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「便秘」日本人の8割が『ねじれ腸』!?…名医イチオシ“便秘改善食”!便秘の原因と改善法

「便秘」日本人の8割が『ねじれ腸』!?…名医イチオシ“便秘改善食”!便秘の原因と改善法
CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター IBS便秘外来担当 内視鏡部長 医学博士 水上健先生です。

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今回のテーマは「〜日本人の8割が“ねじれ腸”!?〜徹底解明!便秘の原因と対策」

「便秘」で悩む人は全国で1000万人以上と言われています。しかも、これからの時期は暑さによる身体への負担や水分不足が便を硬くしてしまうため、便秘になりやすい季節でもあるそうです。しかし、それを放置してしまっている人が多いのも実情。実は、便秘は肌荒れや免疫力の低下といったトラブルを引き起こしてしまうだけでなく、心筋梗塞や脳卒中などによる死亡リスクが約2倍近く高くなるというデータもあるのだとか。そこで今回は、便秘の原因と改善法を専門医に教えてもらいました。

便秘が及ぼす身体への悪影響

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

人間の免疫細胞の多くは腸に存在します。そのため、便秘になると腹痛・痔などの健康被害だけでなく、腸内環境が悪化することで肌荒れ・免疫力低下・生活習慣病など身体に様々な悪影響を及ぼすそうです。さらに、排便時のいきみは、安静時より平均23mmHgも血圧を上昇させ、血管に負担がかかることがわかっています。実際に排便回数が4日に1回以下しかない便秘症の人は、1回以上する人に比べて、心筋梗塞や脳卒中などによる死亡リスクが約2倍近く高くなるというデータもあるそうです。

便秘の大きな原因「ねじれ腸」

便秘の原因は様々ですが、その大きな原因の1つが「ねじれ腸」。ねじれ腸とは、腸がねじれてしまっている状態のことで、日本人の約8割がねじれ腸の可能性があるそうです。

<ねじれ腸からくる便秘のセルフチェック>
下記の項目に2つ以上当てはまる場合はねじれ腸の可能性があるそうです。
□子どもの頃から便秘だった
□腹痛を伴う便秘になったことがある
□便秘のあと下痢や軟便が出たことがある
□運動量が減った途端 便秘になったことがある

原因別便秘改善法(1)「ねじれ腸」

<最も多い便秘の原因「ねじれ腸」>
腸がねじれていると、本来スムーズに進むはずの便が、ねじれた部分で詰まり硬くなることで便秘を引き起こしてしまうそうです。ねじれ腸の特徴は「腸の動き自体は正常」なことと、ねじれた所で詰まった便を出そうと腸が一生懸命働くため「お腹に痛みが出る」こと。他にも、血圧低下・脂汗などの症状が出ることもあるそうです。

<ねじれ腸の原因と対策>
ねじれ腸は先天的なものがほとんど。詳しい原因は不明ですが、日本人は遺伝的に腸がねじれている人が多いそうです。生まれつきの腸の形なので、子どもの頃から便秘気味の人はねじれ腸の可能性が高いといいます。ただし、腸がねじれている人全員が便秘ではないのだとか。先生によると、ウォーキングなどの軽い運動や納豆やヨーグルトなど腸に良い食べ物を摂ることで、ねじれによる便秘の対策になるそうです。

<ねじれの究極形!?「落下腸」>
落下腸は、骨盤まで腸が折り重なるように落ちてしまっている状態。ねじれ腸より便が引っかかる場所が多いため、詰まりやすくさらに痛みを伴うのだとか。ねじれ腸の一種なので、生まれつきの腸の形で子どもの頃から便秘な事が特徴ですが、ねじれ腸のセルフチェックに加え「運動しても便秘が改善されない」「立ち上がると下腹が出る」場合は落下腸の可能性があるそうです。

