「健康になれる温泉」は?…環境省が研究中『新・湯治』 専門家直伝“正しい温泉の入り方”

2023年7月23日(日)放送 【第565回】
「健康になれる温泉」は?…環境省が研究中『新・湯治』 専門家直伝“正しい温泉の入り方”

サマリーSummary

ゲスト:松本明子
ドクター:東京都市大学 人間科学部教授・学部長/医学博士 早坂信哉
環境省では今、「新・湯治」という健康法を推進しているそうです。「新・湯治」は、温泉に浸かるだけでなく、温泉地周辺の歴史文化・自然・食なども楽しむ事で心身ともに健康になろうというもの。実際に、温泉に浸かるだけより健康効果が得られる事もわかっているのだとか。そこで今回は、ゲンキの時間式「新・湯治」ツアーをご紹介!癒し効果が得られるアクティビティや賢い温泉の入り方などを専門家に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは東京都市大学 人間科学部教授・学部長 医学博士 早坂信哉先生です。

今回のテーマは「〜せっかく行くならより健康に!〜ゲンキの時間式『新・湯治♨』ツアー

環境省では今、「新・湯治」という健康法を推進しているそうです。「新・湯治」は、温泉に浸かるだけでなく、温泉地周辺の歴史文化・自然・食なども楽しむ事で心身ともに健康になろうというもの。実際に、温泉に浸かるだけより健康効果が得られる事もわかっているのだとか。そこで今回は、ゲンキの時間式「新・湯治」ツアーをご紹介!癒し効果が得られるアクティビティや賢い温泉の入り方などを専門家に教えてもらいました。

短期間でもゲンキになれる!?「新・湯治」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

湯治と聞くと1〜2週間温泉宿に泊まって静養するイメージがありますが、環境省の調査によると日帰りや一泊二日などの短い期間でも十分な効果がある事がわかったのだとか。さらに、温泉旅行をした1万人を超える人を対象に行った調査によると、温泉にだけ入るよりも観光や登山なども楽しんだ方がより健康効果が得られる事が分かったそうです。

「新・湯治」プラン(1)温泉地で観光を満喫!

先生によると、温泉旅行の際にはふれあい体験ができる「水族館」「動物園」「牧場」などを旅のプランに入れるのがオススメ。動物と触れ合うと、心地良いと感じると出る脳内伝達物質「オキシトシン」の分泌量が増えるのだとか。オキシトシンは、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌を抑制するので、ストレスの軽減が期待できるそうです。

「新・湯治」プラン(2)日常と違う空気を味わう!

動物と触れ合う以外にも、日常とは違う環境や空気を味わえる場所もオススメだそうです。日常を離れてストレスから解放される事で、自律神経のバランスが整い血圧やホルモン分泌などが正常化するのだとか。これを「転地効果」と言うそうです。

「新・湯治」プラン(3)いよいよ温泉!

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<ワクワク感が「転地効果」を高める!?>
温泉に入る前に観光地に寄り道をして「いよいよ温泉だ!」とワクワクしたり、温泉旅行の計画をしている時にワクワクしたり、期待値が上がる事で「転地効果」がアップすると考えられるそうです。

<温泉旅館に着いたら「一休み」がオススメ!>
身体を動かした直後は、疲労物質を筋肉から流さなくてはいけないタイミングだそうです。しかし、このタイミングですぐ温泉に入ると、血液が皮膚の表面に集まり疲労物質が流されにくくなり、結果として疲労が回復しにくくなってしまうのだとか。そのため、健康のためには、温泉旅館に着いたらすぐに温泉に入るよりも一休みするのがオススメだそうです。

<緑茶と茶菓子は温泉に入る前がオススメ>
・緑茶の健康効果
緑茶に多く含まれるカテキンには、免疫力アップ・脂肪燃焼効果があるとの事。しかも、温泉に入ると血流促進効果で吸収力が7倍もアップするそうです。
・茶菓子の健康効果
茶菓子は、疲労時の低血糖を防ぎ、立ちくらみ・のぼせ防止に効果が期待できるそうです。こちらは、入浴の30分前までに食べるようにしましょう。

<疲れた身体にオススメの泉質は?>
身体が疲れた時には、無臭で無色透明の温泉がオススメだそうです。硫黄の香りがする白濁した温泉(硫黄泉)は刺激が強いので、交感神経を刺激して疲れてしまう場合があるのだとか。特にぐったり疲れている人には刺激が強すぎるそうなので、疲れた時は刺激の少ない無臭で無色透明の温泉に入ると良いそうです。ちなみに、硫黄泉は、神経痛・関節痛・冷え性・五十肩などに効果的。元気な場合は硫黄泉に入って温泉気分を味わいましょう。大切なのは、体調に合わせて泉質を選ぶ事だそうです。

<ナトリウム塩化物泉もオススメ>
先生によると、ナトリウム塩化物泉は、食塩がたくさん入っている温泉。食塩が皮膚に付着して保温効果を高め、体がとても温まるのだとか。それにより、疲れがよく取れるそうです。

<専門家直伝!正しい温泉の入り方>
掛け湯は、心臓より遠いところからたっぷりと掛けていくと血圧の急な上昇を防げるとの事。また、冷たいタオルを頭に乗せるとのぼせ対策になるそうです。温泉に入る時間の目安は、顔に軽く汗をかくまで。これで大体0.5℃体温が上がってちょうど良い体温の上がり具合なのだとか。これ以上入ると逆に疲れてしまうそうなので、欲張らないのがコツ!出る前に冷たいタオルで顔を拭くと、血管が収縮して立ちくらみの予防になるそうです。

<もっと温泉を満喫したい!賢い温泉の楽しみ方>
せっかく温泉旅館に来たのだから、朝も夜も温泉を楽しみたい!そんな時の正しい入り方も教えてもらいました。ポイントは、やはり「少し休む」事だそうです。
≪起床後の温泉≫
朝は脱水状態になりがちなので、コップ1杯の水を飲んで吸収されるまで30分ほど待ってから入るようにすると良いそうです。

≪食後の温泉≫
食後すぐ入浴してしまうと、血液が皮膚の表面に集まって内臓の血液が減ってしまうのだとか。すると、消化不良を起こす場合があるがあるので、入浴は食後30分以降がベストだそうです。

「新・湯治」プラン(4)地元の名物を食せ

観光グルメを食べるのも、温泉の満足度を上げるうえでは重要だそうです。今回番組では箱根名物の「自然薯」を堪能しました。

<「自然薯」の健康効果>
(1)若返りホルモンを増やす
自然薯には「ジオスゲニン」が豊富に含まれています。ジオスゲニンは、若さの維持やホルモンバランスに関係しているDHEAという若返りホルモンを増やす役割があるそうです。
(2)血管を広げ血流改善
自然薯は、血管拡張作用があるアルギニンも多く、動脈硬化・心筋梗塞の予防に効果が期待できるそうです。
(3)腸内環境を整え免疫力アップ
ネバネバ成分のペクチンは、腸内の善玉菌を増やして、免疫力を高める効果が期待できるそうです。

専門家が推薦!「健康になれる温泉」

先生曰く、どこの温泉地に行くか迷った時は「国民保養温泉地」を選ぶのがオススメ。国民保養温泉地は、環境省が認めた温泉地で落ち着いて静かに療養ができるという事なのだとか。全国にある国民保養温泉地は79か所。環境省のホームページでもチェックできるので、ぜひ参考にしてみてください。

(2023年7月23日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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