健康のカギ「腸」の知識を総チェック!

2021年4月25日(日)放送 【第453回】
健康のカギ「腸」の知識を総チェック!

サマリーSummary

ゲスト:ケンドーコバヤシ
ゲンキリサーチャー:なすなかにし
ドクター:松生クリニック 院長 消化器内科医 医学博士 松生恒夫
免疫力低下・肥満・心筋梗塞・がん…これらに深く関わってくるのが「腸」。つまり、腸を制する者は、健康を制するといっても過言でありません。そこで今回は、健康のカギを握る腸にまつわる知識を専門医に教えてもらいました。

腸の知識①「キウイ」が便秘改善に効果的

便秘改善に欠かせないのは「食物繊維」ですが、その種類は大きく2つに分かれています。

<食物繊維の種類>
①水溶性食物繊維(リンゴ・ニンジン・里芋・アボカドなど)
水に溶けてドロドロになり便を柔らかくしてすべりを良くする
②不溶性食物繊維(ブロッコリー・ホウレン草・カボチャ・サツマイモなど)
水に溶けず消化・吸収されないので便のカサを増やす働きがある

便秘改善に適しているのは、水溶性食物繊維1:不溶性食物線2~3の割合で含まれている食材といわれています。先生によると、そのバランスが理想的なのが「キウイ」。これらの知識を知らずに不溶性食物繊維ばかり摂ると、便のカサは増しますが固くすべりが悪くなり、便秘の悪化につながる事もあるので注意が必要です。

腸の知識②腸内細菌の種類は大きく3種類

腸内細菌の種類は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の大きく3つに分けられます。理想のバランスは、悪玉菌1:善玉菌2:日和見菌7の割合。しかし、日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち数が多い方の細菌に加勢するため、悪玉菌が多いとそちらに加勢し理想のバランスが崩れてしまうのだとか。バランスが崩れてしまった悪玉菌は、有害物質を作り出し、免疫力の低下や肥満、生活習慣病など全身に不調につながる恐れがあるそうです。

<腸内環境を整える秘訣>
・肉類を食べすぎない
先生によると、悪玉菌を増やさないためには肉類を食べすぎない事が大切。たんぱく質は、悪玉菌のエサとなるので、摂りすぎると悪玉菌を増やしてしまうそうです。

・さまざまな発酵食品を食べる
善玉菌を増やすために欠かせないのが発酵食品。ヨーグルトの乳酸菌は、善玉菌として働きます。そして、納豆に含まれる納豆菌は善玉菌のエサとなります。そのため、1種類に限らずさまざまな発酵食品を食べると良いそうです。

腸の知識③正しく排便するには大腸の「ぜんどう運動」が大切

食べた物は、口から食道を通って胃で消化されます。次に細く長い小腸を通りながら栄養が身体に吸収されていきます。続く大腸では消化物を押し出すぜんどう運動が行われますが、蛇腹状のヒダがあるおかげで逆流する事なく、効率良く水分を吸収し便となって排出されます。この時、ぜんどう運動がうまく働かないと、便秘になったり悪玉菌が増えてしまったりなどの悪影響があるそうです。

<ぜんどう運動を活発にする方法>
先生おすすめの方法は「朝一番に常温の水を飲む事」。朝起きてすぐは、大腸がまだ十分に機能しておらず、いわば眠った状態。その時に水を飲む事で胃が刺激され、大腸にぜんどう運動を始めるよう信号が送られるそうです。ただし、水が冷たいと刺激が強く、腹痛につながる事もあるため、常温の水を飲むようにしてください。

腸の知識④排便時の正しい姿勢は「前屈み」

先生によると、洋式便座で排便をする時は35度位の前屈み姿勢がベストとの事。肛門と直腸の間の角度が緩くなり便が出やすくなるそうです。

腸の知識⑤日本人の約8割が「ねじれ腸」

日本人の約8割は、生まれつき腸の形が不安定でねじれやすいといわれています。ねじれがひどいと便が詰まりやすくやすくなるため、長年便秘でお悩みの方は腸がねじれている可能性があるのだとか。それを解決するには、テニスやゴルフなど腸をねじるような運動がおすすめ。腸のねじれが緩みやすくなって、便がスムーズに出るようになるそうです。

<ドクターおすすめ!自宅で簡単「腸ほどきマッサージ」>
下記のマッサージを朝晩1回ずつ行うと腸のねじれが緩み、便が出やすくなるそうです。

腸ほどきマッサージ① ※腰に疾患のある方は医師に相談の上行ってください
▶上半身を左右に20回ひねる
(ポイント)腕の力を抜きながら行いましょう

腸ほどきマッサージ② ※妊娠中やお腹に疾患のある方は医師に相談の上行ってください
▶恥骨からおへそに向けて下から上へ持ち上げるイメージで下腹部を1分間押す
(ポイント)押す強さはお腹が少しへこむ程度でOKです

知識⑥大腸がんの早期発見につながる「大腸内視鏡検査」

大腸の病気の中でも特に深刻なのが大腸がん。がんによる死亡者数は、大腸がんが男性3位、女性1位というデータもあります。そんな大腸がんの早期発見につながるのが、大腸内視鏡検査。大腸がんは40代から増加傾向にあるため、40代以上の方は2年に1度内視鏡検査を受けるのがおすすめだそうです。

<大腸内視鏡検査のメリット>
・大腸がんを早期発見できる
・その場でがんを切除できる(※大きさによる)
・腸内環境の改善が期待できる
先生によると、大腸内視鏡検査でがんが見つかった場合、大きさにもよりますがその場で切除ができるとの事。また、検査をする際に便が一気に洗い流されるので、大腸内視鏡検査を機に食生活を改める事で、腸内環境の改善も期待できるそうです。

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