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開幕から波に乗れない竜の若きエース高橋宏斗 苦悩、葛藤する胸中を激白「半分かかっているボタンが何十個もある」

開幕から波に乗れない竜の若きエース高橋宏斗 苦悩、葛藤する胸中を激白「半分かかっているボタンが何十個もある」
「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

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サンキュー!タンケ

寂しい週末となった先週。そんな気持ちにさせたのは2016年から2024年までドラゴンズでプレーし、現在は横浜DeNAベイスターズでプレーしているダヤン・ビシエド選手現役引退の報を耳にしたからだ。

ドラゴンズでの9年間では、2018年に打率3割4分8厘、178安打で首位打者と最多安打の2冠に輝いたほか、2度のベストナインとゴールデングラブ賞も獲得するなどチームの主力として活躍。また真面目で温厚な性格と周囲への献身的な姿勢から人格者と称されていた。とにかくビシエド選手はみんなから愛されていた稀有なプレイヤーだった。だから他チームに在籍しているからといって、彼への愛情は何ら変わりなく、今シーズンもドラゴンズ戦以外では猛打爆発してもらいたいと念を送り続けていたのだが…。シーズン途中で日本を離れるのは本当に寂しい。願うはまたいつかドラゴンズのユニホームを着るために日本へ戻ってきてもらうこと。その時は選手ではなく指導者として。きっと彼の笑顔がチームを再生してくれるはず。早くその日が来ることを待ち望んでいる。

さて今回のサンドラは高橋宏斗投手(※「高」は「はしごだか」)の特集。チーム同様なかなか調子が上がってこない若きエースが苦悩、葛藤する胸中を激白した。

自分の役割はチームを勝たせること

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

2度のWBC選出、2024年に12勝4敗、防御率1.38で最優秀防御率のタイトルを獲得。そして昨年は開幕投手を務めるなどチームのエースとして期待感にあふれた今年はここまでわずか1勝(5月24日登板前まで)。

“苦しい。それだけですね、今は”

開口一番、本人から出た言葉はまさに不甲斐ない現状を表わすものだった。

宏斗なら勝ってくれるはず。
宏斗ならこれぐらい投げてくれるはず。
宏斗なら…。

ファンから寄せられる熱い言葉はしっかり届いていた。時として厳しいメッセージも。有難くもあり、有り難くないものもあり。期待されているからこそ届く声。しかしそれをすべて受け止めた上で、苦境を乗り越えようとする思いを顕わにした。

高橋宏投手「特別悪い状態ではないです。ただ勝てていない。先発ピッチャーとしてチームの役に立てていない」

ファンからすれば高橋宏投手は勝ちを見込めるピッチャー。いわばチームのエースとして位置づけられているわけで、彼で試合を落とすともなれば、他の先発ピッチャーが投げた場合よりもダメージが大きい。その点を理解していると分かる言葉を続けた。

高橋宏投手「自分の役割はチームを勝たせること」

ファン同様に頭の中に渦巻いているのは勝利への渇望だった。

半分かかっているボタンが何十個もある

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

相手チームのエースと激突する宿命。それは避けて通れないもの。開幕シリーズの広島東洋カープ戦(栗林良吏投手)では自責点ゼロで勝てず、地元バンテリンドームで対峙した阪神タイガース戦(高橋遥人投手 ※「高」は「はしごだか」)では15の三振を奪っても勝てない。しかしエースたる者、その闘いで勝たねばならないのである。高橋宏投手はこの先、やっていけるのだろうか?本心を聞いてみた。

高橋宏投手「やれる姿は自分の中ではあります。ファンの期待に応えたい」

では、何がそうさせないのか?勝つことができないのか?いつでも後ろ向きにならず前を向き続けて進む高橋宏投手の自己分析をする言葉が続いた。

高橋宏投手「半分かかっているボタンが何十個もあるみたいな感じですかね」

固い“芯”を作る

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

不思議と焦りを感じさせない発言だった。エースとして期待されつつ、これだけ勝てていない。それでもどこからともなく溢れ出てくる自身の手応えを抑えきれずに“宏斗”は笑った。

高橋宏投手「それがひとつずつクリアしていった時に完成系はもっとすごいモノになる」

ひとつはまったから大成功ではなく、自身の体験上から似たようなハマった感覚は1年間続かないという高橋宏投手。2024年に見せた無双ともいえるピッチングが続いた姿を維持すれば、それで大丈夫ではないのか想像しがちだが、若きエースはあえて試行錯誤の道を選ぶ。

高橋宏投手「先発ならばシーズンで30弱の登板機会で良い結果を残さないといけない。その日だけにあった感覚を大事にしていては1年もちません。年間通して良い感覚を掴むために、固い“芯”を作り上げたいなと思います」

目先の1勝は喉から手が出るほど欲しいはず。それでも見据えるのは“高橋宏斗”というピッチャーがどこまで確たるものになるか。エースではなく絶対エースになるために必要なピースをこれからも埋めていく。

“多く抱えるチームの借金の原因はボクのせい”

これから先、半分かかったボタンをどれだけはめることができるのか。要因分析を進め、あとは右腕をしっかり振って答えを出すのみ。茶髪から黒髪に戻し、心機一転で上がった5月24日のマウンド。しかし結果は厳しい現実が待っていた。6回途中で無念の5失点降板。カープ持丸泰輝捕手の走者一掃の3点逆転ツーベースヒットを打たれた際にはショックのあまり、三塁ベースカバーを忘れ、マウンド上でひざに手をついて呆然とするばかり。まだまだ道半ば。チームへ貢献するピッチングもベースカバー同様、やれることをひとつずつしっかりこなしていくことが肝心なのかもしれない。

がんばれ宏斗!
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!

竹内 茂喜

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