「やり残したことは無い」直球平均150キロ超えの進化を遂げたドラゴンズ梅津晃大投手が完全復活へ
【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい! との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
6月25日の放送回で共有したいトピックスは、ドラゴンズ梅津晃大投手の単独インタビュー。プロ2年目の2020年に10回無失点完投で衝撃を与えた日からおよそ3年が経過。ケガに苦しめられた梅津投手についに完全復活の日が近づいている。竜投手陣の大きな戦力になるであろう“未完の大器”が復活への道のりとたしかな手応えを語った。
痛みと付き合った2年間 トミー・ジョン手術決断で前向きに
3年前の10回無失点完投に誰もが若きエースの誕生を予感した。しかし、辛く長い日々の始まりはその4日後。右ヒジの痛みで登録抹消となり戦線を離脱した。その後は痛みと付き合いながら復帰と離脱の繰り返し。20年には7試合に登板して2勝3敗。翌21年はわずか3試合の登板で0勝1敗にとどまった。そして迎えた22年2月の沖縄キャンプで決定的な事態が訪れる。
梅津投手:キャンプが始まって一番最初の紅白戦で2イニング投げさせてもらったんですけど。キャンプの前からヒジの痛みとはずっと戦っていて、紅白戦で「完全に無理だな」という痛みに変わった。
同年3月、梅津投手は右肘内側側副靭帯再建術(通称:トミー・ジョン手術)を決断。1年以上のリハビリ期間を要する苦汁の決断だったが前を向いた。
梅津投手:僕が手術をしてリハビリをしている間に“梅津は終わった”とか“このまま復活しないんじゃないか”と思った人はいると思うんですけど、この1年間は自分の中でパワーアップできると思ってやっていた。
梅津投手のメンタルを支えた田島慎二投手の存在
梅津投手が目指したのは復活ではなく進化だった。体重を10キロ増やして筋力アップに励んだ。そして梅津投手のメンタル面を支えたのは、同じ手術を経験したチームメイト・田島慎二投手の存在だった。
田島投手:どうしても球場にずっといると野球がしたいとか焦りが出てくると思うんですよね。そこをリハビリが1年かかるというのはわかっている話なので、慌てずにやったほうがいいんじゃないかというアドバイスをしましたね。僕が見ている梅津の性格的に慌てちゃうだろうなと感じていたので、そこはしつこく声をかけようと思っていて。「どうせそのヒジ失敗してんだから(笑)」ぐらいな感じで半分笑い話にしながら声をかけられたかなと。
梅津投手:本当に地道なメニューが続くんですけど、「あまり気持ちを入れすぎないほうがいいよ」とか、心が軽くなるような言葉を(田島さんには)すごく言ってもらいましたね。
1年間のリハビリの成果。直球の平均球速は150キロ超え
周囲の気遣いと復活への思いが梅津投手を支え、少しずつ前進させた。こうして迎えた実戦復帰は今年5月3日。手術からおよそ1年2カ月でついに実戦復帰をはたした。ホークス(三軍)との練習試合で1回、被安打1の無失点の結果だった。
梅津投手:すごく楽しみな気持ちがありました。投げ終わった感じは意外と普通で、自然に入って自然に終わったような感じでしたね。投げ終わってみんなからハイタッチとか復帰おめでとうと言われた時に「ああそうか、久しぶりだったな」みたいな感じでしたね。
その後はファームで順調に実戦を重ね、5月28日の登板から3試合連続で6イニングをこなし、6月18日のバファローズ戦では106球を投げた。その中でたしかな手応えを感じていた。
梅津投手:平均の球速が上がってきていますし、ストレートの平均が150キロを超えてきています。手術前より3キロくらい上がっているのはトレーニングをした成果かなと思います。
たしかな手応えと自信を武器に先発ローテ争いへ
手術前より進化した姿を一軍の舞台で―。激戦の先発ローテ争いに食い込む覚悟は出来ている。
梅津投手:僕もそんなに若い選手ではないですし、僕が投げられない間にいろんなピッチャーが活躍をして、良い意味での危機感を感じながらやっていますね。やり残したことは無いと自分で言えるくらい全てやったつもりなので。その危機感を持って取り組んだ練習量というのは、これからの野球人生で自信を持って野球ができると思います。
梅津投手は証明しようとしている。この1年が無駄ではなかったことを。かつて10回無失点を投げ切った“未完の大器”の準備は整った。
イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。 「やり残したことは無い」と言い切った梅津投手の絶対的自信に期待せずにはいられません!
今回のサンドラを観た感想・・・。トミー・ジョン手術で球速が上がるという話はよく耳にしますが、それは過酷なリハビリを乗り越えてこその産物、賜物でしょう。梅津投手はそれを手にしたわけでありますが、なにより「やり残したことは無い」と言い切った絶対的自信に期待せずにはいられません。年下選手の台頭を良い危機感と捉えられているのもきっと自信の表れ。立浪竜後半戦の巻き返しにおいて梅津投手がキーマンになりそうな予感がします!
(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年の40代竜党)