海洋ごみが民族楽器に!?音色に驚愕!全国から注目を集める5人組「ゴミンゾク」とは?
海洋ごみが増えて環境への影響が問題となっている昨今。回収した海ごみを、面白い方法で再利用する活動も行われています。そこで今回、海洋ごみで音楽を奏でるアート集団「ゴミンゾク」を、モノマネ芸人JPが調査!
全国で年間30公演以上!海洋ごみがギターの美しい音色に
「ゴミンゾク」は、海や河川敷に落ちているごみから作った楽器で民俗音楽を演奏する5人組の“海洋ゴミ楽器集団”。ビーチクリーン活動を行いながら、地元愛知をはじめ、全国各地で年間30公演以上の演奏会を実施。楽器の魅力や演奏のクオリティの高さから、国内外で大きな反響を呼んでいます。
JPが訪れたのは、愛知県常滑市の大野海岸。砂浜で演奏しているゴミンゾクに声をかけ、調査開始です。
5人が持っている楽器はすべてごみを利用して制作したもの。メンバーの海さんが手にしている「プラチックギター」は、パーツのほとんどが漂流物のプラスチックでできています。丸みのあるボディは漂着したブイを輪切りにしたもの、表面の色鮮やかな板はペットボトルのキャップを溶かして再形成したものです。ごみが原料の楽器とは思えないきれいな音色にうっとり。
リーダーの大表史明さんが、漂流物の木にペットボトルを並べて取り付けた楽器「ボトルウイング」を演奏。JPは、ペットボトルから生まれる多彩な音程にビックリ!空気圧を変えることで音程をコントロールして、クリアな音色を出しているとのこと。
活動のきっかけは、ある企業から「海洋ごみで楽器を作って演奏してもらえないか」と依頼を受けたこと。砂浜を埋めるプラスチックに驚き、企画が終わった後もゴミンゾクとして活動を継続しているそうです。
弦楽器や打楽器など、これまでに約40種類を制作。1作目は、西アフリカの「ンゴニ」という楽器をモチーフに、ブイやブルーシート、釣り糸などで作った「フネンゴニ」。ネーミングに「うまい!」と笑っていたJPは、柔らかい音の響きに「ハープやん!」と感動の拍手です。
アルミ缶を溶かして再形成!楽器制作の作業場を見学
JPは、海洋ゴミ楽器を制作する作業場を訪問。現在制作中の楽器は、音楽室などでよく見かける「ウインドチャイム」で、ぶら下がっているチャイムは、アルミ缶を溶かして1本1本、再形成しています。
きれいに洗ったアルミ缶を炉で溶かしていき、溶けたものを型に流して棒状に整形。音階に合わせて長さを調節し、紙やすりで磨いて流木に固定して完成です。
最後はゴミンゾクとJPのスペシャルコラボ!「オーケストラの中でアカペラを歌っているような気持ちになりました!最高でした!」と満足気です。
大表さんは「環境問題は楽しいものではないので、なかなか伝わりづらい。音楽を通して知ってもらうという意味で、僕らの役割がある」と話します。JPさんは「物事は斜めから見たら、可能性がたくさんあると感じました」と調査で感じたことを伝えました。
CBCテレビ「チャント!」8月25日放送より