可愛くてちょっとうるさい?鳥羽水族館でオタリアの赤ちゃんが誕生!
来年70周年を迎える鳥羽水族館で、アシカ科の海棲哺乳類オタリアの赤ちゃんが産まれて話題になっています。9月21日放送の『石塚元章ニュースマン!!』(CBCラジオ)では、鳥羽水族館の杉本幹学芸員を招き、CBC論説室の石塚元章特別解説委員と渡辺美香アナウンサーが、オタリアの赤ちゃんの生態について伺います。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くオタリアとは?
オタリアとはオタリア属アシカ科の哺乳類で、アシカやトド、オットセイなどの仲間です。
アシカによく似た外見をしていますが、ラテン語で「小さな耳」という意味に由来する通り丸い小さな耳たぶを持ち、また鼻が尖ったアシカに比べて丸い顔をしていることが特徴です。
大人のオスにはたてがみが生えており、ライオンを彷彿とさせる姿をしています。アシカの仲間のことを英語で「シーライオン」と呼ぶのは、オタリアのその姿が由来なのだとか。
今回産まれたオタリアの赤ちゃんは女の子。体長は50センチ、産まれた時には10キロほどだった体重は現在は20キロに成長してるそうで、仲間のアシカと一緒に遊んでいるようです。
学芸員の杉本さんが驚いているのは、その声の大きさ。
まだ赤ちゃんにも関わらず、館内のみならず外の道路にまで響くほど大きな鳴き声を轟かせています。
興味を持った杉本さんが計測したところ、その大きさはなんと110デシベル。これは車のクラクションや、電車の高架下の音にも匹敵する大きさ。
大人のオタリアは低い声で鳴きますが、赤ちゃんの時は甲高いのでよりうるさく聞こえるようです。
鳴き声が大きい理由
杉本さんは以前、オタリアの飼育を始めるにあたり、調査のために南米のチリに足を運んだそうです。
本来群れで暮らすオタリア。当時は繁殖期で何千頭という群れをなしていたようです。
その見渡す限りの群れの中では、大人もこどもも大きな鳴き声でしきりに鳴いていたのだとか。
大声を出す理由は、親が自分の赤ちゃんを、赤ちゃんが自分の親を見つけ出すためだとか。
まず鳴き声で我が子や自分の親を判別し、近付いて匂いで見つけ出すのだそうです。オタリアは生存するために、大きな声で懸命に鳴いていたのです。
石塚「うちの子、ここにオタリアー!ってことですね(笑)」
鳥羽水族館では、産まれた赤ちゃんを含め、現在5頭のオタリアが飼育されています。
群れは小さいですが、種の本能、野生の名残のために大声で鳴いているようです。
かわいいオタリアを見に行こう
そんなオタリアの赤ちゃんは、現在一般公開で見に行くことができます。ただしばらくの間は母親が子育てに集中できるように、距離を取っての見学になります。
母親の「がっちゃん」は今回で3回目の出産だそうで、赤ちゃんにしっかりと寄り添いながら授乳するなど、立派な母親ぶりを見せてくれているようです。
渡辺「アシカショーみたいなものには出られるんでしょうか?」
アシカの仲間ということで、気になった渡辺アナが質問します。
賢くて器用なオタリアは、アシカと同様にショーにも出演しているそうです。
人間のように直立してみせたり、ボールをパスしたり、上手にヒレを使って楽器を打ち鳴らしたりと、アシカに負けず劣らず大活躍です。
鳥羽水族館でもかわいくて愉快なオタリアのショーが見られるようです。
そして10月中旬ごろから、赤ちゃんの名前の募集が始まるとか。一体どんな名前がつくのか楽しみですね。
(吉村)