名古屋市が国内初の地方債「ネイチャーボンド」発行。使い道は?

名古屋市は9月、生物多様性の保全や回復を目的とした事業に特化した地方債「ネイチャーボンド」を、国内で初めて発行します。従来の地方債とは異なり、環境に配慮した使い道が明確に定められているのが特徴です。8月28日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、中日新聞の記事を基に、永岡歩アナウンサーと山本衿奈がこの話題を取り上げました。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く集まった資金の使い道は
名古屋市は2023年10月、政令指定都市として初めて「ネイチャーポジティブ宣言」を発表し、生物多様性に配慮したまちづくりを目指してきました。
「ネイチャーボンド」は、環境問題の解決に向けて使い道を限定する「グリーンボンド(環境債)」の一種で、今年6月には国際的な基準も定められています。
名古屋市は、ネイチャーボンドと一般の環境債を組み合わせ、証券会社を通じて総額50億円規模で発行する予定です。
1口あたり1000万円からで、投資家の需要に応じて発行額を増やしていくとしています。
ネイチャーボンドにより集められた資金の7億円は、2027年オープン予定の東山動植物園の新しい展示施設に充てられ、希少動物であるユキヒョウやマヌルネコの繁殖に取り組む予定です。
一方で環境債による調達資金は、私立小学校体育館への空調設備導入、省エネ設計の瑞穂公園陸上競技場の改築、港区のごみ処理施設の更新など、環境に配慮した事業に活用されます。
営利目的でない投資
ネイチャーボンドは、通常の地方債と比べて利率が低く設定されていることも特徴です。
利益を目的とするというよりは、都市への愛着や環境意識の高い投資家に向けた債券といえます。
市としても、こうした投資家の需要に応えることで、低利率で資金を調達できるメリットがあります。
この取り組みに対し、永岡と山本は肯定的な意見を示します。
永岡「『増やそう』という意識じゃなくて、『生物多様性事業に特化しましょうよ』という意識があるっていうのはいいなと思いましたね」
山本「具体的な使い道などもこうして公表されていたから、気持ちはあってもなかなか行動に移せなかった企業や資産のある方にとっては、わかりやすくしっかり支援ができる」
お金を増やすことよりも、社会貢献に重きを置ける人間に早くなりたい…と切実な様子の永岡。
マヌルネコの施設が生まれ変わる
開園からまもなく90周年、今なお多くの人々に親しまれている東山動植物園。
ネイチャーボンドの使い道のひとつとしても注目するふたり。
最近テレビの中継で足を運んだ永岡によると、開園時間の9時にはすでに多くの来園者が集まっているそう。
特に話題なのが、今年5月に生まれたマヌルネコの赤ちゃん。望遠レンズを持った来園者が展示場へと急いで向かっていたとのこと。
20数年ぶりの誕生となったマヌルネコの赤ちゃんを見ることができるのは、現在のところ日本では東山動植物園だけ。
現在では古い展示施設も、ネイチャーボンドによって新しい施設へと生まれ変わります。
2年後には、より快適で美しい環境でマヌルネコたちと再会できる見通しです。
国内初のネイチャーボンド発行によって、環境保全とまちづくりがどのように変わっていくのか。
名古屋市の今後に大きな期待が寄せられています。
(ランチョンマット先輩)
番組紹介

読んで聴く、新しい習慣。番組内容を編集した記事からラジオ番組を聴いていただける”RadiChubu”。名古屋を拠点とするCBCラジオの番組と連動した、中部地方ならではの記事を配信する情報サイトです。