現実的な対策案はあるのか?マクドナルド「ポケカ」転売問題

8月9日から11日までの3日間限定で販売された、ポケモンカード付きのハッピーセット。人気カードを巡って転売目的の大量購入や、商品を食べずに捨てるといった問題行為が全国各地で相次ぎました。この事態を受けて、日本マクドナルドは今後、ハッピーセットの販売においてより厳格な販売制限を行なう方針を発表。8月12日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、弁護士の正木裕美さんがこの話題についてコメントしました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く初日の朝7時から転売
正木さんによると、今回のキャンペーン初日の朝7時過ぎには、すでにフリマサイトでポケモンカード10パックが1万2000円で出品・販売されていたとのことです。
その後、実際にマクドナルド店舗を訪れるとすでに行列ができており、購入までに30分ほど待たなければならなかったとのこと。
以前にもハッピーセットと「ちいかわ」のコラボ時に同様の転売問題が発生しており、今回はその経験を踏まえて在庫を多めに準備したとみられましたが、再び転売行為が目立つ結果となりました。
実施は3日間の予定でしたが、初日から在庫切れとなる店舗が相次ぎました。
日本マクドナルドは、対応が不十分だった点について真摯に受け止めている姿勢を示しています。
転売って取り締まれないの?
正木さんは「転売そのものを取り締まることは難しい」と説明しています。
チケットや医薬品、米など一部の対象物に限っては転売を禁止するルールが存在するものの、一般的な商品に関しては、安く仕入れて利益を上乗せして販売する行為は経済活動の一環として合法とされています。
そのため、消費者自身が「正規ルートで購入する」という姿勢を持つことが、問題解決に向けて重要であると強調しました。
転売対策で購入制限は難しい
今回は1人5個までの購入制限が設けられていましたが、主に大人による大量購入が目立ちました。
こうした行為は、フードロスの問題にも直結しています。
日本マクドナルドは今後、特定のハッピーセット販売時に、期間限定でより厳格な販売個数制限を導入する方針を明らかにしました。
しかし、これについて正木さんは、「大量購入を繰り返した人の利用を制限する」「モバイルオーダーを一時的に使用不可にする」といった具体的な制限の実施には、さまざまな難しさが伴うと指摘しました。
実現可能な対策法はあるのか?
SNS上では様々な転売対策案が投稿されていますが、「食べ終わったことを証明できた人にカードを渡す」方式については、フードロスが発生する可能性があるため現実的ではないとされました。
一方で、「店舗に来店しなくても、後日交換できる引換券を配布する」案については、正木さんも関心を示し、「欲しい人の手に商品が渡るという意味で、需要と供給のバランスがとれる可能性がある」とコメント。
正木「『すぐ欲しい、待てない』っていう方が、もしかしたら転売に手をつけるという可能性はあったとしても、欲しい方には渡る」
日本マクドナルドは「販売方法や対策については、お客様や店舗で働くクルーの皆様の意見に耳を傾けながら、継続的に見直し、改善を図ってまいります」としています。
再発防止に向けて、どのような具体的対策が講じられるのか。
企業の今後の対応に注目が集まります。
(ランチョンマット先輩)
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