ルーツは超ロマンチック!?大暴れする山車&竜の形をした花火が大噴射!愛知県・武豊町で200年の歴史を持つ「蛇車まつり」

2024年7月24日(水)放送
ルーツは超ロマンチック!?大暴れする山車&竜の形をした花火が大噴射!愛知県・武豊町で200年の歴史を持つ「蛇車まつり」 CBCテレビ:画像『チャント!』

愛知県・武豊町大足地区で行われる「蛇車(じゃぐるま)まつり」は、大暴れする山車に、大噴射する花火が合体した祭りです。その中心で、一生に一度の大役に挑む男「神男」に密着しました。

派手に若い衆が曳き回す山車と竜の形をした花火の二刀流!

CBCテレビ:画像『チャント!』

毎年7月20日直前の土日に開催される「蛇車まつり」は、200年以上の歴史があります。町の平和を願い、山車を曳き回し「豊石神社」へ奉納します。

山車を動かすのは、若い衆の役目!ブレーキをかけることなく高速で角を曲がる「車切り(しゃぎり)」や、大通りで繰り広げられる「大回転」など、激しく山車を曳き回すのが祭りの名物です。

また、山車の曳き回しの他、夜に行われる仕掛け花火の奉納も重要です。煙火長の後藤哲也さんを筆頭に、境内では約10種類の花火を早朝から準備。中でも一番の目玉となる仕掛け花火について尋ねました。

CBCテレビ:画像『チャント!』

(煙火長・後藤哲也さん)
「これが『蛇ノ口花火(じゃのくちはなび)』。これは火薬が詰めていないダミーの状態。手筒花火のように噴射して、山車の上から振り回す」

竜の形をした総重量約20kmの巨大花火を、山車の上に飾られた竜のオブジェと差し替えて噴射するのが習わしです。

なぜ竜がモチーフ?祭りのルーツは地元の言い伝えがはじまり

CBCテレビ:画像『チャント!』

そもそも、祭りの象徴がなぜ“竜”なのか。関係者に尋ねました。

(山車の保存会・鈴木孝士会長)
「(Q.祭りの起源は?)男性が竜の娘に恋をして、そこから祭りが始まった」

豊町大足地区では、「美女に化けた『竜の娘』と町の男が恋に落ち、海へ帰らないことに怒った親竜が、娘を雷(いかずち)で殺してしまった」という言い伝えが残っています。

CBCテレビ:画像『チャント!』

祭りの起源は、『竜の娘』を慰めるために始まったとされ、竜の雷を「蛇ノ口花火」で再現。一生に一度の大役「神男(しんおとこ)」が、花火を奉納します。毎年区長が入れ替わる大足地区では、翌年に区長を務める副区長が、神男の役目を担うのがしきたり。2024年は出口晋さんが務めます。

午後4時、山車は「豊石神社」に奉納されました。「蛇ノ口花火」の準備へ向かう出口さんに意気込みを伺いました。

(神男・出口晋さん)
「一度山車の上で花火を振る練習をした。練習は山車が動いていない状態だったが、きょうは山車が前後する。あと観客もたくさんいる。緊張しないように頑張りたい」

本番は一度きり!町の平和を願って蛇ノ口花火で8の字を描く

CBCテレビ:画像『チャント!』

出口さんは本番に向け、伝統の赤装束を身にまといます。これまで30年以上、神男の世話をしてきた氏子総代・小野忠次さんが着付けを行い、気合を入れます。

(神男・出口晋さん)
「いただいた役割なので、しっかりと務めたい。火花がきれいに8の字に飛ぶように」

午後7時15分、仕掛け花火の奉納がスタート。提灯の灯り方で一年の吉凶を占う「大行燈(おおあんどん)」や、滝のように火花が流れ落ちる「銀滝(ぎんたき)」など、続々と奉納される仕掛け花火に、観客も釘付けです。

午後8時になると、いよいよ「蛇ノ口花火」の奉納の時がやってきました。神男・出口さんは、若い衆に担がれて山車へ乗り込みます。山車と神男(花火の代表)を若い衆が繋ぐことで、祭りの2大要素が一体になるとされています。

CBCテレビ:画像『チャント!』

山車の高さが約6m、花火の重さが約20kg。本物の花火を使うのは、まさに本番一発勝負。およそ1分間吹き出す「蛇ノ口花火」で大きな『8の字』を描き、無事に奉納。その後も祭りは続き、山車も町の蔵へ戻されて、祭りは幕を下ろしました。

今回の「ベストオブOMATSURIちゃん」は、神男を無事に務め上げた出口さんに決定。

(神男・出口晋さん)
「『よかったよ』と言っていただけたので、肩の荷が下りている。みんなが喜んで初めて良い祭り。地域を盛り上げる一つのツールとして、祭りがどんどん盛り上がっていけば!」

一生に一度の大役を終えた出口さんの顔には、充実感に溢れた笑顔が浮かんでいました。

CBCテレビ「チャント!」7月24日放送より

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