15種類のチャーシューを使い分ける!?人生をラーメンに捧げた店主が挑む究極の醤油ラーメン!東海地方の本当にうまいラーメンランキング(後編)

爆笑問題・太田光と石井亮次アナウンサーが、東海地方の定番を深掘りするバラエティ『太田×石井のデララバ』!今回は、東海3県のラーメン店主203人が選ぶ「東海地方の本当にうまいラーメン ベスト15」を大発表。後編では第5位~第1位を紹介!
こだわりは水と塩にアリ!ツルツル&モチモチのつけ麺

「ラーメン店主がガチで選ぶ本当にうまいラーメンランキング」第5位は、名古屋市中川区の「つけ麺 丸和」。JR「春田駅」から徒歩5分。ラーメン雑誌の東海地方のつけ麺部門では6連覇を達成しました。
看板メニューは「丸和つけ麺」。石鍋でのつけ汁提供は丸和が発祥なのだとか。
店主は“麺の魔法使い”こと久留宮義和さん。麺作りは毎朝午前4時30分から。久留宮さんは、本店だけでなく6店舗の麺を作っていて、その数は1日約2000玉!
使用している小麦粉は北海道産の国産小麦を3種類ブレンド。小麦粉の甘みや香りが広がる「春よ恋」を中心に、麺にコシやツルツルとした食感を生むものを厳選したそうです。
小麦粉を練るために準備したのは「かんすい」というラーメン用の水。小麦粉と混ぜることで、麺にコシや香りを与えます。塩などを入れて作っていくのですが、久留宮さんが入れる量は、通常のラーメン店の倍。讃岐うどんのようなツルツル、モチモチの麺になるのだとか。その日の気温や湿度によって、小麦粉と混ぜるかんすいの量を感覚で調整しているそうです。
こうして午前4時30分から約3時間かけて2000玉が完成。各店舗、仕込み時間に間に合うように自家製麺が配られていきます。
魚ダシでうまみアップ!飲み干せる鶏白湯スープ

「ラーメン店主がガチで選ぶ本当にうまいラーメンランキング」第4位は、愛知・春日井市の「麺乃はる」。JR「神領駅」から約1.5㎞。開店して10分で、早くも店の外には10人以上の行列が。
看板メニューは「鶏白湯(パイタン)ラーメン」。麺はツルッとした食感の自家製の平打ち麺。チャーシューは豚と鶏を使った3種類。ラーメン雑誌では、鶏白湯部門東海地方で2年連続1位に輝いています。
店主は松原春樹さん。スープ作りは午前8時15分からスタート。豚の背ガラ、鶏の足、鶏ガラ、丸鶏を、はみ出すほど寸胴に入れていきます。さらに、後で手羽先も足すのだとか。約3日分250人前のスープを作るために使う鶏ガラなどの材料は80㎏以上です!
スープ作りから6時間。醤油そば用に炊いた昆布、カツオ、アジ、サバなど魚ダシも鶏白湯に投入します。作り始めて8時間後。スープは脂と水分が混ざりきって乳化した状態に。そこに、この日の営業で使っていた鶏白湯スープを加えます。濃度が上がって、うまみもグッとまとまるそうです。
最後の仕上げに、全体重をかけてスープを粗ごし。肉がスポンジのように水分を吸っているので、それをしぼり出すとのこと。これを約2時間。2回目は、さらに目の細かいこし器を使って口当たりよく仕上げて、鶏白湯スープが出来上がります。
5種類の塩に隠し味はハチミツ!?こだわりの塩ダレ