<ねじれ腸・落下腸を改善!「腸ゆらし」>
▼仰向けに寝てひざを立てる
▼手を恥骨の上の辺りにのせる
▼手をおへその下に向かって動かす
▼上記を1日10回程度行う
≪ポイント≫
ポイントは、おなかが少しへこむ程度に押し、腸を持ち上げるイメージで行うこと(※拍動を感じる部分は動脈なので押さないようにしてください)。これにより腸がゆらされ、ねじれた部分がほどけるそうです。

原因別便秘改善法(2)「けいれん性便秘」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<ストレスが便秘の原因「けいれん性便秘」>
けいれん性便秘とは、大腸の一部がけいれんを起こし、便の通過が困難になる便秘。コロコロとした硬い便になることが特徴だそうです。腸がけいれんする主な原因はストレス。男性の便秘は定年後の不安などを抱える60代以降に急増しており、その原因がけいれん性便秘と言われているそうです。

<けいれん性便秘の特徴>
□旅行中など環境の変化で出ない
□出ていないが便意もない
□出ていないが痛みもない
□コロコロとした硬い便が多い
□長期間出ていない
けいれん性便秘の例として一番分かりやすいのが「旅行中に便が出ない」こと。環境の変化にストレスを感じて便秘になるそうです。また、けいれん性便秘は、ねじれ腸や落下腸と重複して起こることもあるそうです。

<けいれん性便秘の対策>
先生によると、けいれん性便秘の一番の対策は出ない体質だと理解して、気にしないこと。タイミングが今ではないだけで「いつか出る」と考え、気長に待つと良いそうです。

原因別便秘改善法(3)「直腸性便秘」

<便意を我慢で便秘に「直腸性便秘」>
直腸性便秘は、便が腸の出口付近で詰まっているのに便意を感じない状態。便意は便が直腸に入ったサインでもあるため、便意を日頃から我慢しているとそこで便が固まってしまうそうです。

<直腸性便秘の対策>
大事なのは、トイレでの座り方。「考える人」のポーズをすると良いそうです。直腸は普段座っているだけだと肛門付近の筋肉に引っ張られ、鋭角にまがりロックがかかっています。しかし、「考える人」のポーズをすると角度がつくことで筋肉の引っ張りが緩まり、便が出やすくなるのだとか。足に台を置くことでより効果的になるそうです。

名医イチオシの便秘改善食「お寿司」

どんな便秘の場合でも改善に重要なのが食事ですが、先生おすすめの1つがお寿司だそうです。

<最強ネタは「納豆巻き」>
先生イチオシの便秘改善食は「納豆巻き」。納豆には食物繊維や納豆菌が含まれており、便秘の改善におすすめだそうです。また、冷やご飯であることも大事なポイント。お米は一度冷やすと「レジスタントスターチ」という成分が生成されます。レジスタントスターチは、食物繊維と同様に大腸まで届き便のかさを増してくれるのだとか。ちなみに、冷やご飯は温め直してもOK。他にも、酢飯に使われるお酢は腸のぜん動運動を活発にし、海苔には便をやわらかくする水溶性食物繊維が豊富。さまざまな効果が期待できる納豆巻きは、お寿司の中でも最強ネタだそうです。(※ワルファリンカリウムを含む抗凝固剤を服用中の人は納豆を控えてください)

<ガリ・味噌汁を一緒に食べるとより効果的>
納豆巻きと一緒に、お酢と食物繊維が豊富な「ガリ(新生姜の甘酢漬け)」、発酵食品の「味噌汁」を食べるとより便秘改善に効果的だそうです。

<赤身魚も腸の動きを活発に>
他の寿司ネタではマグロなどの赤身魚にはオメガ3脂肪酸が多く含まれており、腸の動きを活発にする効果が期待できるそうです。

〜便秘を改善して健康に!〜
便秘は「生活習慣」「食生活」「排便習慣」を見直した方が良いという腸からのサインでもあるそうです。便秘改善を通じて健康を取り戻していきましょう。また、血便や急に便秘になった場合は要注意。がんなどの病気が隠れていることがあるそうなので医療機関を受診してください。

(2025年6月22日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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