原田曜平が解説!Z世代に広がるSNS「BeReal.(ビーリアル)」の魅力
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CBCラジオ『カトリーナの全部全力!』、トレンド学園の生徒会長・カトリーナこと加藤里奈が、今流行りのモノやコトをわかりやすく伝える「はやり~な」のコーナー。2月8日の放送には、マーケティングアナリストで芝浦工大デザイン工学部UXコース教授の原田曜平さんが登場。新感覚のSNS『BeReal.(ビーリアル)』について話を伺いました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く2分以内の投稿でご褒美をゲット
昨年の流行語大賞にもノミネートされた『BeReal.』。
他のSNSと大きく違うところは、1日1回、ランダムな時間に投稿通知が届くということです。この通知が「いつ来るかわからない」というドキドキ感があるのが、BeReal.の大きな特徴です。
さらに、2分以内に投稿すれば、「プラス5枚の写真が載せられる」というご褒美がもらえます。2分を過ぎると投稿は1枚のみになり、さらに1枚も投稿しなければフォロワーの投稿を閲覧できません。
投稿は、内カメラと外カメラで1枚ずつ撮影することが求められるため、自分が写らざるを得ないのもポイント。写真の加工も不可能で、ありのままを写す、まさに「BeReal.」というわけです。
なぜ日本で流行った?
原田さんによると、26歳以上の利用率は約1%。一方Z世代(16歳から25歳)の利用率は21.4%で、Z世代に特化したSNSと言えます。
この1年で8%の成長率を記録した、現在最も伸びているSNSとのこと。
国によって利用傾向が異なりますが、特筆すべきは、日本人の「メモリー」欄の利用時間の多さ。
日本人は、自分が載せた写真を絵日記感覚で見返すことが多いそうです。
このBeReal.はフランス発のアプリ。もともと小さなベンチャー企業でしたが、昨年6月に世界最大のゲーム会社「Voodoo(ブードゥー)」社に買収されたことで資金力が増大。
今後さらなる広告展開と機能追加が予想され、大人の目にも必ず届くようになるため、「『若い子はわからない』と思わずに、今からやっておいた方がいい」と原田さん。
BeReal.のユーザー数は、日本がXと並び世界一。以下フランス、アメリカと続きます。
親しい人だけに本音を見せて、外では作り笑いをするという、まさに「日本」の文化に合致したアプリといえます。
意外な素顔に出会える
最近では、BeReal.が公式アカウントを日本で100名限定で認定し始め、原田さんも、安田大サーカスのクロちゃんや、ロンブーの田村淳さんと共にそのひとりに選ばれました。
約20年以上若者研究を行なってきた原田さんにとって、BeReal.は新たな発見の場となったといいます。
これまでのSNSは「こんなところに行ってるんだ」ということはわかりましたが、いわゆる「表向きの顔」に過ぎませんでした。
BeReal.は、完全な裏ではないものの、今までよりはかなりリアルな姿を見ることができます。
例えば、大学の研究室に所属しているかわいらしい女子学生が、いかついバイクに乗っている姿を見て「えー!!!こいつバイク乗ってんのー!!!」と、驚いたこともあったそうです。
「企業の方々にも、BeReal.を通じて消費者分析に活用してほしい」と原田さん。
地道なフォロワー獲得大作戦
ただし、フォロワーを増やすには工夫が必要です。例えば、幼稚園のパパ友に「BeReal.やってます?交換しませんか?」と尋ねるなど、地道に増やしていくしかありません。
現在のフォロワー数は約150人。「おじさんとしては多い方かもしれませんね」と原田さん。
BeReal.には、何百人と繋がる「見せびらかし意識(ショーオフ)」が強い人もいれば、3~4人の親友とだけ繋がっているという人もいるそう。
実名→匿名→素顔
SNSの歴史について、原田さんはこう説明します。
Facebookが流行って実名文化になり、「実名で検索されて嫌な上司とつながるのが嫌だ」という声から、今度は匿名のTwitterに移行しました。
Twitterは文字だけの短い投稿で「Facebookより楽だ」と流行りましたが、その後「写真を撮って載せるだけでよく、しかも美しい写真で自分のブランディングにもつながる。Twitterのような炎上もない」ことから、Instagramが台頭しました。
しかしInstagramで加工合戦が起こり、加工警察も誕生。加工疲れが起きて、「ごく一部の人たちとだけ素顔を見せ合いましょう」という流れがあったそうです。
「だからBeReal.もいつかは廃れて、その次のものは必ず来ます。まずは、なくなる前にとにかく早く飛びついて。職場や近所の方々に“マウント”を取れるおじさま、おばさまが増えていただければ」と締めくくった原田さんでした。
(minto)
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