「ラーメン店主がガチで選ぶ本当にうまいラーメンランキング」第3位は岐阜・岐南町の「麺 㐂色(きいろ)」。駅から離れていますが、連日オープン前には行列のできる人気店です。
看板メニューは「特製塩そば」。ラーメン雑誌では、東海3県の塩ラーメン部門で2連覇を果たしました。
店主は分部耕智(こうじ)さん。最大のこだわりは、スープの味を決定づける塩ダレ。海・湖・山など異なる場所から集めた味・性質の違う5種類の塩を使います。
5種類の塩を大きな鍋の中に投入し、昆布・シイタケ・ソウダガツオ・サバ節・煮干し・鶏節など塩ダレの材料を入れていきます。多くの材料を使うことで、うまみを掛け合わせるそうです。さらに、隠し味にハチミツも!うまみが増し、塩ダレにコクが出るのだとか。
その後、90℃で40分間火入れ。食材からしっかりうまみを出して、お店独自の塩ダレが完成します。そこに、鶏油(チーユ)、鶏と魚介のダブルスープを合わせ、特製塩そばの出来上がりです。
分部さんは、実は37歳までは営業マン。人生を大きく変えるきっかけとなったのが、過去にミシュランにも掲載された東京のラーメン店「饗(もてなし) くろ㐂(き)」の塩そば。分部さんは40歳から、くろ㐂の黒木直人さんに弟子入り。3年間の厳しい修業を乗り越え、卒業後に㐂色をオープンしました。
まさかの深堀りNG!四日市の孤高の塩ラーメン

「ラーメン店主がガチで選ぶ本当にうまいラーメンランキング」第2位は、三重・四日市市の「鉢ノ葦葉(はちのあしは)」。他店の店主が「東海3県のラーメンの神様」と絶賛したお店です。しかし、残念ながら深掘り取材はNG。ラーメンを年間500杯食べるラーメンデララバ・ハッシュさんは、「日本で一番好きな塩ラーメン。孤高の塩ラーメン」とオススメします。
睡眠時間は1時間半!?人生をラーメンに捧げた男が作る至高の一杯

「ラーメン店主がガチで選ぶ本当にうまいラーメンランキング」第1位は、名古屋市中川区の「らぁ麺 紫陽花(あじさい)」。地下鉄「六番町駅」から約1㎞。ラーメン雑誌では、愛知の殿堂店として君臨しています。
東海3県の店主たちが称賛した至高の一杯は「醤油らぁめん」。店主は“人生をラーメンに捧げた男”戸谷真佐男(とやまさお)さん。
戸谷さんに密着したのは6月の土曜日。営業時間は午前11時から午後3時までですが、終始満席状態で最後のお客さんが店を出たのは午後4時40分。
次の日の仕込みが間に合わないため、食事抜き、休憩なしで、翌日の仕込みを開始します。取り出したのは鹿児島県産の黒豚、肩ロース、ヒレ。紫陽花の豚肉の仕入れは、部位ではなく半頭買い。部位ごとに調理の仕方や味付けを変えているのだとか。
丸鶏は、鹿児島の地鶏「黒さつま鶏 黒王」を一羽まるまるの状態で仕入れ。自らさばいて10個の部位に切り分けます。チャーシューだけで15種類を作り、ラーメンに合わせて提供しています。
こだわりは背脂にも。通常の10倍ほど値が張る北海道の高級ブランド豚を使用。滑らかで口溶けがいい背脂を使いたいとのこと。この日は、さらに煮卵の仕込みまで行い、結局ご飯も食べずに仕事は午後11時49分まで続きました。
翌日、戸谷さんが出勤してきた時刻は午前4時。4時45分から製麺作業。つけ麺の麺は、あえて毎日変えているそうです。
午前6時58分。鶏ガラ、丸鶏、羅臼(らうす)昆布、日高昆布でスープ作り。午前11時。休むことなく営業開始です。
CBCテレビ『デララバ』2025年8月13日放送より
番組紹介

東海地方の皆が知っているつもりである「ド定番」のスポット・話題・人などの知られざるポイントを太田光が独自の目線で徹底深掘り!深い情報を知り尽くしたマニアたちと共に知られざる魅力と驚きの事実を徹底取材で掘り起こしていく地元が大好きになる1時間!毎週水曜午後7:00~放送。