平安時代にタイムスリップ!三重・明和町 さいくう平安の杜で十二単&貴族体験
三重県明和町の「さいくう平安の杜」で「平安貴族なりきり体験イベント」が開催中。事前申し込み不要で参加費も無料、誰でも気軽に平安貴族に変身できるイベントです。1月29日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』、「松岡亜矢子の地元に聞いちゃうぞ」のコーナーでは、このイベントについて企画担当の一般社団法人 明和観光商社・安藤直樹さんに話を伺いました。
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斎宮(さいくう)とは、飛鳥時代から南北朝時代にかけて、時の天皇に代わって伊勢神宮にお仕えする未婚の皇女(斎王)が赴任した場所。
去年の大河ドラマでも取り上げられ、注目を集めました。現在の伊勢市と松阪市の間に位置する明和町にあったといわれ、137ヘクタールという広大な敷地を誇っていました。
この斎宮跡の一部を再現した「さいくう平安の杜」で行なわれている期間限定のイベントが、「平安貴族なりきり体験イベント」です。
十二単も狩衣も無料!
イベントを企画したのは、一般社団法人 明和観光商社。通常の観光協会が地域の観光事業者のために活動するのに対し、明和観光商社は「観光によって稼げる地域づくり」を目指し、国内外の観光見本市などで町のPR活動を行なっています。
そんな明和観光商社が手がけた今回のイベントで、最も人気を集めているのが「十二単体験」です。
女性は4枚の着物をスタッフに着付けてもらい、襟元は十二単のように仕上げてもらえます。
男性が着用できるのは、平安時代の公家の正装「狩衣(かりぎぬ)」。現代のスーツのような役割の衣装で、イメージとしては「牛若丸」の姿です。
五節の舞と貝覆い遊び
高齢男性は「恥ずかしい」「僕はいいです」と遠慮がちな方が多いものの、いざ着てみると楽しんでいる方が多いそう。
このほか、舞のグループ・千の舞による「五節の舞(ごせちのまい)」を鑑賞したり、「おとそ」に見立てた乳酸発酵飲料を飲み、平安時代のお菓子「ふずく」を味わいながら、貝覆い(ハマグリを使った神経衰弱のような遊び)を楽しんだりもできます。
これらのプログラムは、衣装を着たまま体験が可能。すべて参加費無料で、事前予約も不要です。
実証実験の一環
実は今回のイベントには、「さいくう平安の杜」の今後を考える実証実験としての側面があります。
安藤さんによると、普段はパネル展示や職員の詰所となっている「西脇殿」を、「いつでも平安体験ができる場所」としてどのように活用していくか、その可能性を探る実験のひとつだそうです。
体験した方にはアンケートを書いてもらい、良い点も悪い点も率直な意見を集めて、少しずつ修正をしながら今後の運営に活かしていく考えとのこと。
「でおじゃる」は失敗!?
試行錯誤の中では失敗談も。当初、平安装束を着ているスタッフが平安時代風の言葉遣い(「~でおじゃる」など)で来場者に接していましたが、突然の舞の上演や時代がかった言葉遣いに、来場者が戸惑ってしまうケースがありました。
「攻めた企画がわかりづらい」とアンケートに書かれてしまったこともあるそうです。
今後は話題性や人気が出てくれば、地元の役者を起用し、まるで平安時代にタイムスリップしたような没入感のある体験を目指したいとのことです。
この「平安貴族なりきり体験」は2月末までの毎週土日に開催されます。
舞の披露は時間が決まっているため、詳細はインターネットで「平安貴族なりきり体験」と検索して確認してください。
(minto)