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いざ出陣!井上ドラゴンズへ2つの願い「開幕ダッシュ」と「大化け選手の登場」

いざ出陣!井上ドラゴンズへ2つの願い「開幕ダッシュ」と「大化け選手の登場」
「JR名古屋駅コンコース」:筆者撮影

JR名古屋駅の中央コンコースに竜戦士たちが登場した。中日ドラゴンズの本拠地開幕をアピールするディスプレイで、躍動する主力選手たちの映像が心地よく映し出される。2025年(令和7年)3月28日、井上一樹新監督に率いられたドラゴンズ、まずは敵地の横浜でペナントレースの開幕戦を迎える。(敬称略)

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福永とボスラーの誤算

福永裕基選手(C)CBCテレビ

オープン戦の成績は6勝8敗4分、投手成績は12球団中10位、打撃成績は9位だった。先頭打者を期待される岡林勇希が好調で、オープン戦の首位打者になった以外は、なかなかパッとしない成績だった。しかし、これはまったく関係なし。3年連続の最下位に沈んだ2024年シーズン、実はオープン戦を同率首位で終えていたのだから。

ジェイソン・ボスラー選手(C)CBCテレビ

ただ、好調に春季キャンプを送り、開幕スタメン間違いなしと見られていた、新外国人のジェイソン・ボスラー、そしてセカンドに入る予定の福永裕基、この2人のケガなどによる開幕での不在は痛すぎる。特に、今季から背番号「7」に変わり、3番打者をまかされていた福永は、新生・井上竜の象徴とも言える存在だっただけに、ファンとしても残念である。両選手の早い復帰を待ちながら、チームには2つのお願いをしたい。

開幕ダッシュを切望する

高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

まずは“開幕ダッシュ”である。昨シーズンは4月に6連勝と、一瞬だったが開幕ダッシュがあった。しかし、その後は失速し、屈辱の3年連続最下位に終わった。だからこそ、ロケットスタートを切ることが、これまで以上に求められる。勝利が続けば「今年は違うぞ」とファンは沸き立ち、それは当然、選手たちにも伝播する。逆に負けが続けば、長きにわたる低迷状態であるだけに「やっぱり駄目か」と弱気な思いが出やすい。とにかく“開幕ダッシュ”なのだ。その意味で、開幕投手をつとめる高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)への期待は高い。本人も語っているように「チームに勝利」を是非!

出てこい!大化け選手

もうひとつは“大化け選手の登場”である。現在のチームは“計算できる選手”が少ないのが正直なところである。投手陣はそれなりに数が揃っているものの、特に先発投手は勝ち星の計算もしにくい現状である。さらに打線については、スタメンが有力視されていたボスラーと福永の開幕欠場によって、どんなオーダーになるのか、首脳陣もぎりぎりまで頭を悩ますはずだ。そんな苦しい戦いを制していくためにも「あっと驚くような」活躍をする選手に登場してほしい。チームに勢いをつける、それも2~3人は必要だ。

4番・石川昂弥の“正念場”

石川昂弥選手(C)CBCテレビ

“大化け”を期待したい選手の筆頭は、石川昂弥である。井監督は「4番・サード」での起用を、早くから明言している。残念ながら、オープン戦は、56打席立ちながら8安打で、打率1割5分だった。打点を6点挙げたものの「4番」の働きにはほど遠い。しかし、新監督からは、「昂弥と心中」という覚悟すら垣間見られる。期待されながら早や6年目を迎えたシーズンは、石川昂弥にとってまさに“正念場”である。ファンもそんな目で見つめ、声援を送ることになる。ぜひ、いきなり打撃タイトルの何かを取るくらいの“大化け”をしてほしい。

明治大の主将・村松の矜持

村松開人選手(C)CBCテレビ

“大化け”でもうひとり挙げたいのは、村松開人である。昨シーズン終了後から、最も期待する野手として、ずっと見守ってきた。オフの間、しっかりと鍛えてきたことが分かるように、その体はひと回り大きくなり、一方で、守備など動きの俊敏さは増している。打撃も好調で、オープン戦も打率3割台をキープした。最終戦も3安打の固め打ちで、気持ちよくシーズンに突入できるはずだ。学生時代は、明治大学のキャプテンとしてチームを率いて六大学野球を制した選手だけに、3年目の覚醒はむしろ遅すぎるくらいである。竜の次世代リーダーとして、井上新監督の新チームをけん引してもらいたい。“大化け”して首位打者争いを、同僚の岡林と演じてほしい。

ベテランにも“大化け”期待

中田翔選手(C)CBCテレビ

中田翔にも、ベテランとしての“大化け”を待望したい。主砲として期待されてドラゴンズに入団したものの、1年目の昨シーズンはコンディションの不調もあって不完全燃焼。16年間のプロ野球人生で最も悔しい思いをしたと拝察する。オフの15キロ減量は、今季に賭ける意気込み以外の何物でもないだろう。ボスラーと福永の不在を受けて、野球評論家たちの順位予想は、ドラゴンズにとって大変厳しいものとなっている。しかし、石川、村松、そして中田と“大化け”する選手が増えれば増えるほど、実際の順位は上がっていく。3年連続の最下位という現在地、あとは“上がる”しかないのである。

本拠地のバンテリンドームは、オープン戦でも満席の日もあるなど、ドラゴンズファンはすでに十分に熱い。あとは選手たちが、それに負けない熱い戦いを見せてくれることだけ、いよいよ“時は来た!”のである。                         
  
【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。CBCラジオ『ドラ魂キング』『#プラス!』出演中。

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