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これは冷蔵庫に入れるべき!?正しい食品保存法

これは冷蔵庫に入れるべき!?正しい食品保存法

サマリーSummary

ゲスト:真琴つばさ
ゲンキリサーチャー:なすなかにし
ドクター:慶應義塾大学 保健管理センター教授 医学博士 森 正明 / (一般財団法人)東京顕微鏡院 名誉所長 獣医学博士 伊藤 武
まだまだ残暑が続くこの時期に気をつけたいのが「食中毒」。夏の暑さで体力や免疫力が落ちているのに、食中毒の原因になる細菌は増えやすい環境。だからこそ、ちょっとした油断が命取りになってしまいます。そこで今回は、今注意すべき食中毒と対策法をご紹介します。

食中毒になる原因は?

食中毒の原因は、大きく分けて2つあります。1つは、ノロウイルウスなどに代表されるウイルス性。そして、この時期に増える細菌性です。一般家庭で食中毒を引き起こす細菌は、およそ7種類とあるといわれています。

先生が警告!本当に怖い食中毒菌・第3位「O157」

O157とは、牛など家畜の腸の中に生息する細菌。2日~8日の潜伏期間を置いて発症し、腹痛・下痢・嘔吐・風邪に似た倦怠感などを伴います。子どもや高齢者が感染すると重症化しやすく、最悪の場合死に至る事もあります。

<感染予防対策>
O157は熱に弱く、75℃以上で1分間加熱すれば死滅するといわれています。そのため、しっかりと加熱する事が大切!冷凍された商品の中には「そうざい半製品」といって、未加熱の食材を凍結させた商品もあるので、パッケージ裏の食品表示を確認して調理法・保存方法を守りましょう。

先生が警告!本当に怖い食中毒菌・第2位「サルモネラ菌」

サルモネラは、牛・豚・鶏などが保菌している事が多く、鶏卵の殻から感染する事例もあります。さらに、犬や猫などのペットから感染する事も。12~48時間後に発症し、発熱・嘔吐・頭痛・へそ周辺の腹痛といった症状が現れます。

<感染予防対策>
サルモネラはO157などの菌に比べて保菌率が高く、回復後も腸内に菌が留まってしまう事があります。そのため、治ったからといって油断は禁物!家族内感染を防ぐには、日頃から石鹸を使った手洗いを心がけましょう。抵抗力が低い幼少期の子どもや高齢者は、ペットに触れた後に手を洗うなど特に注意が必要です。

先生が警告!本当に怖い食中毒菌・第1位「カンピロバクター」

カンピロバクターは、牛・豚・鶏などの腸管内にすみます。多くの細菌性食中毒は、菌の量が1g中10万~100万程度で感染しますが、カンピロバクターは100ほどでも感染するため、最も注意しなければならない細菌です。2日~7日程度で発症し、発熱・倦怠感・頭痛などが起こりその後吐き気や腹痛に襲われます。悪化すると、手足の麻痺や呼吸困難を引き起こす事もあります。

<感染予防対策>
カンピロバクターは洗剤では完全に死にませんが、乾燥と熱に弱いのが特徴。そのため、鶏肉などを扱った後のまな板やスポンジは、乾燥させるか熱湯で滅菌すると安心です。また、料理の際は、生で食べる野菜や刺身などを先に調理して、その後に鶏肉などを調理するようにしましょう。

食中毒を防ぐ!食品の正しい保存方法を先生がアドバイス!

・粉物
小麦粉や片栗粉などの粉物は、カビが生えたりダニが侵入したりする恐れがあるので、口をしっかりと閉じて冷蔵庫で保存しましょう。

・卵
卵の殻には、食中毒の原因になるサルモネラ菌がついている可能性があります。そのため、他の食品に感染しないようパックのまま冷蔵庫で保存するといいでしょう。

・ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズは、開封後2週間以上冷蔵庫に入れておくと、リステリアという菌が増殖する可能性があります。妊婦さんが中毒を起こすと流産の恐れがあるのでご注意ください。

・おかず類
根菜類や肉類についているウェルシュ菌は、熱を加えても死にません。45~50℃に冷めてきた頃急激に菌が増えるので保存する際は調理後の自然放熱ではなく、早めに荒熱をとり冷蔵庫で保存しましょう。

・調味料
コショウは、ダニが侵入する可能性があるので密封して冷蔵庫で保管しましょう。塩や砂糖は、微生物が増殖できない食品なので常温保存でも大丈夫です。

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