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国民病「肩こり」原因は首?…注目のインナーマッスル「頚長筋(けいちょうきん)」!肩こりや首のこりなど不調から身体を守る方法

国民病「肩こり」原因は首?…注目のインナーマッスル「頚長筋(けいちょうきん)」!肩こりや首のこりなど不調から身体を守る方法
CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、早稲田大学 スポーツ科学学術院 教授 整形外科医 金岡恒治先生です。

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今回のテーマは「〜肩こりの原因は首?〜厄介なサボり魔・頚長筋」

男女とも悩む人が多い国民病「肩こり」。何度揉んでも治らず痛みがぶり返す場合は、意外なところに原因があるかもしれません。それが、肩こりの原因として最近注目されている「頚長筋(けいちょうきん)」。頚長筋とは、首の骨の前面にあり最も深い場所にある筋肉。厚さたった1ミリの小さな筋肉ですが、頚長筋が働くのをサボると首の筋肉がこわばり、自立神経が混乱。肩こり以外にも頭痛・めまい・慢性疲労・胃腸障害など、さまざまな不調につながる恐れがあるのだとか。そこで今回は、サボりがちな頚長筋をシャキッと目覚めさせ、肩こりや首のこりなどあらゆる不調から身体を守る方法を専門医に教えてもらいました。

頚長筋とは?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

頚長筋とは、首の骨の前にある薄くて小さい筋肉。筋肉には浅い所にあるアウターマッスルと、奥深い所にあるインナーマッスルがあり、頚長筋は首の骨にくっついている厚さ1ミリのインナーマッスルなのだとか。首は7つの骨が積み木のように重なり、重い頭を乗せてグラグラしていますが、頚長筋(インナーマッスル)が首の骨を支えて、前後左右の動きを滑らかにしてくれているそうです。

頚長筋のサボり度をチェック!

上を向いて頭を左右にゆっくり振ってみましょう。この時「(1)痛みを感じる」「(2)引っかかりを感じる」「(3)シャリシャリ音がする」のいずれかに当てはまる場合は、首の関節が動いておらず頚長筋がサボっている可能性があるそうです。

頚長筋がサボる原因は「亀首」

先生によると、頚長筋がサボる原因は「亀首」。亀首とは、亀のように首と頭が前に突き出て背筋が丸まった姿勢のこと。猫背に加え、首も前傾した状態です。頚長筋が働くと、頚椎の動きを支えながら頭の重心をバランスよく保つことができます。しかし、亀首の姿勢では頚長筋は伸びきったまま固まってしまい、働かずにサボってしまうそうです。

頚長筋がサボるとなぜ肩こりに?

成人の頭の重さは約5〜6kgあり、ボーリング球とほぼ同じ重さだそうです。頚長筋は、その頭を支える頚椎の前にあるインナーマッスル。頭を動かすときは、インナーマッスルである頚長筋が頚椎をがっちりホールドし、滑らかに動かす役割を果たしていているのだとか。例えば、首を左右に動かすときも脳の指令が頚長筋(インナーマッスル)へ行き、次に実際に首を動かす僧帽筋(アウターマッスル)に指令が行きます。ところが、亀首になり頚長筋がサボると頚椎は滑らかに動かず、僧帽筋などが無理やり首を動かそうするため、筋肉や関節に過度の負荷がかかり肩こりにつながってしまうそうです。

亀首になると症状を悪化させる負のスパイラルが!

頭の角度が0度のとき、首にかかる負担は頭の重さの約5kg。首が30度傾くと首にかかる負担は頭の重みの約3倍(約15kg)、60度傾くと約5倍(約25kg)の負担が首の骨にかかると言われています。そのため、日常的に亀首になっていると長年の肩こりの原因につながってしまうのだとか。また、頚長筋がサボり首に負担がかかり過ぎると、骨と骨の間にあり衝撃を吸収する椎間板が傷つき、慢性的な痛みが生じる可能性もあるそうです。

亀首にならず首に負担をかけない姿勢は?

先生によると、肩こりに悩む人は、亀首にならないよう普段から顎を引くことを意識することが大切。PCを使う時は、ディスプレイ台を使いモニターを目線の高さに合わせて顎を引くだけで首への負担が軽減するそうです。読書をする時も顎を引き、本を目線の高さに合わせましょう。携帯電話を見る時も、顎を引き液晶を目線の高さに合わせると良いそうです。

亀首の対策は?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

前屈みだと気づいたら10分に1回顎を引き、良い姿勢をキープしましょう。これが基本の姿勢だと認識し、思い出したら良い姿勢に引き戻すように気をつけるだけでも首への負担軽減につながるそうです。

肩こり軽減!超簡単エクササイズ

サボりがちな頚長筋に効く3つのエクササイズをご紹介します。

<(1)亀首を改善 頭を正しい位置に「肩甲骨クローズ」>
頚長筋がサボるのは前傾した亀首が原因ですが、肩甲骨を内側に寄せると上半身の筋肉が後ろに引っ張られ、身体の重心が正しい位置に移動します。すると、頭も正常な位置に戻り頚長筋も頚椎をサポートするので、肩こりが軽減するそうです。
▼両腕を真っ直ぐ上に上げる
▼手のひらを外に向ける
▼ひじを後ろに引く
▼肩甲骨を内側に寄せる
(※無理のない範囲で行なってください)
≪ポイント≫
ひじを下ろす時は、ひじを肩よりも後ろに持っていきましょう。お腹に力を入れて体幹は安定させ、肩甲骨だけ動かすようにするのもポイント。肩がこったと感じた時に1日3回行うと良いそうです。

<(2)頚長筋を目覚めさせる「にわとりエクササイズ」>
▼肩の位置は変えず 頭だけ前に出す
▼首を元の位置に戻す
▼上記を1日3回行う
(※無理のない範囲で行なってください)
頚長筋は、正しい姿勢なら常に頭を支えているので使えている状態。このエクササイズでは、頚長筋がサボっている状態から、頚長筋が使えている状態に戻します。大事なのは頚長筋のオン・オフを繰り返すこと。あえて使えていない状態から戻すことで頚長筋が目覚め、アウターマッスル(僧帽筋など)を使った無理な首の動きが減り肩こりが軽減するそうです。

<(3)頚長筋を鍛える「顎引き起床エクササイズ」>
▼仰向けに寝る
▼顎を引き 首の後ろの隙間を埋める
▼頭を丸めながらゆっくり起きる
▼肩甲骨が浮いたら5秒キープ
▼顎を引いたまま ゆっくり身体を下ろす
(※無理のない範囲で行なってください)
頚長筋は他の筋肉と同様、鍛えないと衰えてしまいます。顎を引いてゆっくり負荷をかけながら持ち上げることで、1つ1つの頚椎を支える頚長筋も鍛えられます。結果、いざ首を動かすときも、頚長筋が首の動きをしっかりサポートしてくれるそうです。

<毎日少しでも気をつけることが大切>
筋肉の使い方は、キツいトレーニングではなく、毎日ちょっとでも気をつけることでうまくなっていくそうです。肩こりや首の痛みに悩む人は、ぜひ今日からエクササイズを実践してみましょう。

(2025年3月23日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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