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「日本語お上手ですね」「箸を上手に使いますね」この言葉の問題点は?

「日本語お上手ですね」「箸を上手に使いますね」この言葉の問題点は?

最近、世界的に「マイクロアグレッション」という言葉が話題になっています。これは無意識の偏見や思い込みなどにより、相手に対する言葉や態度が否定的なメッセージとして伝わってしまい、意図せずに傷つけてしまうことで、「自覚なき差別」とも言われます。4月9日に放送されたCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーが「マイクロアグレッション」について取り上げます。

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「痩せている=きれい」が傷つけることも

マイクロアグレッションを言葉通りに訳すると「小さな攻撃」。
意図にかかわらず特定の人を見下したり、差別したりする言葉を指すそうです。

難しいのは善意で褒めているつもりで言った言葉が、相手を傷つけることになることがあること。

例えば女性に「痩せていてきれいですね」と言った場合。
褒めたつもりでも、相手は病気などの事情で太れないかもしれませんし、本当はもう少し肉付きのいい健康体型を望んでいるかもしれません。

小高「痩せている=きれいだという無意識の刷り込みがあって、褒めてるつもりで行ってしまうと思いますが、言われた側は状況によっては傷つくかもしれないということです」

日本人らしさって何?

他にも、一見外国人に見える方に「日本語がお上手ですね」「お箸の使い方がきれいですね」という言葉をかける場合も要注意。

日本人らしい外見ではないという理由だけでこのような言葉をかけると、相手が日本で生まれ育ったり、日本にルーツを持っていたりした場合「私も日本人なのに、よそ者扱いされた」と傷つくかもしれません。

小高「そういう風に傷つく人が『いるかもしれない』と想像して思い至ることが、まず大事。そういう視点があれば『相手はどう思っているかな』と様子を窺うこともできますから」

つボイ「ダイエットを頑張ってる女性になら『痩せていてきれいですね』と言ってもいいだろうし、最近外国から日本に来たばかりの相手なら『日本語お上手ですね』と言ってもいいかもしれない。でも、相手の状況を知らないと、傷つけてしまうことはあり得ますね」

「決めつけや思い込みで発言することの危険性を知っておくことが大切」と小高。

つボイ「とはいっても、そこまで委縮する必要もないと思いますよ。もし、相手に対して不適切な発言をしてしまったら、素直に謝ればいいんです。そうやってお互い気遣いながら平和な関係を築いていくことがだいじなんじゃないですかね」

ストレスのない関係を築くためにも、心に留めておきたいと締めくくりました。
(葉月智世)
 

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