夏場は「便秘」になりやすい?…“干からび腸”に注意!名医直伝「夏の便秘対策」
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、大阪公立大学 大学院医学研究科 消化器内科学 医学博士 沢田明也先生です。
今回のテーマは『〜干からび腸に潤いを!〜名医直伝!夏の便秘対策』
もうすぐ本格的な夏到来!これからの季節に懸念されるのは「干からび腸」。夏場は腸が通常よりも干からびた状態になり、便秘になりやすいそうです。水分を摂っても大腸へ届く水の量は約2%。夏は大量の汗をかくので、大腸へ届く量はさらに減少します。すると、便に含まれる水分量も少なくなり、腸が干からびた状態になってしまうのだとか。便秘の自覚症状がある人の割合は、女性に多いイメージですが、加齢とともに男性も増加しているので、これまで便秘とは無縁だった人も注意が必要だそうです。そこで今回は、干からび腸の原因や夏の便秘対策について専門医に教えてもらいました。
便秘の基礎知識

<便秘とは?>
便秘は、本来出すべき便が大腸の中に滞ることで「便が硬い」「便の回数が減る」「いきんでしまう」「残便感がある」といった状態のこと。また、毎日排便があってもすっきり出せない場合は便秘に含まれるそうです。
<便秘の2つのタイプ」>
便秘症は、大きく2つのタイプに分けられます。1つは、腸の働きなどに異常がある「一次性便秘」。もう1つは、病気や薬の影響で起こる「二次性便秘」。二次性便秘は、大腸がんなどによって大腸が狭くなっている可能性があるので、大腸内視鏡検査やCT検査で原因を見つける必要があるそうです。
夏の「干からび腸」の原因
<原因(1)水分不足>
干からび腸の原因の1つは水分不足。汗を多くかいて水分不足になりがちな夏場は、便をやわらかくするためにもこまめな水分補給が必要です。1日2Lを意識しましょう。
<原因(2)食事の量>
夏は、夏バテなどで食欲も落ち込みがちですが、食事量が減ると便を作る材料が少なくなり便が出にくくなってしまうそうです。さらに、スイーツなどの間食にも要注意。糖分は腸の中で消化酵素によって分解されます。ところが、食べすぎなどで消化しきれないと余分な糖が腸内細菌によって発酵しガスが発生。お腹が張りやすくなるそうです。
<原因(3)我慢をする>
便意があるということは、ちょうどいい硬さの便が下りてきたサイン。この時に我慢をすると便が直腸にとどまり、水分が腸に吸収され硬い便になるのだとか。我慢する習慣を繰り返していると、便が下りてきても便意をもよおさなくなる負のサイクルに陥るため、改善すべき習慣だそうです。
<原因(4)運動不足>
運動不足も便秘の大敵。早歩きや自転車漕ぎなどの運動を週5日、20〜30分行うのが理想だそうです。
<原因(5)自律神経の乱れ>
寝苦しい夏の夜は自律神経が乱れがち。腸と脳は神経で密接につながっており、ストレスがかかると腸の動きが低下します。その結果、干からび腸になる恐れもあるそうです。
<原因(6)冷たい物の摂りすぎ>
アイスなど冷たい物を食べすぎると、腸内が冷えて血流が悪化。便が腸内を移動しにくくなり、便秘につながるそうです。
<原因(7)食物繊維不足>
食物繊維が不足すると、便秘につながるそうです。
干からび腸に潤いを!名医直伝「夏の便秘対策」

<食物繊維について>
干からび腸に潤いを与えるために大切なのが食物繊維。年齢によって異なりますが、1日の食物繊維の摂取目標量は女性18g以上、男性20g以上と言われています。
<2つの食物繊維>
・不溶性食物繊維
便のかさを増やし、腸を刺激する働きがあります。
→ブロッコリー、カボチャ、ホウレンソウ、サツマイモなど
・水溶性食物繊維
便をやわらかくし、腸内環境を整える働きがあります。
→ゴボウ、ワカメ、昆布、リンゴ、納豆、なめこ、ミカン、アボカドなど
(※水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を両方含む食材もあります)
<先生オススメ「キウイ」>
キウイは、水溶性と不溶性2つの食物繊維をバランスよく含み、便をやわらかくし腸の動きをサポートしてくれます。1日2個食べると良いそうです(※キウイ2個の食物繊維量は5.2g)。
<食物繊維たっぷり「サイリウム」>
キウイよりも簡単に食物繊維を摂取できるのが「サイリウム」。サイリウムはオオバコの種を粉末にしたもので、水を含むと膨らみゼリー状になる特性があり、便を出しやすくする効果が期待できるそうです(※大型スーパーなどで購入できます)。1日の摂取目安は小さじ1杯。柑橘系のジュースや料理に混ぜると手軽に摂取できるのだとか。ただし、便秘を悪化させたり腸閉塞を引き起こしたりするリスクもあるので、十分な水分と一緒に摂りましょう。
便を出したくても出せない「便排出障害」の検査法
<「便排出障害」とは?>
先生によると、「干からび腸」は便排出障害にもつながるそうです。便排出障害とは、便を出そうとしているのに身体が逆の動きをしている状態。つまり、腹圧を上げて気張っているのに肛門が閉まって便が出ないのだとか。また、肛門は広がっているのに腹圧が足りず便を排出できないパターンもあるといいます。便排出障害は、女性や高齢者に多いそうです。
<便排出障害の検査法>
便排出障害の診断には、「直腸肛門内圧検査」「バルーン排出検査」「直腸感覚検査」「排便造影検査」の4つの検査法があるそうです。
<直腸感覚検査とは?>
直腸感覚検査は、便秘症の原因を調べるのにも重要だそうです。その方法は、チューブのついた風船をお尻から挿入します。風船を少しずつ膨らませながら、便意を感じるタイミングや便が出そうになる感覚を確認。そのときの風船の大きさから、感覚が正常かどうかを調べます。感覚が鈍いと、いくら風船が膨らんでも(便が下りてきても)感じ取れないそうです。
<「排便造影検査」とは?>
便排出障害の診断で、最も重要なのが排便造影検査。排便造影検査は、バリウムと小麦を混ぜて水で練り、ほどよい硬さの擬似便を作ります。それをお尻から直腸の中に注入。疑似便を入れた状態でトイレに座り、排出する様子を横からX線撮影します。腹圧がかかっても肛門が開かず便が出ない様子がわかるそうです。
<便排出障害の治療法>
先生によると便排出障害の場合、便秘治療薬では良くならないため「バイオフィードバック療法」という治療をすることが多いそうです。バイオフィードバック療法とは、自分の筋肉の動きを視覚化して、正しい力の入れ方を覚える治療法。直腸に圧センサーを挿入し、力を加えるとモニターに表示されるので「肛門を開く」「力を入れる」のタイミングを目で見ながら練習します。1回のトレーニングは約40分。これを月に1回、5か月程度行うそうです(※現在は保険適用外です)。
(2026年6月21日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)
番組紹介
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