決して捕らぬ竜の皮算用と言うなかれ!赤星憲広激白!「ドラゴンズCS進出への大胆分析」
【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)
今年の交流戦はまさに昇竜戦!
ドラゴンズファンの皆さん、3週間ぶりのご無沙汰です!お気づきかとは思いますが…この間、連勝がない、それも6カード連続勝ち越しがないという、出口が見えないトンネルに入り込んだ感のあるドラゴンズ。そんなつらい日々をどうお過ごしでしょうか?
でもね、どんなに負けても、カープのように新しい戦力が生き生きと活躍する姿を見れば、救われる気持ちが沸き起こるってなもんです。しかしウチときたら、旧態依然の戦力で戦い続ける現状になかなか光り輝く未来が頭に浮かんできません。希望の星である石川昂弥選手が死球による左尺骨骨折で長期離脱というド暗いニュースも追い打ちをかけました。シーズンも今や折り返し地点。ドラゴンズに明るい光が差す日はいつになったらやって来るの?
首位タイガースは、42勝25敗2分の貯金17と、2位ジャイアンツに猛追されるも、優勝へ向け着々と歩を進めている。一方、リーグ屈指の投手陣を誇るドラゴンズは28勝34敗10分の借金6、首位と12ゲーム差の4位に甘んじているご様子。昨年8年ぶりのAクラス入りを果たし、今年の目標はあくまでもリーグ優勝、そして日本一!栄冠を勝ち取るためにはCS出場権獲得(3位以上)が最低条件。今週のサンドラはゲストコメンテーターの赤星憲広さんを迎え、後半戦どう戦い、CS進出にはあと何勝必要なのかを徹底分析した。信じていいのかい?赤星さん!(数字はすべて6月27日終了時点)。
目標設定は70勝
目指すべき目標はあくまでも優勝。ただそれを達成する為にも最低3位に入って、日本一へ向けての挑戦権を得なければならない。それがイコール、CS出場権。そこへの進出がカギとなる。現在28勝のドラゴンズ。赤星さんは今年のCS出場進出ラインを70勝と予想。残り72試合で42勝が必要となる計算だ。これまでの戦いぶりを見れば、非常に厳しい数字なことは確かなようだ。
『ただし今季9回引き分けという特別ルールにより、引き分け数がさらに増え、70勝を下回っても進出可能かもしれない』
と、赤星さんは言葉を続けた。
では、42勝を挙げるには今後どのような星勘定で戦っていけば目標は達成するのか?対戦別に分析した結果がこれだ!
敵地マツダでの戦いがカギ
『かなり厳しい数字になっています』
赤星さんは分析結果を披露する前につい本音を口にした。それは私たちドラゴンズファンも重々承知のこと。数字では何とでも言えるが、果たしてそれが達成できるかどうかは実力あってのこと。まずは勝利を挙げられる根拠は抜きにして、捕らぬ狸の皮算用を聞いてみようではないか!まずは先週末、戦い終えたカープから。
<広島カープ>
現在4勝5敗2分、残り14試合で9勝5敗0分
(テレビ上では27日の結果が含まれていない)
赤星『マツダでの戦いがカギとなるのは確か。ロードできっちり勝ちをモノにできれば、この数字はイケると思います』
リードしていても何が起こるか分からないのがマツダスタジアムの恐ろしさ。まさにマツダマジック。球場の独特な雰囲気に圧倒されることなく、普段着野球を実践することがカギとなる。選手には“オレたちの方が強いんだ!”という暗示を持って戦いに挑んでもらいたいものである。
後半戦台風の目
<横浜DeNAベイスターズ>
現在5勝4敗1分、残り15試合で8勝6敗1分
赤星『唯一勝ち越しているチーム。ただ交流戦からベイスターズは調子を上げているので、5分とは言わず少しでも貯金をモノにしたい』
投手陣が安定し、首位タイガースに連勝するなど、後半戦台風の目になるかもしれないベイスターズ。取りこぼしすることなく戦っていきたい相手だ。
苦手村上を抑え込め!
