸:もっと長いイニングを投げて本当に任せたと言えるような投手になっていけると分厚いローテーションが作れると思う。
第3位岡林勇希(1票)
赤星憲広:逆方向に強い打球を打てるようになってる。本当に3割くらい打ってしまうんじゃないかと思えるくらい。
投手力に定評があるチームだけに、投手OBからも次世代のエース候補に注目が集まっている。続いては、スポーツアナウンサーに期待する選手の名前を挙げてもらった。
スポーツアナウンサー部門の選手ランキング
第1位石川昂弥(3票)
第2位高橋宏斗、柳裕也、岡林勇希、鵜飼航丞、木下拓哉、笠原祥太郎(1票)
普段間近で見るアナウンサーの立場だからこそ様々な選手に票が割れたが、石川選手の長打力への期待は高く、将来の4番を担ってほしいという声もあった。解説者、スポーツアナウンサーときて、最後にファンの意見も含めた総合ランキングがこちら!
ファン投票も含めた総合ランキング
第1位石川昂弥 第2位岡林勇希 第3位根尾昂 第4位高橋宏斗 第5位鵜飼航丞
実戦での結果はまだ出ていないが、高いポテンシャルと和製大砲の期待感で石川昂選手が堂々のトップ!また、2、3位も若手が並び、能力ある若手選手に、ファンの目線でも専門家の目線でも期待がかかっていることがわかる。
5人のOBが立浪監督に質問!レジェンドカード
赤星憲広氏、吉見一起氏、谷繁元信氏、井端弘和氏、川上憲伸氏のOBが、ドラゴンズの気になる部分について立浪監督に質問をぶつける!
赤星氏の質問:今年一年若い選手を使っていくと思いますが、岡林選手、石川昂選手をどこまで我慢して使おうと思っていますか?
立浪:『どこまで我慢しよう』というよりも本人たちが根を上げない限りは使い続けます。岡林はあとは試合に出る体力だけ。1シーズンの中では主力の選手でも必ずヘバる時がある。今年はもしかしたらブライトが良くなってくれば、(岡林、ブライトの)2人を使いながら、来年、再来年くらいにレギュラーを取れたらいい。ブライトは二軍にいた約20日間で守備も打撃も良くなったので非常に期待しています。
(石川昂選手について)100打席、200打席打てなくても使い続けます。100打席打てなかったら相当困るんですけど、それくらいでやらないと。将来4番を打てるだけの素質は持っている。なんとかしたい1番の選手。
吉見氏の質問:現状、石川昂選手は下位打線を打っていますが今季中に4番やクリーンアップを打つ可能性はありますか?
立浪:これは十分あります。一つの基準として、ストレートを打つポイントを前に置いてしっかり捉えることができるようになれば、彼の長打力はチーム1なのでクリーンアップや4番は考えています。
谷繁氏の質問:野手のスタメンはコーチと相談して決めるのか?自分の考えを押し通すのか?
立浪:コーチの意見に耳を傾けながら、最終的には自分で決めてやっていく。(3・5番が日替わりになっているが?)本当はしっかり固定したい。1人クリーンアップが足りない状態で、状態がいい選手を3番に入れるのか考えていきたい。
井端氏の質問:立浪監督が3塁コーチャーにサインを出すのか?別のコーチがサインを出すのか?
立浪:落合ヘッド兼投手コーチにはあくまでも投手のことに集中してほしい。自分でサインを出そうとも思ったが、サインを出すことに気を取られてしまう気がしたので、西山秀二バッテリーコーチに出してもらうことに決まりました。バンテリンドームはドラゴンズも相手チームもロースコアになるので、1試合でチャンスは2、3回、そこでどうやって点が取れるかということになってくると思うので、バンテリンドームではビシエド以外はバントも使う、エンドランもどんどん出していく。
川上氏の質問:投手陣が打席に入った際、ヒットエンドランやバスターあるいは盗塁のサインを出すことはありますか?
