ロータリーがあるのに行き止まり!?山奥にポツンと存在するロータリーの謎解明にミキも「素晴らしい!」と大絶賛
ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。今回は全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴25年の鹿取茂雄さんと、三重県にある“謎のロータリー”を巡ります。
山奥にある3連ロータリー
鹿取さんと一緒に旅をするのは、地図地理検定3級を持つCBCテレビアナウンサー・さかき原悠介。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「三重県に謎のロータリーがあって、その謎を解明しに行きたい」
訪れたのは、三重県北部にあるいなべ市。人気のない山道をしばらく奥へ進むと、目的のロータリーに到着。駅前やラウンドアバウト(環状交差点)のロータリーとは違い、周りには何もなく山奥にポツンと存在します。
道は舗装されていて、ロータリーの真ん中には大きな木が1本。古びた感じもありません。手掛かりを求めて南に分岐した道を調査すると、30mほど進んだところで行き止まりに。
2人は引き返し、次は西へのびる道を歩くこと15分。1か所目のロータリーから600mほど離れた場所に、なんと2か所目のロータリーを発見!
(さかき原悠介アナウンサー)
「やっぱり真ん中に木がある」
2か所目のロータリーには分岐がなく、謎は深まるばかり。さらに西へのびる道を進むと、終点には3か所目のロータリーが。その先には進める道も見当たりません。
一体何のために造られたロータリーなのか…?
近くの住民に聞き込みするも、山奥の1本道に3か所も連続して作られたロータリーの理由を知る人はいませんでした。
境界の目印!?解明されるロータリーの謎
ロケの間に解明できなかった3連ロータリーについて、鹿取さんが独自にいなべ市に問い合わせ、さらに当時の事を知る農事組合の理事長に取材を敢行。すると、謎が解けたと言います。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「ロータリーがあったあの山は、大昔から地域の人々の生活の里山として利用されていた。生活に必要な木を山から調達していた」
まだ山に道とロータリーがなかった70年ほど前、あの地域は林業が盛んで、麓の4つの町で山を区分けしてそれぞれ管理していたそうです。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「地区の境界線を、大きな松の木や大きな石などを目印に使っていた。しかしそれでは境界線が曖昧なため、1952年に4地区で話し合って境界線を真っ直ぐに引き直したそう」
境界線をはっきりさせるために、まずは真ん中に一直線の道を造ったのだとか。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「1980年代に国から降りてきた財源で、境界線をはっきりさせるため道路を造ることに。道路とロータリーを造って、土地の境界の目印にしたそう」
まずは一直線に造った山道をアスファルト舗装の道路に改修。さらに境界線をより分かりやすくするため、地区と地区の間にロータリーを建設したのだとか。
ロータリーが3つ造られたのは、そこがちょうど境目となる場所だったからだそう。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「分かったときは本当に嬉しかった。何年やっても勉強になる」
ロータリーが存在する一番の理由が“境界の目印”と分かり、ミキも「素晴らしい!この番組は鹿取さんの番組です」と絶賛するのでした。
3月28日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より