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小泉氏と高市氏が競り合い、林氏は議員票で存在感。自民党総裁選の最新情勢

小泉氏と高市氏が競り合い、林氏は議員票で存在感。自民党総裁選の最新情勢

自民党総裁選挙に関して、各社が動向を調査しています。共同通信社と読売新聞社によると、小泉進次郎農相と高市早苗前経済安全保障担当相が競り合い、それを林芳正官房長官が追いかける展開となっていることがわかりました。9月29日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が、自民党総裁選挙の最新情勢について詳しく解説しました。

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議員票と党員票で異なる支持傾向

今回の総裁選は5人で争われ、国会議員票295票と党員・党友票295票の計590票で競います。

過半数を獲得した候補者がいなければ、上位2人による決選投票が行なわれます。小泉氏と高市氏、林氏の3人が優勢とはいえ、まだ2割弱の票の行方は定まっておらず、誰が決選投票に進むかは流動的な面があるようです。

読売新聞が国会議員の支持動向を調査したところ、9割ほどが回答。最も支持を集めたのは小泉氏で71人、2番目が林氏で52人、3番目が高市氏という結果でした。

他社の調査でも似たような傾向が出ています。林氏が高市氏より強く、議員を中心に支持を伸ばしている傾向は間違いありません。

一方、自民党支持層全体への調査では、小泉氏が最も支持を集め、次いで高市氏、3番目に林氏という順位となりました。

決選投票になった場合、票の配分が変わることが注目されます。国会議員票の比重が高まり、地方票と党員票の割合が減少します。決選投票に誰が残るかはわからないものの、議員に強い人の方が有利ということです。

候補者の主張が似通う傾向

今回の総裁選では、5人の候補者の主張にあまり個性がないという特徴があります。保守色が強いとされていた候補者も主張を和らげ、リベラル系とされた候補者も色合いを薄めるなど、それぞれの個性が弱まっています。

昨年の総裁選や普段の主張と比べると、「丸くなって尖ったところがなくなった」と石塚。

世論の批判を警戒していることに加え、少数与党として野党との連立を視野に入れているため、どことでも組みやすい状況を作ろうとしている可能性があります。

小泉陣営でネット工作疑惑

先週末から新たな動きも出始めました。小泉陣営の中で、自分たちを称賛するようなコメントをネットに書き込もうという動きがあり、問題視されています。この問題がどう影響するかも注目されます。

投票するのは一般の有権者や国民ではなく、自民党の議員と自民党党員です。世論調査で「自民党支持者」というカテゴリーが出ますが、自民党を支持していても党員でない人は投票できません。

連立相手で見える支持者の違い

読売新聞が自民党支持層に望ましい連立相手を聞いたところ、「日本維新の会」を挙げる声が多かったといいます。ただし、維新と自民党では企業献金への立場が全く異なるなど、連立が一筋縄ではいかない課題もあります。

野党側は優位な立場にあり、各党が自民党との協力に前向きな姿勢を示しています。

共同通信の調査によると、高市氏の支持者では、望ましい連立相手として1位が国民民主党、2位が日本維新の会、3位が参政党という順位。小泉氏の支持者では、1位が日本維新の会、2位が国民民主党、3位が立憲民主党でした。

このデータから、参政党人気が小泉氏派には少なく、高市氏派には多いという支持者層の政治的傾向の違いが見えてきます。どういう人が高市氏を支持し、どういう人が小泉氏を支持しているかが明確になりました。
(minto)
 

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