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長引く肩こりの意外な原因

長引く肩こりの意外な原因

サマリーSummary

ゲスト:藤井サチ
ドクター:横浜市立大学附属 市民総合医療センター麻酔科ペインクリニック 医学博士 北原雅樹
長引く肩こりで悩んでいませんか?実は、いつまでも治らない肩こりの原因は肩以外にある事が多いそうです。そこで、今回のテーマは「長引く肩こりの意外な原因」。肩こりのさまざまな原因と改善策を専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~名医が出張診断~長引く肩こりの意外な原因

長引く肩こりで悩んでいませんか?実は、いつまでも治らない肩こりの原因は肩以外にある事が多いそうです。そこで、今回のテーマは「長引く肩こりの意外な原因」。肩こりのさまざまな原因と改善策を専門医に教えてもらいました。

肩こりの原因(1)肩

一般的な肩こりは、デスクワークなど同じ姿勢を取り続ける事で筋肉が緊張し、僧帽筋や肩甲挙筋といった肩まわりの筋肉がこわばって硬くなっている状態。筋肉は硬くなると血管を圧迫するため、血行が悪くなり血液中に疲労物質が溜まりやすくなってしまうのだとか。結果、だるさ・重さといった肩こりの症状が現れるそうです。

肩こりの原因(2)ひじ

長時間同じ姿勢でパソコン作業などをすると、キーボードを叩く指の筋肉が疲労し、その筋肉と手首から繋がっている腕橈骨筋も疲労します。その疲労は、腕橈骨筋の付け根であるひじの周辺にこりとして蓄積されていくのだとか。そして、ひじのこりが腕の付け根、さらに肩の疲労を引き起こし、肩こりにつながってしまうそうです。

<ドクター直伝!ひじに溜まったこりの改善法>
先生によると、下記の改善法を行うと、滞っていた血流が良くなり、こりの原因となる疲労物質が溜まりにくくなるとの事。ひじから肩にかけての疲労が軽減するので、肩こりの改善効果が期待できるそうです。
▼ひじの外側を押してイタ気持ちいい場所をチェック
▼そこを10秒ほどじっくりと押す。目安は1日2回程度です

肩こりの原因(3)腹筋

腹筋は、上半身と下半身の間で姿勢を維持する役割をしています。そのため、運動不足などで腹筋が弱くなると、上半身が前方に倒れて首が前に出た猫背の姿勢になってしまうのだとか。すると、頭を支える僧帽筋などの首や肩の筋肉が前に引っ張られて負担が一気に増加し、肩こりにつながってしまうそうです。

<腹筋が原因の肩こりの改善策>
先生によると、このタイプの肩こりの場合は腹筋を中心としたお腹周りの筋トレがおすすめ!毎日お腹周りを伸ばすストレッチ(1回10~20秒を2~3回程度)を行うだけでも、腹筋が鍛えられて肩こりの改善効果が期待できるそうです。

肩こりの原因(4)股関節

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

先生曰く、かつてスポーツをしていた人はしていなかった人に比べて筋肉量が多く、運動をしなくなるとそれらが硬くなりがち。特に腰回りの腸腰筋や内転筋などが硬くなると、股関節の動きが悪化してしまうのだとか。すると、歩くときの衝撃を吸収できず首・肩の筋肉の負荷が増えて肩こりにつながってしまうそうです。

<股関節が原因の肩こりの改善策!ドクター直伝ストレッチ>
股関節を柔らかくするストレッチを2つご紹介します。朝起きた時や、お風呂上がり、就寝前に行うのがオススメ!食後は、内臓を圧迫し消化を妨げるので避けた方が良いそうです。
(1)腸腰筋のストレッチ
▼片膝をつき身体が傾かないように後ろ足を伸ばす
▼10~20秒ほど姿勢をキープ。呼吸は止めず息を吐きながら行う
※無理のない範囲で行なってください

(2)大腿四頭筋のストレッチ
▼足先を掴み 後ろに引き上げる
▼10~20秒ほど姿勢をキープ。呼吸は止めず息を吐きながら行う
※無理のない範囲で行なってください

肩こりの原因(5)いびき

いびきも肩こりの原因の1つ。太ると呼吸に関係する気管周りが脂肪などで圧迫されてしまいます。その狭くなった気管で無理に息を吸うため喉が振動していびきになるのだとか。喉の振動は、首や肩の筋肉の疲労となるので目が覚めると肩こりの症状が現れるそうです。

<いびきが原因の肩こりの改善策>
体重を落とす事で、いびきと肩こりの改善につながるそうです。

肩こりの原因(6)首

首の筋肉が張っている人は、肩と首をつないでいる僧帽筋に負担がかかりやすいため、肩こりの症状が現れるそうです。

<首の硬さが分かるセルフチェック法>
胸を張って首を無理のない程度に横に向けてみましょう。この時に肩先が見えない場合は、首の柔軟性が足りていないそうです。

<首が原因の肩こりの改善策!ドクター直伝「首の柔軟性を高めるストレッチ」>
▼胸を張る
▼首を大きく回す(左右それぞれ3回程度)
上記のストレッチを1日1回行うだけでも効果が期待できるそうです。

自分で肩こりの原因を探す方法

痛む場所とは違うところにありながら、痛みを引き起こす引き金になっている場所の事を「トリガーポイント」といいます。先生によると、関節の硬さが普通の人と同じように開かないところや動かないところの近くを押してみて、痛いと感じる場所があればそこが肩こりの大きな原因の1つになっている可能性があるそうです。

<肩こりのトリガーポイント>
・ひじに繋がる「腕橈骨筋」
・足の付け根の「内転筋」
・お尻の「大臀筋」「中臀筋」
・胸の「大胸筋」「小胸筋」
・背中の「菱形筋」「脊柱起立筋」
・すねの「前脛骨筋」 など
肩こりのトリガーポイントは、上記以外にもさまざまな場所にあります。押してイタ気持ちいいと感じる場所に圧をかけてほぐしてみましょう。背中など手で押しにくいポイントは、テニスボールを体と床の間に挟み、体重をかけて押す方法もおすすめだそうです。

長引く肩こりに潜む大病

・頸部脊柱管狭窄症
頸部脊柱管狭窄症とは、脊髄が通っている骨のトンネルである脊柱管が狭くなる病気。脊髄が圧迫を受けるため、首から肩、手にかけてしびれや痛みが現れますが、この症状を肩こりと感じる人が多いそうです。ただの肩こりだと侮って放置していると、首から下が麻痺する可能性もあるのだとか。手先がしびれる以外にも、ファスナーを閉じるなどの細かい作業ができない、感覚が鋭くなり紙を触ると痛いなどといった症状が出る場合もあるといいます。肩こりに加えて、手のしびれなどを感じる場合は病院で検査を受けた方が良いそうです。

・肝臓に異常(肝炎など)
肝臓に何らかの異常があって肝臓が腫れている場合、横隔膜を圧迫し右肩に肩こりの症状が現れるそうです。左右をほぼ均等に使っているのに痛みに左右差がある場合は、病気が潜んでいる可能性があるので、一度精密検査を受けた方が良いそうです。

(2022年1月16日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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