立浪:まず投手はしっかりバントを決めてほしい。自分に返ってくるものでもある。バスターをさせることもあるかもしれないけど、エンドランをできる可能性があるとすれば柳くらいですか。今年はバントもバッティングも例年より投手の攻撃面の準備はしっかりさせている。
-今シーズン最も大切にしたいことは?
立浪:信念を貫いて、これをしっかりやると言ってることをチームにも浸透できるように。「若い選手を使うから勝てない」という言い訳は一切しない。若い選手も戦力として出しているので、悪ければ私自身をどんどん批判してもらって結構ですし。選手をあまり批判するのは困るんですけど、選手もそれを跳ね返すぐらいの負けたら『次は絶対やり返す』という気持ちをもっと持ってやらないとチームは変わらないし強くならない。ファンの皆さんが試合を見にきて「今日は楽しかったな」と思われるようなチームに、すぐには難しいかもしれませんがしていきますので、応援していただきたいと思います。
また、井端氏はサインについての質問の意図についてこう語った。
「4、5人の監督を現役時代に経験したが、ほとんどが別のコーチ経由でサインを出していて、バントと言ってて急にバスターに変わるときに、伝達が済んじゃっててうまくいかないことがあったので。グラウンドで監督のひらめきが絶対にあるので、自分が出した方がすんなり出せるのかなという意図。やってる選手もここでエンドランなどというひらめきはある。立浪監督もそれを実現するのに自分でやれればスムーズにいく。今も立浪監督がサインをたまに出しているので、変わった時は慣れたっていうことでしょうし、5日のカープ戦もキーを握ったのはエンドランなので(そういったひらめきもプレーに現れていく)。」
井端氏ならではの細かい着眼点でみると、ベンチの監督の動きひとつとってもより野球が楽しめる。立浪ドラゴンズの野球をそんな部分にも注目して見ていきたい!
投打の期待の選手は?!解説者サミット
続いてはセ・リーグ6球団のOBが集結した名物企画。
ドラゴンズ川上憲伸氏、スワローズ真中満氏、タイガース赤星憲広氏、ジャイアンツ槙原寛己氏、カープ川口和久氏、ベイスターズ森本稀哲氏で送る解説者サミットで、今シーズンのドラゴンズの展望についてそれぞれが熱い意見を投げ掛けます!
・春季キャンプってぶっちゃけ必要?
真中:キャンプの序盤に怪我したシーズンの方が開幕スタートが良かった。第2、3クールくらいで調整が遅れている年は開幕良かったです。
赤星:オープン戦で良かった年は(シーズンに)直結しましたね。オープン戦で首位打者を取った年に4月月間MVP取りました。ただバテるのが早かった。
川口:ほとんど毎日が雨で、当時雨天練習場もなくてブルペンの庇の下でアップして練習で終わりの年が優勝でした。キャンプしなくていいじゃんと思いました。
必ずしもキャンプが万全でなくともシーズンに入れば結果を残したのは、一流ぞろいだからか?アクシデントで始まった立浪ドラゴンズのキャンプも意外と勢いづける要因になってくれるかもしれない。そんなキャンプやオープン戦で期待の選手たちを各解説者が挙げていく。
・ドラゴンズ期待の選手・投手編
-高橋宏投手について
槙原:やっぱりスピードですよね。サンドラで予習しました、VTRが作り込んであったんで選びやすかった。笑
川口:すごいピッチャーだなと思いました。間違いなくエースになる存在。
-小笠原投手について
真中:去年初の規定投球回で、大野、柳に続く3番手。しっかりローテーション回って2ケタ勝つとドラゴンズも安定してくる。
-笠原投手について
赤星:いいです今年。オープン戦もすごくいいので、やってくれるかなと期待。
滝行もして気合も十分と若狭アナからのフォローも。
-田島投手について
川上:怪我から復活してピッチングが落ち着いている。優勝争いするためにはセットアッパーで落とすとキツい、勝ちパターンで十分力になってくるとマルティネスまでいけますから。
