中日ドラゴンズ救世主・根尾昂へ濃厚密着3時間! 彼の凄さは見事なる断捨離にあった!

中日ドラゴンズ救世主・根尾昂へ濃厚密着3時間! 彼の凄さは見事なる断捨離にあった!

【ドラゴンズライター竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

濃厚なる根尾密着3時間

“今回のコラム、根尾クンが生出演することになったので、実際近くで見て、書いてみないか?”

CBCテレビスポーツ局のM氏より電話が入ったのがサンドラ放送日三日前のこと。直接取材できるわけではないが、入団前のまだ高校生の根尾に会え、彼の声が聞け、表情を見ることができる。プロ入り前の初々しい姿に逢えるチャンスはそうそうないだけに、断る理由などなかった。時間はおよそ3時間。『サンデードラゴンズ』のリハーサルから本番、そしてその流れで続く地元スポーツ応援番組『ハイファイブ』の生放送二番組。そしてその後報道番組の年末特番として収録という一挙三本立て。その間、彼が見せる表情、話す言葉すべてを見落とさず、聞き漏らさず、集中して追い求めた。そしてその結果、感じたのは高校生として群を抜けている冷静沈着ぶりはもちろんのこと、身体に染み付いているのかもしれないが、一度決めたことは何があっても貫き通す徹底したセルフコントロールに驚きという言葉しか浮かんでこなかった。

まず一目で感じたのは礼儀正しさ。椅子に座った時、また立ち姿すべてにおいて背筋をピンとし、しっかりと相手の目を見てハキハキと応対。まさにコメントすべてが“思考の整理学”。そしてVTRで出演した中学時代の各恩師が画面で出る度に都度しっかりと会釈をする姿には一朝一夕では身につかない育ちの良さが垣間見れた。幼少時から受けた親の教えはもちろん多くあるはず。しかしハイファイブ内でも紹介された小学校時代の野球チーム・古川クラブ・福田コーチから受けた礼儀作法が根尾昂の根本を作ったと紹介されていた。そこで学んだ教えをさらに磨いたのが高校野球の最高峰・大阪桐蔭高での三年間。ここでの生活が相手が考える一歩二歩先、いやもっと先まで考えて気配りできる青年へ成長させたに違いない。

デジタルな断捨離こそ根尾の礎

実際会うまでテレビでのインタビューでも感じていたのだが、頭の回転が早いことだ。何を聞かれても瞬時に判断し、受け答えする。まさに処理速度の早いパソコンのよう。アナログ感を微塵も感じさせず、デジタル的に即答。実はその処理能力の高さこそ根尾昂をスーパースターに押し上げた原動力になっているのではないかと推測する。

サンドラ番組内で大阪桐蔭高のチームメイトであり、讀賣ジャイアンツに4位指名された横川投手はこう根尾の高い意識をこう証言していた。

“生活すべてを野球につなげている。24時間野球のことを考えている男”

全力で練習に打ち込む。ひたむきさと寸暇を惜しんでも努力を重ねる。自らが生涯の目標として掲げる“超一流”。その頂点に向けて一刻でも早く登るために必要なことは徹底的に追い求め、そして要らないと確信したものはあっさりと切り捨てる。そのデジタル的な“断捨離”こそが、根尾昂の礎になっていよう。

谷繁流“プロの教え”

“目力がある。まさにプロ向き!”と絶賛したのがこの日サンドラのゲストであった中日ドラゴンズ元監督の谷繁元信氏。打においては、金属バットの弊害のないスムーズなる打ち方であり、プロのスピードに馴れれば十分打てるはずと診断。守りではボールへの入り方が天性のモノと言い、足を合わせて取り易いバウンドでボールをさばいている。センスがなければできないと、打に続いて高い評価を下していた。

目標である超一流へ向けて

努力した結果はあくまでも目標に向けての一過程であり、決して自慢するものではない…。この日、特番収録の最中、手のひらを見せて欲しいと言われても拒絶した根尾。きっと豆だらけのゴツゴツとした手なのだろう。次のステージに向け、奮闘努力する姿を決して言葉にしない徹底ぶりには驚いた。超一流になるためには、当たり前のことをやっているのであり、人様に見せるものではないと考えているのだろうか。現時点の自分自身において身についていないスキルであれば決して口にしない。実力が伴った時にこそ、堂々と公言する。それが根尾スタイルなのかもしれない。また得意科目は何?の質問に“英語”と即答。その理由に“将来きっと役に立てるから”と応えた根尾。英語が役立つ先に見えるのは…その力が身についた時、メジャーリーグという言葉が彼の口から発せられるはずだ。

“まずは高校生らしく泥臭くがんばっていきたい。そして毎日ゲームをこなせる身体の強さを求めていきたい。”

日本プロ野球というロールプレイングゲームのスタートラインに立った根尾。エンディングである、超一流という目標のステージは一体どこなのか、今は彼しか答えを知らない。イチローや松坂、そして大谷が通った轍を根尾は通るのか?それとも新たなる道を切り開き、目標に向かって進むのか?根尾昂のこれからの歩みが楽しみでならない。我がドラゴンズのユニホームを着て、夢をかなえていくのであるから痛快そのものである。

根尾昂をオンタイムで観られて私たちは幸せだ。過大なる希望を彼に背負わすのは酷な話かもしれないが、根尾昂というスーパースターであればなんでもモノにしてくれると信じてやまない。彼の夢がかなうことを一緒に応援していこう!がんばれ!根尾!燃えよドラゴンズ!

(ドラゴンズライター 竹内茂喜)

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