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さあ交流戦!立浪ドラゴンズは「借金4」で突入、ばん回へのキーマンは誰?

さあ交流戦!立浪ドラゴンズは「借金4」で突入、ばん回へのキーマンは誰?
論説室コラム

さあ交流戦!立浪ドラゴンズは「借金4」で突入、ばん回へのキーマンは誰?

 2022年5月24日(火) 16:50
北辻 利寿
北辻 利寿
「サンデードラゴンズ」より立浪和義監督、石川昂弥選手©CBCテレビ

いよいよプロ野球は2022年のセ・パ交流戦が始まる。立浪和義監督率いる中日ドラゴンズは、ここまで44試合を戦って20勝24敗、4つの負け越しで交流戦に入る。立浪竜としては初めての交流戦、どんな戦いを見せるのだろうか?

ワクワクした試合が多い立浪竜

立浪新監督になって明らかにドラゴンズは変わった。交流戦へ入る節目に、開幕からここまでの44試合をふり返ってみても、心に残る好ゲームが多い。2021年の最優秀防御率と最多奪三振“2冠”柳裕也投手が先発して、1回に2本のホームランを打たれて開幕3連敗を覚悟した讀賣ジャイアンツ戦は、劇的な逆転勝利で立浪監督初勝利(3月27日)。劇的と言えば、バンテリンドームに戻った週末に延長12回に大島洋平選手の同点3ベースからサヨナラ勝ち(4月2日)。翌日には柳投手が12球団一番乗りで完封勝利(4月3日)。2年目19歳、高橋宏斗投手のプロ初勝利あり(4月7日)、石川昂弥選手と鵜飼航丞選手、それぞれのプロ初ホームランあり、同じ試合でのアベック弾あり(5月8日)。何度も噛みしめたい試合ばかりである。

大野雄大の熱投と根尾の二刀流

「サンデードラゴンズ」より大野雄大投手©CBCテレビ

中でも圧巻だったのは、エース大野雄大投手が阪神タイガース打線を延長10回2死までパーフェクトに抑えた試合だった(5月6日)。もし途中に得点が入っていたのなら、千葉ロッテマリーンズ佐々木朗希投手に続く、1シーズン2つ目の完全試合(パーフェクトゲーム)達成となって、大きなニュースになったことだろう。最後はサヨナラ勝ちで大野投手は勝利投手になった。記録には「完全試合」とは残らないが、2019年のノーヒットノーランと並ぶ大野投手の“金字塔”となった。また、交流戦を直前に控えた広島マツダスタジアムでは、ついに根尾昂選手がマウンドに上がって、“投手”としてカープ打線に立ち向かった(5月21日)。どちらの試合も、球場で“目撃”したファンがうらやましい。こうして熱戦譜を挙げてみると、現在の借金4という負け越しが嘘のように思えてくる。

ドラゴンズは交流戦「弱くない」

2005年に始まった交流戦だが、ドラゴンズの通算成績は180勝180敗12分と、まったくの五分。数字から見れば、得意でも苦手でもない。しかし、印象に残っているのはちょうど1年前、2021年の交流戦である。ペナントレースを一進一退、ファンにとってもストレスのたまる戦いだった中、交流戦に入ると当時は日本一球団だった福岡ソフトバンクホークスにいきなり2勝1分の負けなし。途中まで交流戦首位を走って「チーム初の交流戦優勝?」と大いに期待した。終わってみれば9勝7敗2分で、残念ながら優勝はオリックスバファローズに持っていかれたが、チームには一時の勢いはついた。

竜のキーマンはA.マルティネス

「サンデードラゴンズ」よりアリエル・マルティネス選手©CBCテレビ

いよいよ始まる交流戦、ドラゴンズのキーマンを挙げるとするならば、アリエル・マルティネス選手だろう。ドラゴンズに入団して5年目、育成選手から支配下登録されて3年目、交流戦での本格的な戦いは初めてとなる。現在その打撃は好調だ。もともと右にも左にもホームランを打てる長打力は注目されていたが、昨季までは“捕手”として、起用されたりされなかったり、本格的に力を発揮する場には恵まれなかった。しかし立浪采配の下で、外野手としてゲームに出続けて、結果を残している。DH制(指名打者制)がある交流戦では、その起用は有効だろう。パ・リーグ各チームはとにかく“打つ”。投手陣がしっかりしているドラゴンズだけに、打ち負けなければ勝機は広がると見る。

若竜の勢いでチームも上昇へ

「サンデードラゴンズ」より石川昂弥選手、高橋宏斗投手、鵜飼航丞選手©CBCテレビ

シーズン前にドラゴンズ応援ムック本『DRAGONSぴあ2022』(ぴあ株式会社)で、OBで野球評論家の川上憲伸さんと対談した時に、川上さんは2022年シーズンの戦い方を“風呂”に例えて、こう展望してくれた。

「新しく水を入れて沸かす野手陣と、追いだきをする投手陣」

現役時代のカットボールさながら、ユーモアの切れ味の鋭い川上さんだが、新型コロナ感染で1軍を離れていた石川昂弥選手と鵜飼航丞選手、若き2人の右のスラッガー“新しい水”も帰ってくる。相変わらず好不調の波のあるダヤン・ビシエド選手が気になるが、2021年の交流戦では打率4割を超して首位打者だった。ビシエド選手には、それを是非思い出して“自己洗脳”してもらいたい。

18試合の交流戦を戦い終えた時、竜党が何度も噛みしめたくなる試合が多ければ多いほど、立浪ドラゴンズの勝ち星は増えているはずである。現在5連敗中、借金4という現実は直視しながらも、立浪竜にとって初の交流戦、その采配と戦いに注目したい。
                                   

【CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。

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