・ドラゴンズ期待の選手・野手編
-岡林選手について
赤星:使うくらいの選手になってきた。6kgくらい体重を増やして力強さも出てきてるんで近本みたいなタイプになってほしいなと思っている。
槙原:逆方向に強い打球が打てる、走力もあるし良い1番バッター。我慢して使ってほしい。
-石川昂選手について
川上:石川昂どうのこうのじゃない、立浪監督とセット。サード石川以外想定してない。サードの守備練習を周平はやっていないので、基本的に石川にポジションをあげています。例えば鵜飼とかの替えはレフトに阿部がいったりだとかあるが、サードは普段守っていない選手(溝脇など)を守らせるかも。それくらい大きな存在。
川口:高橋周平をセカンドにしてあなたはここですよと、立浪野球のシンボルにした。これが成功するかしないかは、立浪野球の成功か失敗か。
-鵜飼選手について
川口:バッターボックスの雰囲気と仕草は、今年とは言わないが来年以降爆発すると思う。すごく良いものを持っていてバットスイングも強く、ピッチャーの感じる強打者の雰囲気をもっているので来年から期待。プロのピッチャーになれたら打つ。
-高橋周選手について
森本:ドラゴンズは高橋周平のチーム。活躍した年にチームも浮上。チームリーダーとしても3割以上打てばチームも安定。
-京田陽太選手について
真中:レギュラーで出てるんですが、もっと打ってほしい。立浪監督が根尾を外野手登録にした。立浪監督から「京田!お前やれよ!」という話なんですよ。2割8分くらい打って1年間出られればドラゴンズは必ず上がるので。
投打ともに若手の名前を複数の解説者が挙げている通り、立浪野球の目玉として若手選手の育成がある。しかし、立浪監督のインタビュー通り戦力として見ているとのことなので当然勝利を求めていくことになる。そんな難しさがある中、他球団OBから見て立浪監督に期待することに迫った。
・立浪監督に期待すること
森本:若手の覚醒ですよね。若い選手をひとり立ちさせようというところはすごく伝わってくるので、ドラゴンズの未来をつくっているところだと思います。
川口:攻めの投手交代。勝ちパターンは決まっているじゃないですか、味方が先に点取られたときにいかに次の点をやらないか。昨年の55勝71敗が逆になれば優勝ラインなので、10の負け試合を勝ち試合に持ってくためには早めの継投が大事。後手後手に回ると負けが決まってしまうので、投手交代も攻めていかなければいけない。
真中:立浪監督に思い通りにやってほしいなと。OBや解説者がいろいろ言ってくるが、そこを気にせずに思うことをやってほしい。監督が変わると雰囲気が変わる。試合に出られなかった選手が出られるので個々のメンタルが上がってくる。そこを利用できればノっていける。
赤星:岡林選手、石川選手を使い続けてほしい。勝負は来年以降だと思っているので、そのための土台作りに若い選手に経験を積ませながら、1年間貫き通してほしい。それができる監督だと思っている。
槙原:我慢。結構優しい感じだけど頑固だと思う「ヘラヘラするな」はPLイズムもある。厳しさはあって然るべき。我慢しなきゃいけない期間が4月〜6月くらいまで結構あるかもしれない。
川上:我慢。現役時代サードの立浪さんがマウンドにきて、「ケン!ここで我慢やぞ」と声かけしてくれた。我慢という言葉をよく使うが、それをもろに感じたのが監督になる前のドラゴンズの企業対抗ゴルフのチーム戦で我慢できなかったことではじめて立浪さんから怒られたことから強く感じた。
自由な意見が飛び出しつつも、レギュラー選手の京田、高橋にもハッパがかけられていたのが印象的だった。若手選手の覚醒が望まれる中で、レギュラー陣がその下支えをすることで初めてチームの強さとなっていく。そのために岡林選手に刺激を受けたかのような大島選手のように他のレギュラー陣の奮起も楽しみだ!やはり戦うからには、井端氏が順位予想したように優勝を大きな目標として進んでもらいたい!がんばれドラゴンズ!
澤村桃