<東京ヤクルトスワローズ>
現在2勝7敗2分、残り14試合で9勝4敗1分
赤星『ここが一番のポイントですね。唯一大きく負け越ししていますから。できれば前半の負けを挽回すべく10勝は挙げてもらいたいですね』
打線の奮起に期待がかかる中、10勝を挙げるためには一にも二にも苦手村上対策が急務!残り試合、一本もホームランを打たせないぐらいの攻め方を是非バッテリー陣には見せてもらいたいものである。
打倒GがCS進出への原動力に
<讀賣ジャイアンツ>
現在4勝5敗2分、残り14試合で8勝5敗1分
赤星『今季は苦手意識を持っていないし、ジャイアンツはドラゴンズとの戦いを嫌がっているはず。厳しい数字かもしれないが、なんとか8勝を』
苦手菅野が戦線復帰、そしてメジャー帰りのドラキラー山口も登板が予想され、タフな戦いが予想される。しかしYGマークを見れば、自然と燃え上がるのがドラゴンズ伝統スタイル!ジャイアンツから勝利をもぎ取ることで、CS進出への導火線に火をつけてもらいたい。
接戦をモノにしろ!
<阪神タイガース>
現在4勝6敗1分、残り14試合で8勝5敗1分
赤星『過去の戦いからも接戦が多い両チーム。なかなか勝ち越しするのは難しいかもしれないが、そこまで勝たなければCS進出も難しいと考えて欲しい』
7回以降リードしていれば、救援陣が揃っている両チーム。なかなか逆転するのは困難。打線の奮起はもちろんのこと、タイガース戦は先手必勝でひとつずつ確実に勝利をモノにしていきたいところだ。
ここまでの皮算用をおさらい。
70勝を挙げるとすれば、59敗14分で貯金11。ここまでくればAクラス入りは鉄板のはず。
『70勝はMAX値とし、引き分けがあと2、3増えるとするならば、貯金が7、8ぐらいでAクラス入りは濃厚なのでは』
と、赤星さんはCS進出への見立てを明らかにした。
前半戦不調だった選手の巻き返しが必須
ではCS進出ラインに到達するためのキーマンは誰か?赤星さんは迷うことなく一人の選手を挙げた。
赤星『高橋周平選手です』
赤星さんだけでなく、ドラゴンズファンも昨年3割をクリアし、より一層飛躍する姿を期待したはず。2割7分台の打率とひと桁のホームランに納得している人は誰一人いない。
赤星『正直ここまで打率、ホームランすべてにおいて、まだまだ足りない数字。もっともっと引っ張ってのホームランを見たい。彼が打つ事によってチームの士気は必ずや上がるはず。ビシエド選手とともに打ってくれないと、チームの得点が伸びて行かない』
前半戦不調だった選手の巻き返しがあってこそ、70勝近い数字が可能となるわけだ。
優勝を信じて、応援しよう!
70勝を挙げる根拠は確かに乏しい。
しかし戦力が整って来れば話は別だ。
周平の他に二軍で汗を流す平田、京田、アリエル・マルティネスあたりの主力選手の姿がバンテリンドームで見えない限り、CS進出は難しい話になるとも言える。また五輪予選を終え、無事日本へ戻って来た守護神ライデル・マルティネス、ジャリエル・ロドリゲスの復帰は投手陣にとって朗報。そして、かつてクローザーとして活躍した田島慎二投手も二軍で12試合連続無失点中と、いつでも一軍に呼ばれても大丈夫とスタンバイ!また、打撃陣においても伊藤、石垣、ルーキー三好と好打を連発。虎視眈々と一軍入りを狙う活躍を見せている。後半戦ロケットスタートするためにも、こうした戦力を是非とも好調な時期に起用してもらいたいと願う。
実際、交流戦前半戦の戦い方ができれば、赤星星勘定も無理な話ではない。借金がいくつあろうとも、可能性がある限り、あくまでも目標は優勝!負けるために応援などしません!勝利を信じて、これからも“心の中の大声援”を続けていこうじゃありませんか!
がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