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数年後にはダムに沈む? 世界に3本しかない珍しい橋 岐阜県の秘境に佇む「旅足橋」とは

数年後にはダムに沈む? 世界に3本しかない珍しい橋 岐阜県の秘境に佇む「旅足橋」とは
画像:CBCテレビ『道との遭遇』

ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴26年の鹿取茂雄さんが、岐阜県八百津町にある“面白い橋”を巡ります。

三角形の骨組みと赤色が目を引く「八百津橋」

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

鹿取さんと一緒に旅をするのは、コラムニスト・イラストレーターの能町みね子さん。能町さんがX(旧Twitter)に、「飛行機から見えた赤いアーチの美しい橋が気になり、それが岐阜の八百津町にあるそうなので見に行きたい」と投稿したのがきっかけで、鹿取さんが旅先に八百津町をチョイス。

変わった道が多い岐阜県の中でも、特に八百津町は面白い場所があると言う鹿取さん。2人はまず、能町さんが上空から見たという赤い橋へ向かいます。

川が湾曲していて、家がぎっしり集中している場所に架かる赤い橋という能町さんからの条件をヒントに、八百津駅跡から県道83号を東に進んだ先にある橋ではないか、と鹿取さんは推測。目星をつけた場所へ行ってみると、まさに能町さんが上空から見たという赤い橋が出現!

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「このトラス(三角形の骨組み)がかっこいい」

現れたのは、木曽川を越えるために造られた、1954年(昭和29年)竣工の「八百津橋(やおつばし)」。時代とともに増えていく交通量に対応するため、1991年(平成3年)に道幅の広い橋が新たに造られ、かつての「八百津橋」は現在、歩行者・自転車専用の道路として使われています。

八百津町は水運で栄えていたこともあり、「八百津橋」のすぐ近くには、「港町」という名前のバス停留所や、川下りしている船のオブジェがあり、川港だった名残が感じられます。

八百津町の秘境に佇む、日本唯一の橋「旅足橋」

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

続いては、世界的に見ても非常に珍しいという鹿取さんオススメの橋へ向かいます。「八百津橋」から国道418号の旧道を東へ走ること10分。現れたのは、旅足(たびそこ)川に架かる1954年(昭和29年)竣工の「旅足橋」。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「ワイヤーがあるから、(旅足橋は)吊り橋」

一般的な吊り橋は、主塔の間をわたるケーブルから垂らしたロープで橋桁を吊って支えていますが、「旅足橋」はそれに加え、両サイドに鋼材を使った骨組みが付けられた構造で、世界的にも非常に珍しいそう。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「この構造の橋は世界で5本しかない。そのうち2本は壊されてしまったので、今残っているのは世界で3本しかない」

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

現在この構造の橋は、八百津町以外ではブラジルとオーストラリアにしかない大変貴重なものだとか。八百津町によると、アメリカ人の橋梁エンジニアが発案して造られたそうですが、なぜ八百津町に造ったのかは不明とのこと。

「トラスの部分をワイヤーで吊ることで、強度を保ちながら鋼材は節約できる」と鹿取さん。そんな珍しい構造の「旅足橋」は70年に渡り、八百津町の生活道路として使われてきましたが、新丸山ダムの建設に伴って水没する可能性が高いそう。橋の保存に向けて検討されているようですが、数年後には見られなくなってしまう可能性も…。

旅足川の上流にはすでに『新旅足橋』が完成しており、日本一高いバンジージャンプが体験できる新たな観光スポットになっています。

渓谷に造られた観光地の遊歩道

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

八百津町には、まだ見せたい道があると言う鹿取さん。最後に訪れたのは、5つの滝からなる「五宝滝(ごほうたき)」。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「滝の上に架かる遊歩道が、一風変わった光景で魅力的。現実離れしているというか、水墨画とか掛け軸になりそうな世界観」

1975年(昭和50年)、滝を間近で見られるようにするため、人力で橋を運んで遊歩道が造られました。四季折々の景色を味わえるこの場所は、知る人ぞ知る観光スポットで、特に紅葉の季節には多くの観光客が訪れます。

2月20日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より

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