「夏の脳梗塞」熱中症に似ている!?…生死の分かれ道!経験者から学ぶ“発症時の身体の異変”
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、杏林大学医学部付属病院 脳卒中センター センター長 医学博士 平野照之先生です。
今回のテーマは『〜経験者が語る!生死の分かれ道〜脳梗塞 見逃さなかった「サイン」』
今回と次回は2週連続!夏の特別企画。身体に深刻なダメージを引き起こし、命にも関わる恐ろしい病「脳梗塞と心筋梗塞」。脳梗塞と心筋梗塞は、どちらも血管が詰まることで細胞が壊死してしまう病気です。1週目となる今回のテーマは「夏の脳梗塞」。脳梗塞経験者の話をもとに、発症時に起こる身体の異変や脳梗塞と別の病気の見分け方などを専門医に教えてもらいました。
脳梗塞の基礎知識

<脳梗塞とは?>
脳梗塞とは、動脈硬化や血栓などの影響で脳の血管が詰まり、脳の細胞が壊死してしまう病気です。
<動脈硬化とは?>
動脈硬化とは、血管が硬くなってしまうこと。血管の内側にプラークと呼ばれるカスが溜まると、血管が細くなります。すると、血流が悪くなって血栓が付着し、脳の血管をふさぐことで脳梗塞を発症してしまうそうです。
経験者から学ぶ「夏の脳梗塞」
発症は15年前の7月26日。最高気温は30℃近く。脳梗塞を経験した今枝睦宏さんが最初に感じた異変は「強烈なめまい」。その場に座り込んでじっとしていると、めまいは次第に治りましたが、左の手足が動かず立ち上がれなかったそうです。近くにいた家族に異変を知らせ、家族の運転する車ですぐに病院へ行くことになりました。車内では生あくびが頻繁に出ていたのだとか。発症から40分後に病院到着。すぐに治療が始まったそうです。
<生死を分けた運命の分かれ道(1)熱中症とは違う症状に気付いた>
脳梗塞と熱中症は、症状がよく似ています。そのため、めまいやふらつきだけでは熱中症と区別がつかないケースもあるのだとか。今枝さんの場合は、左手足が動かないことで普通の病気ではないと気がつきました。先生によると、身体の片側に現れた異変は脳梗塞を疑う重要なサイン。脳は左右に分かれており、それぞれ反対側の身体を司っています。右の脳に問題が起きると左半身に症状が、左の脳に起これば右半身に症状が出るそうです。
<生死を分けた運命の分かれ道(2)すぐ病院に行ったこと>
運命の分かれ道2つ目は、すぐに病院に行ったこと。ただし、先生によると病院へ行くのは自家用車よりも救急車の方が望ましいとのこと。その理由は、救急車であれば容態が急変しても症状悪化を防ぐため救急隊によって応急処置が施せること。さらに、移動中に専門病院と連携し、緊急性の高い場合などは病院到着後すぐの治療開始がしやすいからだそうです。
<夏の脳梗塞は発症の原因に特徴が!?>
夏に起こる脳梗塞は、血液の流れが悪くなって起こるタイプが多いそうです。脳梗塞の原因の1つが水分不足による脱水症状。脱水症状により血液がドロドロになると、細い毛細血管に溜まりやすく、血管が詰まる可能性があるそうです。
<脳梗塞で生あくびが出るのはなぜ?>
脳梗塞を発症して生あくびが出るのは、血管の詰まりによって脳の一部が酸素不足に陥るため、脳が酸素を取り込もうとしている現象だそうです。
熱中症に似ている!?夏の脳梗塞

<「脳梗塞」と「熱中症」の共通する症状>
めまい・ふらつき・吐き気・しびれ・倦怠感・意識障害などは、脳梗塞と熱中症どちらにも共通した症状だそうです。
<「BEFAST」で早期発見に繋げる>
「BEFAST」とは、脳梗塞の症状が出やすい部位やその症状などの頭文字を合わせたキーワードだそうです。
・B(Balance)バランス
脳梗塞を発症すると「突然立てなくなる」ふらついて「まっすぐ歩けなくなる」などの症状が出てきます。まずは立てるかどうか確認しましょう(※確認の際は転倒を防ぐため必ず壁にもたれるか周囲の人が支えてください)。それから1〜2歩程度歩いてみて、歩けるかどうかを確認してください。
・E(Eyes)目
片目が「見えなくなる」「二重に見える」など、目の症状が現れることがあります。熱中症では出ない症状なので、脳梗塞を見分けるときに大切なポイントとなるそうです。
・F(Face)顔
口を「いー」と横に広げます。麻痺が出ている場合は、片側しか動かなくなるそうです。
・A(Arm)腕
手のひらを上に向け両手を前に出し、目を閉じて10秒数えます。麻痺が出ている場合は「片側の手のみが下がってくる」、あるいは「手のひらが内側に向いてくる」こともあるそうです。
・S(Speech)言葉
顔の半分や舌や喉に麻痺があると、上手く話せない場合があるそうです。口を横に広げて「いきじびき」と声に出して言ってみてください。繰り返し言えない場合は要注意だそうです。
・T(Time)時間
時間は、早期治療の大切さを表しています。治療を受けるのが早いほど効果が高いそうです。
症状が消えても油断禁物!!脳梗塞の前触れ「TIA」
先生が診察した60歳の男性は、脳梗塞を発症する前に左目が一時的に見えなくなったそうです。突然空の色が紫に見え始め、やがて何も見えなくなったのだとか。しかし、その症状は5分で改善。念のため病院に行き、検査対策を立てているときに脳梗塞を発症しました。発症したのは左目の異変から24時間後だったそうです。
<一過性脳虚血発作(TIA)>
脳梗塞と同じような症状が一時的に起こり、短時間(数分〜24時間)で消失することを「一過性脳虚血発作(TIA)」と言います。TIA発症後90日以内に約5%が脳梗塞を発症すると言われているそうです。
<TIAで症状が消えるのはなぜ?>
男性の場合は、その後の詳しい検査で首の頸動脈に大きな血栓が2つ見つかりました。この血栓から剥がれ落ちた小さな血栓が血流に乗り、目の動脈に移動したことで一時的に症状が現れた可能性があるそうです。TIAを起こす血栓は小さいため、自然に溶けたり、流されたりして血流が再開することで症状が消えるのだとか。しかし、血栓が残ってしまうと脳梗塞につながるため、脳梗塞を防ぐための治療が必要だそうです。
<異変が起きたら症状が消えても病院へ>
先生によると、TIAは本格的な脳梗塞が起こる前に気づくことができるラストチャンス。そのため、症状が消えても油断せず病院に行くことが大事だそうです。
(2026年8月2日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)
番組紹介
ニッポンの皆様に健康生活を!この言葉をキーワードにすぐに役立つ健康情報をお伝えします。「人」「家族」の未来を創り出す、CBCテレビの健康情報番組。




