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バネ指、ヘバーデン結節…指の症状を専門医が解説

バネ指、ヘバーデン結節…指の症状を専門医が解説

毎週木曜日の『CBCラジオ #プラス!』では、多治見スマートクリニック代表で整形外科医の福田誠先生が、生活や健康に役立つ情報を紹介しています。11月27日の放送では、リスナーから届いた指の不調に関するおたよりに、福田先生がわかりやすく回答しました。

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バネ指、日帰り手術も視野に

まずは、食生活の改善で症状が治ったというおたよりです。

「バネ指になったことがありますが、大変です。 指を曲げていても無意識にバネのように跳ねて動くので大変でした。食生活を改善して、自力でなんとか治しました」(Aさん)

バネ指とは、指を動かす腱が「腱鞘」と呼ばれるトンネル部分で引っかかる状態で、痛みや指の曲げ伸ばしの障害を引き起こします。
特に朝起きた直後にこわばりが強く、握った指が伸びなくなることが典型的だと福田先生は説明します。

治療はステロイド注射が有効で、1~2回で改善するケースが多いとのこと。
それでも良くならない場合は、腱鞘を広げる日帰り手術を行なうことも選択肢になります。

Aさんが食生活改善で良くなった点については、直接的な科学的根拠はないものの、身体のむくみや炎症の軽減、手の使い方の変化が結果的に症状改善につながった可能性があると福田先生は話しました。

眠れないほどの痛み、手根管症候群

続いて、後悔したおたよりです。

「手根管症候群で7年ほど悩みました。特に夜、痛みとしびれで眠れず、介護もしていたので手術に踏み切れず我慢していました。
去年めまいまで出てきたため、年末に手術をしました。
先生も優しく、術後は全くしびれず、早く手術しておけばよかったと思いました」(Bさん)

手根管症候群は、手首の「手根管」というトンネルで正中神経が圧迫されて起こります。
夜に強い痛みやしびれが出るのが特徴で、手を振ると楽になることもあるそうです。

福田先生によると治療の基本は、手首をまっすぐに保つサポーターの使用や、ステロイド注射などの保存療法とのこと。
改善しない場合や筋力低下がみられる場合には手術が必要になります。
こちらも日帰りで15分ほどの短時間で行なえるもので、翌日から手が動かせるケースも多いそうです。

福田「手根管症候群は、本当にこの方がおっしゃったように、早くやっとけばよかったと思うぐらい、ぱっと楽になる方も結構見えるので、喜ばれる手術のひとつかもしれませんね」

またBさんにめまいが出た経緯について福田さんは、痛みで眠れない状態が続き、疲労やストレスで自律神経が乱れたことが原因ではないかと説明しました。

ヘバーデン結節とバネ指の併発

最後に併発についての相談が紹介されました。

「若い頃、指を酷使していたのが原因だと思います。 右手の中指、薬指、小指と左手の中指、小指がヘバーデン、さらに両手の薬指がバネ指です。
ヘバーデンについては今は痛くありません。バネ指は3ヶ月に1度注射しています。
ヘバーデンは痛みがないのでこのまま放っておいても大丈夫ですか?」(Cさん)

ヘバーデン結節は、指先の第一関節が腫れ、徐々に変形していく病気。
女性に多く、手の使いすぎや体質、ホルモン変化が関連するとされています。
バネ指との併発は珍しくなく、手をよく使う仕事の方に多い病気です。

ヘバーデン結節は、炎症による「痛い時期」を過ぎると痛みが落ち着くものの、変形は元に戻りません。
痛みがない=治った、ではなく「鎮静期に入った状態」と捉える必要があります。

手を酷使せざるを得ないCさんのようなケースでは、痛む時はできるだけ手を休ませることや、関節を守るためにテーピングでサポートすること、バネ指は注射を併用しつつ使いすぎを避けるといった工夫が重要だと福田先生はアドバイスしました。

福田「こういったことを上手に巻いてサポートして関節を守ることも大事です。特にこのヘバーデン結節、指先って痛いんですよ。ですから、テーピングは僕はおすすめですね」

なかなか自然治癒が難しい指先の不調。
仕事や生活に直結するため、早めの対処や無理をしない工夫が大切です。
(ランチョンマット先輩)
 

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