目からウロコの医療人

2021年9月26日(日)放送 【第475回】
目からウロコの医療人

サマリーSummary

ゲスト:藤井サチ
ドクター:多摩北整形外科病院 町田英一/ウェルケアわきた整形外科クリニック 筒井廣明/愛知医科大学 医学部 学際的痛みセンター 佐藤純/南東北BNCT研究センター 廣瀬勝己
今回は、発想の転換でこれまでの常識を覆し、新たな健康法や治療法を生み出した「目からウロコの医療人」をリサーチ。今の時期だからこそ役立つ、医療人オススメの健康法もご紹介します。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~発想の転換で健康革命!~発見!目からウロコの医療人

今回は、発想の転換でこれまでの常識を覆し、新たな健康法や治療法を生み出した「目からウロコの医療人」をリサーチ。今の時期だからこそ役立つ、医療人オススメの健康法もご紹介します。

1本のワイヤーで歩行困難を救った医療人 ~医学博士 町田英一~

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

町田先生は、「巻き爪」治療のスペシャリスト。巻き爪に悩む人は多く、先生の病院でも1日50人以上の治療を行なっているそうです。

<巻き爪の原因は?>
足の爪は、元々丸くなる性質があり巻く力が働いていますが、足の裏から伝わる力で押し戻しているので正常な形を保っています。ところが、歩く頻度などが少ないと爪を巻く力が勝ってしまい、巻き爪につながってしまうそうです。

<痛みなし!巻き爪を治す画期的な医療器具を開発>
先生が10年の月日をかけて生み出したのが「マチワイヤー」という医療器具。一見するとただの細い針金ですが、最大の特徴は形状記憶。爪の両端に1つずつ穴を開けて、ワイヤーを通す事で、元の形に戻ろうとするワイヤーの力が、足の裏から伝わる力の代わりとなり、爪本来の形に近づくそうです。痛みは全く、1~2か月ごとにワイヤーを入れ替え、半年~1年ほどで治療が完了するといいます。一般的な巻き爪の治療は、巻いている爪を根元まで切る手術が主流でしたが、現在ではマチワイヤーを使った治療法が多くの病院で行われています。

<町田先生直伝!巻き爪を防ぐ「爪の切り方」>
▼爪の先端をまっすぐに切る
※爪の角は残し、長さは指先と同じくらい残すのが目安です。
▼爪の両端をヤスリで丸く整えたら完成!
先生曰く、巻き爪にならないように日頃から爪のケアをする事も大切との事。この方法で行うと、爪の端が肉に食い込みにくくなり巻き爪予防につながるそうです。

五十肩治療に革命!?日本初!アノ筋肉を解明した医療人 ~医学博士 筒井廣明~

筒井先生は、肩こりや五十肩など肩治療のスペシャリスト。これまでに2万人以上の患者さんをツラい肩の悩みから救っています。

<五十肩ってどんな病気?>
五十肩は「肩関節周囲炎」という疾患で、肩関節の動きが悪くなる事で、腕の上げづらさや関節の痛みなどの症状を引き起こします。

<内側に位置する筋肉をインナーマッスルと名付け運動療法を確立!>
同じ五十肩の患者さんでも、症状にバラつきがある事に疑問を感じた先生は、筋肉の動きに注目。理学療法士の山口光圀さんと共に研究を開始し、肩の筋肉が内側と外側で異なる働きをしている事を解明しました。さらに、この内側の筋肉が五十肩と密接な関係がある事もわかったそうです。そして、先生は30年ほど前にこの内側の筋肉に「インナーマッスル」と名付け、運動療法を確立しました。今では多くの医師が注目し、インナーマッスルという言葉は日本中に浸透。腰痛改善や基礎代謝アップなど、私たちが健康に過ごすために欠かせない筋肉として認知されるようになりました。

<インナーマッスルと五十肩の関係は?>
肩のインナーマッスル「腱板」は、肩関節の動きを安定させる働きがあります。しかし、腱板が正しく働かないと、肩関節の動きが安定せず関節を刺激。それがきっかけとなり五十肩につながる事があるそうです。

<筒井先生オススメ!インナーマッスルを使った「五十肩対策法」>
▼机に肘をつけた状態にする
▼指だけを動かす
インナーマッスルは、軽くリズミカルな動きに反応する性質を持つため、指同士を触るなどの小さな動きだけでしっかりと働くのだとか。上記の運動を気づいた時に行う事で、インナーマッスルが正しく使われて肩関節の動きが安定。関節への負担が軽減し、五十肩の予防・改善につながるそうです。

日本初!「天気痛外来」を始めた医療人 ~医学博士 佐藤純~

30年以上にわたり天気と身体の痛みの関係を研究している佐藤先生。天気による痛みのメカニズムを解明し、天気痛外来で1万人以上もの患者さんを救っています。

<天気痛の原因は?>
内耳(鼓膜の奥にある三半規管などの事)には、視界と連動して身体のバランスを取ったり、気圧を感知して脳に伝えたりする働きがあります。しかし、気圧の変化は目に見えないため脳が混乱してしまうケースがあるのだとか。すると、それがストレスとなり、全身に張り巡らされている交感神経が興奮。持病や古傷の痛みを発生させる神経が混乱したり、頭痛やめまいが起きたり、さまざまな症状につながってしまうそうです。

がんを狙い撃ち!?次世代治療法で患者を救う医療人~医学博士 廣瀬勝己~

廣瀬先生は、がんの放射線治療のスペシャリスト。先生のいる病院では、一般的な放射線治療とは異なる治療法を導入しています。

<がん放射線治療「BNCT」>
先生が行なっている「BNCT」という治療法は、まずホウ素という物質が入った薬剤を点滴で注入。すると、ホウ素ががん細部のみに集まります。そこに中性子という特殊な放射線を照射すると、ホウ素と化学反応を起こしがん細胞だけが破壊されるというもの。放射する回数は1~2回で一般的な放射線治療と比べ非常に少なく済むのだとか。現在は、頭頸部がん・脳腫瘍などの首から上のがんが適応範囲ですが、適応を広げられるように試験を重ねていくそうです。

(2021年9月26日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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