伝説の放送禁止ソング「金太の大冒険」は校内放送でも禁止だった

シンガーソングライター・つボイノリオの代表曲「金太の大冒険」が発売されて、今年50周年となります。5月26日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、「金太の大冒険」にまつわるリスナーのエピソードを、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介しました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く両親の反応にもやもや
「私の中学には放送部があり、私も所属していました。中学一年生の頃、あるランチ時間の放送で『金太の大冒険』がかかったんです。
“きんたの”と流れた途端ぷつっと放送が切れて、シーンと静まり返り、数分間の沈黙の後、『これで今日の放送は終了しました』とアナウンスがあり、教室はざわざわしました。
私は何で“きんた”と言っただけで切る理由がわからなかったんです。
そして自分の放送当番の日、放送室に入ると、そこにはA3用紙くらいの大きな紙に『金太の大冒険禁止』の貼り紙がしてあって、私はびっくりしました。
ますます『金太の大冒険』が気になる私は、家でお母さんに『金太の大冒険って知ってる?』と聞くとお母さんは苦虫を噛み潰したような顔で『そんな歌知りません!』。
お父さんに聞くとニヤニヤと気味の悪い笑顔で『知らなくていい歌だ』と言って教えてもらえず、もやもや。
数年後『聞けば聞くほど』で聞いたとき、『あ、中学の時聞きたくても聴けなかった、あの金太の大冒険だ』と当時の出来事を鮮明に思い出したのです。あのときの両親の顔は今でも思い出すと笑えてきます」(Aさん)
小高「“きんたの”で切ったというのは、先生が飛び込んできてパーンと切ったのでしょうね。百人一首の人並みに早いです。すごい(笑)」
学校放送禁止曲?
「『金太の大冒険』を学校で流せないというけれど、きっと学校は流してもよいと思っている。
でも『金太の大冒険』を聴いた子が、家に帰ってお母さんに『今日ね…』と言って、学校に苦情を言う親がいて、それが大変だから流せないということもあると思います」(Bさん)
つボイ「私はこれまでこれを『放送禁止曲』と言っていましたが『学校放送禁止曲』と言わないかん。
まさに、放送局のレコード室にも放送禁止曲一覧表というのが貼っていた時期がありました。学校も放送局も同じや」
“天才”はいつの世も理解されにくいようです。
恥ずかしの中学生デビュー
続いて女性リスナーの投稿です。
「私は小学校の頃から自分の部屋にこもってラジオを聞くのが好きでした。学校に行くと同級生はテレビアニメの話で盛り上がっている中、私だけお兄さん、お姉さんの世界を盗み見しているワクワク感がたまりません。
晴れて中学生になり数日経ったころ、私は1年だけど深夜放送を聞いていると先輩たちにアピールするため、『金太の大冒険』を高らかに歌いながら学校の廊下を闊歩していました。
いわゆる中学生デビューのつもりでした。
ところが、たまたますれ違った3年生の兄に首根っこをつかまれ、廊下の隅に連れていかれ『恥ずかしい歌を歌うな!』と怒鳴られ、頭を小突かれました。
当時兄も自分の部屋で深夜放送を聞いていました。なんならつボイさんにハガキを出して時々読まれているのも知っていましたけど、まさか兄からこのような仕打ちを受けるとは思いもしませんでした。
恥を知るということは、大人になることなんだなと思った中学1年の春でした」(Cさん)
小高「中学入ってすぐの自分発信の仕方をちょっと間違えてしまったねぇ」
つボイ「歩調を合わせないかん。まずはアニメの話から入らないかんのや」
どうも中学生くらいでどこからともなく『金太の大冒険』を体験するようです。あなたがはじめて『金太の大冒険』を聞いたのはいつですか。
(みず)
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