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命を縮める!?「睡眠時無呼吸症候群」…「睡眠外来」どんなところ?眠りの悩みを改善する方法

命を縮める!?「睡眠時無呼吸症候群」…「睡眠外来」どんなところ?眠りの悩みを改善する方法
CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、睡眠総合ケアクリニック代々木 副院長 東京医科大学 睡眠学講座 客員教授 医学博士 中山秀章先生です。

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今回のテーマは「〜寝つけない 夜中に目覚める〜睡眠外来で眠りのお悩み大改善」

「夜中に目が覚める」「寝付くのに時間がかかる」など、睡眠の悩みはありませんか?睡眠不足が続くと、うつ病などの精神疾患リスクが上がってしまうそうです。さらに、糖尿病や高血圧などの生活習慣病、心臓病・心不全・脳血管障害などのリスクも上がるため、睡眠障害を放置するのは危険なのだとか。そこで今回は、眠りの悩みを改善する方法を専門医に教えてもらいました。

睡眠外来とはどんなところ?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

睡眠外来は、睡眠障害に特化した専門外来。夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、寝付けない「入眠障害」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」、熟眠感がない「熟眠障害」の他に、眠気・いびき・無呼吸・睡眠中の異常行動など、睡眠に関わる病気について原因を調べ、治療を行うそうです。

不眠を招く代表的な病気

<不眠の症状>
不眠の症状には、寝付けない「入眠障害」、寝ている時に目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚める「早朝覚醒」があります。

<不眠を招く代表的な病気>
・不眠症
・睡眠時無呼吸症候群
・周期性四肢運動障害
・むずむず脚症候群
・概日リズム睡眠障害 など

<周期性四肢運動障害とは?>
周期性四肢運動障害は、睡眠中に脚のピクつきが周期的に起き、睡眠が浅くなったり中途覚醒を起こしたりして睡眠の質が著しく低下する病気。日本人の約8%に該当し高齢の女性に多く見られ、気づいていない人も多いそうです。

<むずむず脚症候群とは?>
「むずむず脚症候群」は、脚がむずむずして寝つきが悪くなる病気。一般的に高齢女性に多いそうですが、稀に子どもでもむずむず脚でじっとできないことがあり、注意欠損多動症(ADHD)と関係する場合もあるそうです。

<「概日リズム睡眠障害」とは?>
年配の人に多いのは、入眠時間が早すぎて早朝覚醒してしまうケース。睡眠相(睡眠リズム)が前進しているため起こるそうです。逆に若い人に多いのが、夜になっても眠くならず朝起きるのが困難になるパターン。社会的な生活リズムと合わなくなり、うつ病などに陥ることもある怖い病気だそうです。

命を縮める!?「睡眠時無呼吸症候群」

<睡眠時無呼吸症候群とは?>
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中にのどや気道の筋肉が空気の通り道を塞ぐことによって起きる病気。息苦しくて熟睡できないために、日中、急に眠くなるなど生活に支障が出ることがあります。肥満やのどの狭さ、加齢などが原因になりやすいのだとか。先生によると、口を開けた時に口蓋垂の先が舌に隠れる人は、のどが狭くいびきをかきやすいそうです。

<いびきと眠る姿勢の関係>
仰向けで眠ると舌が落ちやすくなり、睡眠時無呼吸症候群になりやすくなるのだとか。症状が軽い場合は横向きに眠るといびきが起きにくくなり、いびき・無呼吸が軽快する人もいるそうです。

<睡眠時無呼吸症候群の重症度>
無呼吸が1時間に5回以上で病気と診断され、15〜30回までが中等度、30回以上だと重症になります。無呼吸だと身体に取り込む酸素の量が低下し、心筋梗塞・心不全などのリスクも上がるため、放置すると命を脅かす危険もあるそうです。

<重症の睡眠時無呼吸症候群の治療方法「CPAP」>
CPAP(保険適用)は、鼻から空気を送り込み一定の圧力をかけて気道が閉塞するのを防ぐ医療機器(※形状やメーカーなどは様々あります)。症状が改善すればCPAPを止めることも可能なのだとか。また、太っているとのどが狭くなるため、肥満の場合はダイエットも大切だそうです。

「不眠症」について

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<不眠症とは?>
不眠症とは、十分な睡眠時間が確保されているにも関わらず「眠りにつけない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」「朝早く目が覚めてしまう」などの睡眠障害が続き、日中の生活に支障をきたす状態のこと。3か月未満の不眠は「短期不眠症(急性不眠)」、週3日以上、3か月以上続く不眠は「慢性不眠症」と診断されるそうです。

<慢性不眠症につながる生活習慣>
眠れないからと枕元でタブレットなどを見ると、ブルーライトが目に入ることで睡眠を障害し、より頻繁に中途覚醒が起こる可能性があるそうです。

<不眠症の新治療法「認知行動療法」>
認知行動療法とは、睡眠にとって悪い行動や眠れない原因となる考え方を見直し、睡眠習慣を改善するカウンセリング診療。日本ではまだ保険適用外ですが、不眠症の根本的治療法として期待されているそうです。

睡眠についての疑問・質問

<年をとって睡眠時間が短くなっても健康に問題ない?>
年を重ねると、日中の活動量の低下や体内時計の調整機能が弱くなり、睡眠時間が短くなる傾向があります。これは、自然なことなので問題はないそうです。ただし、日中、急に眠くなるなど、生活に支障が出る場合は何か病気が隠れている可能性があるため注意が必要なのだとか。睡眠時間の長さで考えるより、昼間どれだけ元気に動けるかが重要だそうです。

<睡眠導入剤は常飲しても大丈夫?>
先生によると、今の睡眠薬は依存性が少なくなっているため、用法・用量を守って使用すれば基本的に安全とのこと(※睡眠時無呼吸症候群の場合 使用を控えた方が良い睡眠導入剤もあります)。また、効果がないと感じる場合は睡眠専門外来を受診して他に原因がないか調べていくことも大事だそうです(※薬が合っていない場合もありますので詳しくは医療機関にご相談ください)。

<睡眠の悩みはどこに相談したら良い?>
睡眠の悩みは専門医に相談しましょう。専門医をお探しの際は「日本睡眠学会」のホームページから検索すると良いそうです。

(2025年7月6日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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