夏の夜は足がつりやすい!?その原因と予防に効果的な「波止場のポーズ」とは?
日常の中でふと湧いてくる小さなギモン。それを解決してくれるのが、「暮らしのギモンちょいと解決しましょう課」です。今回のお悩みは、突如私たちに襲いかかる「足がつる」という現象についてのギモン。どうして足をつるのか?つった場合はどう対処すればいいのか?中山真希調査員(以下、中山調査員)が徹底調査しました。
整形外科医が教える「ふくらはぎがつる理由」
今回、「夜、足がつるのはどうして?」と気になるギモンを寄せてくれたのは、ようこさんです。
(投稿者・ようこさん)
「夜、足がつっちゃって。次の日の朝になったら治るかなと思ったんですけど、その後1日ずっと痛くて」
街で聞いてみると、年齢に関係なく「夜足がつる」と話す人が一定数いました。名古屋市瑞穂区にある「みずほ足クリニック」の大原邦仁院長に話を聞きました。
(みずほ足クリニック・大原邦仁院長)
「(Q足がつるとは?)筋肉が収縮をして、自分の意志とは反して筋肉の緊張が持続してしまう状態」
筋肉には、正常に伸び縮みするために、脊髄や脳に情報を伝える「腱紡錘(けんぼうすい)」というセンサーがあります。これがうまく働かないと、筋肉は緊張したままになり、足をつってしまうのです。
(みずほ足クリニック・大原邦仁院長)
「(Qどうしてふくらはぎはつるの?)ふくらはぎは生活の中でよく使う筋肉なので、疲労がたまりやすい。疲労により乳酸が蓄積し、脳への伝達がうまくいかない」
ようこさんは、よく歩く仕事をしているそうで、そのことも関係しているようです。
夏の暑さ対策が仇に!足がつった時の正しい対処法
中山調査員が街で聞き込みをした際、「夏に足をつりやすい」という声が多くありました。なぜ夏の夜は足がつりやすいのでしょうか。
(みずほ足クリニック・大原邦仁院長)
「夜になると暑いですので、汗をたくさんかく。脱水傾向になって、ミネラル不足になってしまう」
実はカルシウム、マグネシウムなどのミネラルは、筋肉の収縮や神経の伝達に深く関わっています。汗と一緒にミネラルが失われると、筋肉の緊張を抑えにくくなり、足がつりやすくなるのです。汗をかいてミネラル不足になるのを防ぐために、寝る前には「水」よりもミネラルを含む「麦茶」や「スポーツドリンク」などを飲むとよいそうです。
さらに大原先生は、暑さ対策が仇になることがあるといいます。
(みずほ足クリニック・大原邦仁院長)
「エアコンですね。つけて寝る方が多いかと思います。体が冷えるので血流が悪くなって、ミネラルがうまく運ばれず筋肉が収縮を起こしてしまうことで、足がつってしまう」
就寝中は、日中よりは動かないため心拍数が下がり、血流が低下するので、足がつる原因になります。
足のつりを予防するには「波止場のポーズ」が効果的!
では、足がつったら痛みに耐えるしかないのでしょうか。足がつった時の対処法について聞きました。まず、足がつった時は「伸ばす」のが正解だといいます。
(みずほ足クリニック・大原邦仁院長)
「足がつった時は、しっかりと伸ばしてあげると筋肉の緊張が緩みます。どちらに伸ばすかということが非常に重要」
ふくらはぎがつった時は、「足先を上に向けて伸ばす」といいそうです。ただ、つった時は痛くて足先を動かす余裕がないこともあります。そんな時はタオルを用意し、足先にタオルをかけて息を吐きながら優しく引っ張るとふくらはぎが伸びます。
しかし、足がつってからでは遅いのです。つりにくくなる予防法を理学療法士の八木悠太先生が教えてくれました。
(みずほ足クリニック・八木悠太先生)
「(Qふくらはぎがつらなくなる方法は?)いいストレッチがあります。波止場のポーズです」
昭和のスターたちが波止場できめる、片足を段差などに乗せるおなじみのポーズが、足のつり予防に効果的だといいます。
(みずほ足クリニック・八木悠太先生)
「足を台の上に(乗せる)。(台に乗せていないほうの足の)かかとが上がらないようにして、体を前に倒して後ろの筋を伸ばしていきます」
呼吸を止めないようにして30秒、太もも裏の筋肉やふくらはぎを伸ばします。ポイントは、台に乗せていないほうの足のつま先を、外に向けないように注意すること!正しい向きで伸ばしましょう。
足がつるメカニズムや、足のつりを予防するストレッチを聞いたようこさんの、感想は…。
(投稿者・ようこさん)
「つらなくなることを祈りながら、毎日やろうと思います」
今回のギモンも無事に解決しました。足のつりは伸ばして予防!就寝前は麦茶などを飲み、ミネラル補給も忘れないようにしましょう。
CBCテレビ「チャント!」8月4日放送より