CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

「胃がん」早期発見のポイント…自覚症状なくても要注意!経験者に学ぶ“リアルな胃がん事情”

「胃がん」早期発見のポイント…自覚症状なくても要注意!経験者に学ぶ“リアルな胃がん事情”
CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、がん研有明病院 消化器外科部長 医学博士 布部創也先生です。

関連リンク

【動画】ピロリ菌がいなくても要注意な胃がん「スキルス胃がん」「ラズベリー型胃がん」を内視鏡専門医が解説!【0分33秒~】

今回のテーマは『〜自覚症状がなくても要注意〜経験者に学ぶ!胃がんとの向き合い方』

「胃がん」は、現在日本人における部位別がん罹患者数3位。男性の方がなりやすく、50歳を超えると急激に増加する油断できないがんの1つです。しかし、胃がんは治療技術が進歩し、ステージ1だと5年生存率は90%超。早期発見ができれば決して怖いがんではないのだとか。そこで今回は、実際に胃がんを経験した人々からリアルな胃がん事情を調査。胃がんの早期発見のポイントや最新手術などを専門医に教えてもらいました。

胃がんの原因は?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

胃がんの主な原因はピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)という細菌の感染。ピロリ菌は、汚染された水や食品を口にすることで感染したと考えられており、高齢世代の人は非常に高い確率でピロリ菌に感染しているのだとか。ピロリ菌は、胃粘膜の慢性的な炎症を引き起こし、組織のがん化リスクを高めるとされています。他にも喫煙・ストレス・食事なども胃がんと関係があるそうです。

胃がんのタイプ

胃の壁は5mmほどあり、5層構造になっています。胃がんは、粘膜下層までにとどまる「早期がん」、粘膜下層より深くがんが広がったり他の場所に転移していたりする「進行がん」の2つに大きく分けられるそうです。

胃がんの自覚症状

早期の胃がんはほとんど自覚症状がないそうです。その理由は、粘膜層や粘膜下層は皮膚ほど鋭い痛みを感じにくいため。ただし、胃の内側の粘膜が傷つき、えぐれた状態になって潰瘍を伴うと、痛みが出ることがあるのだとか。一時的なものは問題ありませんが、慢性的に胃が痛む場合は早めに検査してもらいましょう。また、がんが胃の入り口(噴門)近くで進行すると「食べ物が飲み込みにくい」、胃の出口(幽門)付近だと「食後の膨満感」「吐き気」「嘔吐」、がんから出血がある場合は「貧血」などの症状が現れるそうです。

胃がんの切除手術と術後の生活

<早期がんでも大きな切除が必要>
がんの切除で最も大切なのは再発リスクをなくすこと。胃の周りにはがんが転移しやすいリンパ節があるため、早期がんであってもがんと一緒にリンパ節ごと大きく切除する必要があるそうです。

<胃の役割>
胃は上部と下部で役割が分かれます。上部には「噴門」という胃酸の逆流を防ぐ部位があり、食べ物を一時的に溜め消化する働きがあります。下部は、溶けた食べ物を腸に流す役割を担います。そのため、切除の際に胃の上部を残すか残さないかで術後の生活の質が大きく変わるそうです。

<下部の胃を切除した後はどうなる?>
がんを切除した後は、残った胃に小腸を持ち上げて繋ぎ、十二指腸を小腸に繋ぎます。十二指腸には消化液が流れており、消化液が混ざる場所と胃の距離を約30cm取ることで消化液の逆流を防止することができるそうです。

<術後の生活>
早期の胃がんを経験し胃の4分の3を切除した患者さんによると、胃がんの手術後の生活で大きく変わったのは、胃が無いので口で消化を助けるために「よく噛む」ことを心がけるようになったこと。食生活に少し気を付けるだけで、術前とほとんど変わらない生活を送っているのだとか。体重は術後一時的に4kgほど減ったものの、7年経った現在は術前とほとんど変わらない状態に戻ったそうです(※胃がん手術後の回復には個人差があります)。

