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井上竜は浮上できるか?GW中のゲームで観て感じた竜党の“喜怒哀楽”

井上竜は浮上できるか?GW中のゲームで観て感じた竜党の“喜怒哀楽”
昇竜デーのバンテリンドーム:筆者撮影

ジェイソン・ボスラーの応援歌の歌詞に「闇夜を照らす 勝利への一撃」とある。そんな歌をバンテリンドームのスタンド席で聞きながら、いつドラゴンズの“闇夜”が終わるのかと考えた2026年(令和8年)のゴールデンウィークだった。(敬称略)

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下馬評高くも最下位続く

ペナントレースは阪神タイガースとの優勝争い、これは多くの野球評論家からの井上ドラゴンズに対する下馬評だった。それだけに開幕5連敗、さらにその後の6連敗と、最下位に沈むドラゴンズに、ファンのショックは大きい。時として光が差している手応えはある。同時に、それをすぐに手放してしまっていることも現実だ。

GWの連戦を終えて、11勝21敗、借金10で、残念ながら最下位が続く(成績は5月6日現在)。そんなGW中の戦いを「喜怒哀楽」のキーワードでふり返った。「喜」「怒」「哀」「楽」の順は不同である。

「怒」~致命的な走塁ミス

尾田剛樹選手(C)CBCテレビ

最悪のゲームだった。前日は高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)が今季初勝利、4連勝と波に乗って迎えた4月29日は、散々な内容だった。横浜DeNAベイスターズ相手に、ドラフト2位ルーキー・櫻井頼之介は好投した。しかし、7回表につかまって逆転を許す。

問題は追い上げムードが盛り上がった9回裏だった。犠牲フライになりそうな当たりで、3塁ランナーはホームへと走らない。さらに、逆に走らなくてもいい代走のランナーが2塁へ盗塁を試みてアウトになった。これでは勝てない。連勝の熱が一気に冷え込んだ。度重なるミスに“怒り”すら覚える。

「哀」~昇竜ユニホームも涙

昇竜デー特別ユニホーム:筆者撮影

翌日は、今季初めての「昇竜デー」だった。選手たちは、その日限りの特別ユニホーム姿、入場者にもプレゼントされる。「金の茶室」でも知られる“秀吉”仕様の黄金色っぽいユニホームを着て、5階パノラマ席から応援した。前半はリードされても追いつくという展開だったが、先発のカイル・マラーは7回表にピンチを迎えて交代し、リリーフのウンベルト・メヒアが打たれた。

この日も先発投手の替え時には疑問が残った。前日の櫻井も、この夜のマラーも、いいイメージのまま早めに交代すれば、その後2軍に降格することなく、先発ローテーションに残ったはず。リリーフ陣が不安定な現状の“哀しさ”だろうか。広島に舞台を移した初戦も負けて3連敗、12球団最速の20敗目となった。

「喜」~通算100勝に拍手喝采

大野雄大投手(C)CBCテレビ

そんなチームの危機に立ちはだかったのは、やはり“エース”である。16年目の大野雄大、5月2日のマツダスタジアムでの先発マウンドに立った。しぶとい広島東洋カープ打線を相手に、ピッチングは冴えわたった。その円熟味は回を追うごとに増していく。無失点を続けながらも6回裏にチャンスを迎えて、打席に代打を送られた時の悔しい思いに打線も応えた。一挙4点を挙げて、大野はプロ通算100勝目を手にした。100勝の中で印象に残る白星は「今日です」と答えた大野。チームの連敗も止まった。大野も、そしてファンも“大喜び”の土曜日となった。

「楽」~期待のルーキー初勝利

中西聖輝投手(C)CBCテレビ

次の日は雨天中止、それは水を差されたのか、いい休息になったのか。ドラフト1位ルーキーの中西聖輝が、5月4日、本拠地の先発マウンドに上がった。初回に阪神タイガース打線につかまり、いきなりの3失点。ついデビュー戦の初回3失点を思い出してしまったが、この日は打つ方の先輩たちが援護した。直後に細川成也が逆転3ランホームラン。終盤には阿部寿樹が2点タイムリーを放った。

中西を讃えたいのは、7回表、猛虎打線の中軸である森下翔太と佐藤輝明を連続三振に取ったことだ。これによって、自らの力で堂々と勝ち取ったプロ初勝利となった。両親に感謝の言葉を語ったヒーローインタビューは、聞いていて思わず目頭が熱くなってしまった。“楽しみ”なルーキーの登場だ。

ドラ1先発トリオが躍動

タイガースとの3連戦は、初戦の中西に続き、5日の金丸夢斗、6日の高橋宏斗と、ドラゴンズが誇るドラフト1位入団の若手トリオが先発した。ここで3人そろって勝ち星がつけば、「喜怒哀楽」の代わりに、同じ「き」から始まる四字熟語でも「狂喜乱舞」とか「欣喜雀躍」となったのに、最下位チームの現実は甘くない。15奪三振という圧巻な投球を見せながらも負け投手になった高橋には、次の登板で是非その悔しさを晴らしてほしいし、援護できなかった打線は猛省して、次こそ打たねばならないだろう。

ゴールデンウィークが終わると、ペナントレースも一気に佳境に入り、セ・パ交流戦も近づいてくる。開幕以来まさかの低迷を脱しつつある手応えを感じるだけに、あとは、応援するファンも納得できる選手起用とベンチ采配、これを切に望みながら勝利を信じたい。
                      
  
【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)ほか。

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