世界陸上選手のお辞儀に武道の精神を見る

9月21日まで開催している『東京2025 世界陸上』。19日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、パーソナリティの竹地祐治アナウンサーが石坂美咲にこの話題を語りました。今回の世界陸上を通じて、日本人アスリートが見せる礼の文化に強く感化されたという竹地。武道の精神や宗教的所作とも通じるものが見えてきたそうです。
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世界陸上の放送を毎晩楽しみにしているものの、「ちょっと寝不足かな」と語り出す竹地。
SNSでも話題になったのが、第2代“山の神”こと柏原竜二さんの投稿。
日本開催で「時差がないから夜遅くない」と言われていたものの、結局は「毎夜興奮して寝られない」と柏原さんが綴っており、竹地も「100パーセント同意」と共感。
特に、棒高跳びのアルマント・ディプランティス選手の世界記録挑戦(6メートル30センチ)や、婚約者との感動的なシーンについて熱く語り、「こんなに劇的なシーンを見せられたら寝られない」と、連日の盛り上がりを実感しているようです。
お辞儀に見た礼儀
竹地が注目した場面が、35km競歩で銅メダルを獲得した勝木隼人選手のお辞儀。
競技後に深々と60度ほど頭を下げる姿が読売新聞にも掲載され、「ゴール後も美しく」と評されていました。
そのお辞儀は、ただの所作ではなく、空間や場に対する敬意、神聖なものとしてのレーンへの感謝と解釈されます。
「礼に始まり礼に終わる」という武道の精神が、競技スポーツにも息づいていると竹地は語りました。
空間の制御こそが勝利の本質
竹地は、かつてラジオ番組でインタビューした柳生新陰流第21世宗家・柳生延春の言葉を引用。
「空間の制御こそが勝利の本質」
相手と向き合う時、相手に勝つのではなく、“場”全体をコントロールするという視点は、アスリートたちが競技場を神聖な空間として敬う姿勢にもつながると話しました。
また、「お辞儀」の文化は日本独自のものだけではないようです。
キリスト教の選手が試合前に十字を切る所作や、指を天に向けるジェスチャー、イスラム教圏の選手がレーンにひざまずき礼拝する姿など、宗教や文化の違いを越えて、競技空間に対する敬意の表し方が存在することに触れます。
最後に竹地は、「世界陸上はやっぱり織田裕二なのよ」と語った柏原竜二の投稿に再び言及。
織田の存在が、「世界陸上」という巨大な舞台を象徴的に制御する“マスター・オブ・セレモニー(MC)”として機能していると語り、「その意味で、彼の復帰は大きな意味がある」と力を込めて話を締めくくりました。
(ランチョンマット先輩)
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