内視鏡で治療可能な胃がん

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<内視鏡治療適用の胃がん>
がんの悪性度によって変わりますが、約2cm〜3cmの粘膜状にとどまる早期がんは内視鏡治療で切除することができるそうです。その方法は、まずがんの周囲に印をつけ、その下に水を入れて膨らませ、電気メスでガンを切り取ります。切除後は組織検査を行い、将来リンパ節に転移する可能性がある場合は、外科的手術を行うそうです。

<胃の上部を取ると胃酸逆流のリスクが>
胃の上部を切除すると胃酸逆流を防ぐ噴門がなくなるため、胃酸の逆流リスクが高くなるそうです。

<胃酸の逆流を防ぐ「観音開き法再建」>
「観音開き法再建」は、胃の上部を切除した後残った胃の表面を観音開き状にして、食道の端を埋め込み閉じます。すると、食後胃が膨らむことで食道が圧迫され逆流防止弁として機能するのだとか。「観音開き法再建」は、術後の生活を考慮して生み出された術式だそうです。

<術後の生活>
早期胃がんで内視鏡治療後、胃の上部を切除した患者さんによると、ロボット手術で開腹がなかったため、術後5日で退院。術後は胃酸の逆流もなく、趣味のワインなどを楽しんでいるそうです(※胃がん手術後の回復には個人差があります)。

<ロボット手術について>
先生によると、この数年はロボット手術が台頭してきているとのこと。小さい傷を5か所くらい開け、鉗子を入れて手術を行うのだとか。最近ではさらに技術が進み、腹部に開ける穴が2か所というロボット手術も登場しているそうです。

胃がん内視鏡検査の適切な頻度は?

<胃がん検査(胃カメラ検査)>
先生によると、ピロリ菌がいない場合、50歳以上は2年に1度の頻度で検診を受けると良いとのこと。ピロリ菌がいる場合はまず除菌をして、その後も定期的に検診を続けることが大切だそうです。

<ピロリ菌の除菌(保険適用)>
ピロリ菌の除菌は、胃酸の分泌を抑える薬と抗菌薬を1日2回、7日間服用します。早めの対策が胃がん予防につながるので、気になる人は消化器内科にご相談ください。

逆流性食道炎がある人は要注意!近年急増「食道胃接合部がん」

<「食道胃接合部がん」とは?>
食道胃接合部がんとは、食道胃接合部(食道と胃の境目)上下約2cmの範囲にできるがん。近年急増しており、非常に注目されているがんだそうです。

<「食道胃接合部がん」の2大原因>
(1)胃食道逆流症(逆流性食道炎)
胃酸が食道の方に行くことで食道の粘膜が傷ついて、胃の粘膜のように置き換わっていきます。すると、そこにがんができるリスクが増えてしまうのだとか。逆流性食道炎に加えて肥満・食事も関わってくるので注意が必要だそうです。

(2)喫煙・飲酒
過度の喫煙・飲酒は食道や胃の粘膜を傷つけることがわかっているので、注意が必要だそうです。

若年層も要注意!5年生存率20%以下「スキルス胃がん」

<「スキルス胃がん」とは?>
一般的な胃がんは、胃の粘膜から発生し腫瘍などかたまりを作ります。一方、スキルス胃がんは胃の壁全体にがん細胞が浸潤。見つかった時には、お腹の中にがんが広がる「腹膜播種(ふくまくはしゅ)」という状態まで進行し、手遅れということも少なくないそうです。

<スキルス胃がんの特徴>
通常、胃は蠕動(ぜんどう)という柔らかい動きをしていますが、スキルス胃がんは進行すると胃全体が硬い筒のような状態になるのが特徴。そのため、食事を摂ると石のようなものが胃の中でコロコロ転がる感じや、胃の辺りが締め付けられるような感じ、ズッシリと重い痛みを感じることがあるそうです。

<スキルス胃がんの治療>
腹膜播種は手術で取り除くことができないため、腹膜播種まで進行すると抗がん剤治療になるそうです。

胃内視鏡検査を受けましょう

胃の症状が続いている場合は、胃内視鏡検査を受けましょう。鎮静剤を使うクリニックも増えており、楽に検査を受けられるそうです。

(2026年6月14日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP