大野雄大、痛恨のやらかし事件!今だから明かす“井端怒りの表彰式後裏話”
CBCテレビ野球中継「燃えよドラゴンズ」燃えドラch
川上・井端のすべらない話シリーズ 侍ジャパン後編
ドラゴンズ黄金時代を支えた投打の両輪でもあり、97年ドラフト同期でもある川上憲伸、井端弘和が、グラブからマイクに代え、イバケンコンビを結成!燃えドラchというフィールドで球界裏話や同僚、ライバル話を大放出!
大好評の川上・井端のすべらない話シリーズ、前回に続き「侍ジャパン」後編をお送りします!
前編は全勝で決勝進出したものの、ついつい最悪の結果が頭をよぎり、気が滅入ったイバチン。しかし決勝の試合が始まれば、すいすいと逃げ切り勝ち!めでたく金メダルを獲得!という話まで。
表彰式のあとメダルをかけてくれたのはドラゴンズの後輩大野でも大学の後輩山崎でもなかった…一体誰がメダルをかけてくれたのか!?
ホテル会場に全員集合したのは深夜2時!
悲願の金メダルを獲得した侍ジャパン。
勝利の喜びをいかに共有し合ったのか気になるところ。
その辺りを憲伸さん、さらりとイバチンに聞いた。
川上『金メダル取った時、稲葉監督とかスタッフがみんなで集まったりしたの?』
井端『オリンピックってね、マジに時間に追われているから』
余韻に浸るどころか、ユニホームからジャージに着替えて、すぐに表彰式へ。
しかも雨が降って来たからと、関係者に急かされバタバタの始末。
井端『オリンピックの表彰式ってこんなもんなの?って思ったよ』
記念撮影が終われば、すぐに宿舎に帰るからバスに乗って下さいと案内されたものの、全員乗車せず。監督他、数名は公式会見へ、おまけに山本投手(バファローズ)がドーピング検査に指名されるなど、結局全員ホテルの会場に揃ったのがなんと深夜2時!
井端『次の日の朝、会見しないといけないから選手村に移動するということから、その出発が朝の8時!』
そりゃ感動に浸るどころか、眠さが勝ったはずである。
大野雄大やらかし事件
そして感動に浸るという話から、思い出したかのようにイバチンが話し出す。
井端『表彰式の時に監督・コーチはメダルが貰えないから、まあオレとしては誰かがかけてくれるものと思っていて』
川上『普通はあるよね?』
イバチンが真っ先に期待していたのが大野雄大投手!
そりゃ、ドラゴンズの大先輩だから当たり前。
そして次に期待したのが亜細亜大学の後輩・山崎康晃投手。
井端『この二人がいるからオレは大丈夫だろうと思ったの。でも大野を見たら、建山投手コーチらと写真撮っているわけよ!』
雄大!やっちゃいましたね!やらかしましたね!
表彰台では真っ先に、先日亡くなり、天国から応援してくれていた木下雄介さんに向かってメダルを掲げるポーズを見せ、多くのドラファンに感動を与えていただけに、イバチンへメダルをかけ忘れたのは痛恨の極みというもの。
川上『おかしいやろっ!』
井端『山崎もそっち行っちゃって、おいおいおいと。オレと金子ヘッドコーチが寂しそうにしていたら、結局坂本勇人が呼んでくれてメダルをかけたんだけど、普通ここは大野だろ!と思って、後で怒ったもん』
川上『大野のメダルをかじった方がよかった!』
井端『そうよ!オレもかじってやろうかと思った!かじったメダルをオレがもらって、大野には新しいメダルをもらうという。あれには、ショックだったわぁ』
かじったら、えらいことになるからやらんでよかった!
そんなことしたら、みんなからどえりゃあ、叩かれるでよぉ(笑)。
川上『舞い上がってたんじゃない?うれしくて、ホッとしてね』
井端『そうかなぁ。一応アピールしたんだよ。前々日ぐらいから大野に、“コーチにはメダルがないから記念写真ぐらい撮りてぇーなぁ”って言ってたのよ。スルーだからね!』
すっかり忘れてましたね、雄大は(笑)。
イバチン、ここはひとつ許してやってチョ!
川上『メダルは重いの?』
井端『重かったねぇ。イメージしたより全然重かった』
メダルの重さは責任の重さに比例しているのかも。
メダルを首からぶら下げて、さぞかしイバチン、頂点の極みというものが身に染みたのではないでしょうか!
サイン出しも一苦労
雄大のやらかしはあったにしても、メダルを首にかける事が実現したイバチン。
本音とともに大会中の秘話を語りだす憲伸さん。
川上『メダルを獲れなかったオレからしたら羨ましいよね。オレは金メダル獲ったらすぐにメールをして、その中に絵文字で金メダルを入れたんだけど(笑)。(実はイバチンから)途中途中でよく電話をもらっていたんよ』
井端『アメリカの監督がキャッチャーにサインを出していた。でもこっちとしてはアメリカの監督と戦った経験がないし、その時“あっ憲伸だ!”と思って。何かに活かせるんじゃないかなというところで、聞いたんだけどね』
さすがは業師イバチン!
細かいところまでよく目が行き渡っている!
川上『日本戦の時、やっていなかったでしょ?』
井端『そう!』
川上『多分バレてる。オレらの電話、盗聴されとったかもしれん!』
そんなことは有り得ないとしても、通常のサインを行わなかったアメリカチーム。
用心には用心とサイン出しには苦心をしていたのだろうか。
井端『やってなかった!ランナーが出た時、かなり警戒して、こっちもずっとアメリカのベンチを見ていたんだけど、さっぱり分からないから(憲伸さんに)どんな感じでサインは出ていたの?と尋ねたわけ。いざ試合となって、教えてもらったことを確認していても、一向にサインを出さなくて(笑)』
川上『だってキャッチャーがベンチを見ていなかったもん』
メジャーリーグで通常、若いキャッチャーに対しては監督がサインを出すことが多い。憲伸さんも渡米当初はキャッチャーからのサインに苦慮した。
川上『キャッチャーのサインを見ては、いつも投げたいボールじゃないなと思っていて、何回も首を横に振っていたら、キャッチャーがマウンドに来たので、“オレが投げたい変化球はこれだからいいか?”って聞いたら、“ダメなんだよ。(サインを出しているのは)ベンチからなんだよ”って言われたことがあって(笑)。そういえば毎回監督が何やらサイン出していたなぁと気づいて、オレもなんとなくサインが分かってきて、耳はアレかと』
井端『そんな話を教えてもらって、よし!これで決勝戦!と思ったら、一回も出さないし(苦笑)』
川上『もうそれは見抜かれている。オースティンとかが言っているんだと思う』
井端『こっちも分からないなりにもベンチを見ていた。指でサイン出していたら、いつか分かりそうだもん』
川上『メジャーにはサインを見抜く専門の選手がいて、スコスコに当たった時があって、めちゃくちゃ打っていた時もあった。相手監督から出すサインを全部見抜いているから、足をパンパンと叩いたら真っすぐだとかね!』
サイン盗みってやっぱり日常的に行われているのか!
まあそれもプロの業と考えれば、おかしい話ではないかも。
(竹内茂喜)