再開に向けて動く「日本ライン下り」課題とプランは
岐阜県美濃加茂市から愛知県犬山市にかけての木曽川を遊覧船で下る「日本ライン下り」。2002年に休止され20年以上経過した今、復活の動きが見られます。12月27日の『CBCラジオ #プラス!』では、竹地祐治アナウンサーとつボイノリオがこの話題について意見を交わしました。
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12月7日付の毎日新聞によれば、再開を目指すのは、美濃加茂をはじめ流域5市町などでつくる木曽川中流域観光振興協議会。今年7月にはドイツ・ライン川の流域を関係者が訪れて、観光客を呼ぶ取り組みを視察したとのことです。
日本ライン下りの復活の兆しに対し、つボイは「城ブームに乗って復活させるべき」と述べました。
つボイ「犬山、めっちゃ今ブームじゃないですか。城ブームということがあって。犬山は昔のまんまの本物のお城なんですよ。 もうこの機会ですよ」
国宝である犬山城。
竹地によると、江戸時代初期に美濃金山城から移築した説や、その一部の部材が使われた説もあるそうですが、犬山城ができたのは1600年頃で、天守は現存するものとして日本最古です。
竹地「名古屋城も、あの戦争さえなければ」
つボイ「終戦の3ヶ月前に燃えてるんですよ。もうちょいやないかと」
竹地「『戦争やめます』って言ったら残っとったんですよね。もう本当もったいない」
現存する城が限られているからこそ評価されている犬山城。近年は外国人も多数訪れています。
しかし「そこにたどり着く日本ライン下りがなくなったというのももったいない」と漏らす竹地。
城だけでなく日本ライン下りのプランも提案できれば、さらなるインバウンドを呼び込めるかもしれません。
甦った犬山市観光
観光地として人気のある犬山市ですが、平成に入り観光客が減少し、日本ライン下りが休止された頃には城下町も店舗が減り寂れていました。
そこでまちづくり会社を作り、20年かけて活動。
10数件しかなかった店舗を町並みを残したまま増やし、ビール祭りなどのイベントを積極的に仕掛けました。
こうした努力の結果、犬山市は2003年の年間19万人の観光客数から、今や3倍の60万人までに増加。
観光地として好調な犬山に対し、「日本ライン下りが乗り遅れていてはどうするのっていう話ですよね」と竹地はハッパをかけます。
再開までの課題
期待される日本ライン下りの復活ですが、そこまでには難しい課題が複数あります。
例えば木曽川の川底には砂利などが詰まり、川底が浅くなってきているため、昔の船では川を下ることはできません。
また空白の20年の影響で、船頭を担う人が不足しているのも現状です。
つボイ「トラック運転手さんもいま不足しているので、船頭さんはもっと不足しているでしょうね」
再開への道筋について、竹地は「犬山のやり方とか成功例を参考にしてやってくしかないな」と意見を述べました。
例えば、これまでの観覧船の代わりにカヤックを導入したり、プロジェクトチーム作って歴史を伝えるような施設作ってみたり。
「そこをやっぱりもっと開拓していってほしい」と、新しい日本ライン下りに期待しました。
シン・ライン下り
最後に竹地は中日新聞の記事の一文を紹介。
「地域の活性化にも繋がりそうな『シン・ライン下り』に期待したい」(中日新聞)
竹地「たぶんそういう形での活性化っていうのがまた今度、日本ラインだけじゃなくて周辺に広がっていくってこともあるので、ぜひぜひその周辺地域の人たち、頑張っていただきたいなと」
活性化を促す「シン・観光地」
成功例として「日本ライン下りの再開」があがることを楽しみにしています。
(ランチョンマット先輩)