山中に残る元軍事施設を発見!地元の人も近寄れない荒れた山に道マニアが挑戦!“軍道”を巡る旅
ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。今回は全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴25年の鹿取茂雄さんと、戦時中に日本軍が造った“軍道”を巡ります。
藪をかき分けて山中に眠るかつての軍事施設を目指す!
鹿取さんと一緒に旅をするのは、プロのギャル・ぱにぱにぱにぱにともちんぱさん。2人は神奈川県横須賀市を訪れ、鹿取さんが半年前に藪が険しすぎて断念した“軍道”にリベンジします。
戦時中、東京湾を守るために三浦半島と房総半島には、敵を攻撃する砲台など32もの軍事施設が設置されました。これを「東京湾要塞」と呼んでいたそうで、2人は砲台に指示を出していたとされる観測所跡を目指します。
軍道に到着すると、生い茂る藪で地元の人も行けないと言うほど荒れた状態。しかしこれでも半年前に比べると、青々と茂っていた藪は大半が枯れて歩きやすい道に。2人は覚悟を決めて、山の中へゆっくり入っていきます。
藪で見えづらいものの、2人が歩いている道こそが正真正銘“軍道”だと鹿取さんは言います。
藪をナタでかき分けながら歩き続けること約2時間。山頂付近でついに雨水をためるための桶や、「防二二五」と書かれた石柱を発見!
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「ここが軍の施設だったことを証明するもの。石柱の後ろに“陸”と書いてあるのでおそらく陸軍の施設で、“防”は防衛施設を表しているんじゃないかな」
ついに発見!綺麗に残るコンクリート造りの観測所跡
さらに藪をかき分けながら探すこと30分、ようやく「西浦砲台左翼観測所跡」を発見!
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「嬉しい!藪漕ぎした者しか見られない景色」
しっかりしたコンクリート造りの建物の中には、敵艦までの距離を計算して砲台に伝達していた部屋や、東京湾を監視していた場所などがあります。
さらに小部屋に繋がる伝声管や、室内から銃だけを出して攻撃するための穴「銃眼」が残っていて、2人は思いを馳せます。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「今は世界情勢も色々あるから、軍事施設を見て戦争の歴史に触れて感じるものがあれば来た意味がある」
しかし戦後80年近く経過しているにも関わらず、綺麗な状態で残っているのが不思議だと言う鹿取さん。
後日横須賀市に確認したところ、西浦砲台観測所は大正6年に造られたものの、山の地盤が悪くて戦闘に適していないと判断され、大正14年に陸軍から除籍。
その後海軍の管轄になったが使われないまま終戦を迎え、ほとんど稼働する機会がなかったため今でも綺麗に残っているのではないかとのことでした。
2人は無事に軍道を巡る旅を終えることができましたが、実は下山に3時間かかったようで、さすがにミキも「エグいて!」と驚いた様子。しかし最後には、山中に眠る観測所跡に「素晴らしい!」と言わしめるのでした。
1月17日(火)深夜0時14分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より