新種の爬虫類?トランプ大統領が画策する「ゲリマンダー」とは?

アメリカの2大政党、共和党と民主党の間でいま勃発しているのが「ゲリマンダー」を巡る戦い。最近ニュースでも聞く単語ですが、いったい何のことなのでしょうか?8月27日放送『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が「ゲリマンダー」について解説します。聞き手は永岡歩アナウンサーと三浦優奈です。
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この「ゲリマンダー」、発祥は19世紀にまでさかのぼります。
1812年にアメリカのマサチューセッツ州にゲリーという知事がいましたが、自分に有利なように選挙の区割りを変更。
それを地図にすると奇妙な地形の選挙区ができて、その形が伝説のトカゲ型怪物、サラマンダーに似ていたことから、それをもじって「ゲリマンダー」という風刺画が描かれたことがきっかけです。
それを現代でも適用しようとしているのが、ドナルド・トランプ米大統領。
来年アメリカでは中間選挙が行われますが、大統領の任期が半分終わったところで上院議員が3分の1、下院議員は全員入れ替えとなります。
現政権に対する国民からの中間評価ともいえますが、今の政治に不満を持たれることが多いため、現職大統領の党にとっては悪い結果が出ることが一般的。
そこでトランプ大統領には、来年共和党の議員が減らないよう選挙区を変えたい、という思いがあるようです。
民主党の対抗策
州の独立性が強いアメリカ。議会で案が通れば区割りが変えられる州も多く、州知事や州議会の議員に共和党が多数であれば通る可能性はあります。
とはいえ、区割りの変更は頻繁に行うものではなく、10年ごとに国勢調査で人口が判明したのちに変えるのが一般的。そもそも選挙に有利になるように変えるものではありません。
ただ、共和党が多数派のテキサス州では、民主党議員が対抗して他の州に逃げたことで、議員数が審議に必要な3分の2に達さず、区割り変更の審議ができないという事態に。
別の州では逆に民主党が区割りの変更を狙っているようです。
日本でもあったゲリマンダー
一方、日本でも過去に同じようなことがあったそうです。
最終的には失敗しますが、鳩山一郎内閣が画策した「ハトマンダー」が知られています。
1956年(昭和31年)当時、憲法改正のために小選挙区制を提案した際、その区割りが不自然だったことから、廃案に追い込まれました。
当時と違い、今やコンピュータで事細かにどの場所に住んでいる人がどの党を支持しているか分析しやすくなっています。
ゲリマンダー戦争はどんどん激化しているとのことですが、そもそもルールを都合の良いように当人が変えられるということ自体が果たして良いものなのかどうか。
政治のルールの決め方が日本だけではなく、世界規模で問題になっているようです。
(岡本)
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