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本拠地ドーム歓喜!ドラゴンズ“井上劇場”ハラハラドキドキの魅力満開

本拠地ドーム歓喜!ドラゴンズ“井上劇場”ハラハラドキドキの魅力満開
井上一樹監督(C)CBCテレビ

横浜で負け越して、バンテリンドームに戻り地元での開幕3連戦を戦う井上ドラゴンズ。相手は開幕3連勝と波に乗る、昨季のリーグ覇者、讀賣ジャイアンツ。2025年(令和7年)4月1日、ドーム5階のパノラマ席で観戦したが、ドラゴンズの野球、そしてファンへのアピールが変わりつつあると感じた初戦だった。(敬称略)

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入場への長蛇の列

本拠地での開幕戦という高ぶりもあって、いつもよりも早めにドームに着いたが、待っていたのは長蛇の列だった。プレーボール1時間半前、試合前にセレモニーがあるとはいえ、チケットに表示のある2番ゲートはあまりに人が多く、外野側の3番ゲートの列に並ぶことになった。それでも入場まで15分を要した。こんな経験は初めてだった。バンテリンドームはすでに熱気に包まれていて、それを肌で感じた瞬間だった。

逆襲を誓うセレモニー

バンテリンドーム本拠地開幕セレモニー(C)CBCテレビ

地元開幕戦恒例のセレモニーは、見ごたえあるものだった。昨シーズンは「逆襲の野武士」という少し理解に苦しんだコンセプトでの演出だったが、今回は「Reborn(再生)」を前面に出して、井上一樹新監督によって、3年連続最下位という低迷に終止符を打とうという決意にあふれていた。例年以上にブルーライトがまぶしかった印象だ。

ライデルへの拍手に「なぜ?」

ライデル・マルティネス投手(C)CBCテレビ

両チームの選手紹介の際、3塁側ベンチから紹介されたライデル・マルティネスに対し、一部の少なからぬドラゴンズファンから拍手が起きたことには驚いた。トレードや現役ドラフトで移籍した選手ならともかく、自らの決断でドラゴンズを去り、宿敵の巨人に移った選手。ましてや「優勝争いできるチームに行きたい」との厳しい言葉を残して。正直、耳を疑ったが、その拍手も「今夜は抑えで出てくるなよ!」という意味だったと信じたい。

岩瀬さん始球式に沸く

岩瀬仁紀さん始球式(C)CBCテレビ

始球式は、2025年(令和7年)に野球殿堂入りした岩瀬仁紀さん。日本プロ野球界で前人未踏の1002試合登板、通算407セーブを達成した投手である。いつものように照れくさそうな笑みを浮かべた岩瀬さんだったが、マウンドに立つと表情は一変する。左腕から投げられたボールは、美しい球道を描いて、捕手の木下拓哉のミットにノーバウンドで収まった。大きな歓声に手を振る背番号「13」を見ながら、岩瀬さんが現役だった当時の「黄金時代よ再び」と心から願った。

お見事!初登板マラー投手

カイル・マラー投手(C)CBCテレビ

伝説の左腕からマウンドを引き継いだドラゴンズの先発は、同じく左腕、新外国人のカイル・マラーだった。ジャイアンツ先頭のオコエ瑠偉を空振り三振に取った後、素晴らしい投球を続けた。とにかく空振り三振が多いのだ。2メートルを超す長身から投げ下ろすボールは巨人打線を翻弄した。ただ球数は多かった。このため97球を投げた5回で交代したが、強力なジャイアンツ打線を9奪三振、3安打1失点に抑えたことは、初登板としては上々だった。このマラーをスパッと交代させたあたりから、井上新監督の采配が際立ち始めた。

見せ場満載“井上劇場”

岩嵜翔投手(C)CBCテレビ

1対1の同点のまま、ドラゴンズは得意の継投に入った。6回表は齋藤綱記、そして、7回表は右ひじの手術から復活した岩嵜翔が登板して、無失点を重ねていく。新しくなった106ビジョンに「7」という数字が、これでもかと映し出されたラッキー7、ドラゴンズ7回裏の攻撃は見ものだった。スタメン6番の中田翔が、レフト線へきれいな2ベース。続く村松開人の送りバントで、代走の上林誠知が3塁手のタッチをかいくぐってセーフになるという、神がかり的なフィルダースチョイスで、無死1、3塁のチャンスを迎えた。

木下拓哉選手(C)CBCテレビ

そして、打席に入った8番の木下拓哉が、なんと初球でスクイズ。この瞬間、ドームのスタンドも大きくどよめいた。ジャイアンツ守備陣も意表を突かれたようだった。2対1のリードを奪い、8回表にはマウンドに清水達也、そして捕手も木下から加藤匠馬に交代した。この“リリーフキャッチャー”も横浜の試合から採用されている。清水は2死1、3塁のピンチに、この日ホームランを打っている4番の岡本和真を空振りの三振。スタンドのドラゴンズファンの興奮は最高潮に達した。

泥くさく、しかし痺れる勝利

山本泰寛選手(C)CBCテレビ

8回裏の攻撃は、2番スタメンの山本泰寛だった。阪神タイガースから戦力外となり、昨季から加わった内野手である。この山本が打席で粘りに粘った。ファールを打ち重ね、14球目でフォアボールを選んだ。この出塁が、オルランド・カリステの犠牲フライによる貴重な3点目の追加点に結びついた。4番の石川昂弥へ送りバントのサインもあった。実に泥くさい、しかし、相手にとってはとても嫌な得点だった。

ゲームは、ライデル・マルティネスに代わる新しいクローザー、松山晋也が1点を取られながらも締めくくった。竜党としては最後の最後まで、痺れる展開だったが、それだけに勝利の快感は倍増だった。ドラゴンズでの初勝利となった岩嵜の涙もよかった。

登場!勝利の新パフォーマンス

マウンドで円陣の新パフォーマンス:筆者撮影

ゲームセットと共に、井上監督はじめ選手たちがマウンドに集まり、円陣を組んだ、一体、何が起きるのか?昨シーズンまでは、1塁線上に整列しての挨拶だったが、相手チームのファンも含めて「360度すべてのファンに御礼を伝えたい」という井上監督の発案だという。円陣の選手たちは一本締めで勝利を祝う。「ベリー、ポジティブ!」という場内アナウンスに続いて、スタンドのファンが選手たちと共に右手を突き上げて「ドラゴンズ!」と叫ぶパフォーマンス。これは新名物になるだろう。

ハラハラドキドキもしたが、次々と多くの選手たちがそれぞれの個性を発揮して勝ち取った本拠地での今季1勝目。家路につくドラゴンズファンは笑顔にあふれていた。現地観戦した竜党として、最後にひと言・・・「ライデルを見なくて済んで良かった~」
                          
  
【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。CBCラジオ『ドラ魂キング』『#プラス!』出演中。

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